まるくいきる
遺言状による家族間・親族間のトラブルの話。 実際の出来事に基づいて不定期連載予定。
前頭側頭型認知症 認知症の方にも色々なケースがあるらしい。 一般的な認知症のイメージだと、「食事をしたことを忘れる」「人の顔を忘れる」等知能や機能に支障が出るものだと思う。 祖父は前頭側頭型認知症(ピック症)という、社会性が理性が著しく欠け、怒りっぽくなり自分本位になる認知症だった。初期の場合は知能や機能には問題がない為、気づかれにくいそうだ。 ニュースとかでたまに目にする"怒る老人"はこのような認知症状から来ているケースも少なくないと思う。目が大きく開き、血走りっている
祖父の人柄 農家生まれ農家育ち。 戦争の最中に生まれた為、学力は乏しく読み書きはあまり出来ない。 沢山の兄弟に囲まれて、揉まれて育ってきた。 数人の友人がおり、旅行が大好き。 愛煙家で、酔ったら食卓の小皿を灰皿にしていた。 亭主関白で家事はできないししない。 たまに農業を祖母に任せてパチンコに行く。 認知症になる前の祖父はそんな人だった。 私が物心ついた頃の祖父は"明るく声が大きく、よくパチンコと旅行に行く"という人だったが、少しずつ気性が荒くなり"自分の思い通りにならな
"私に暴力を振るい、精神的に傷つけた。私は天国に行っても忘れることはない" 祖父が残した遺言状の数行の嘘が原因で、祖母は家から出て行き、母は姉妹と絶縁となった。 両親は弁護士を立てて祖母と叔母達への話し合いを試みたが断念となり、土地の権利は両親にないので、私達は今後いつまでこの家に住めるのかもわからない。 正直書くべきか悩みましたが、書く方が自分の中で整理がつきそうだと思いました。何よりどこかへ吐き出したい。そんな気持ちで不慣れながら書き進めていきます。 遺言状を開封し