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あいみょんと女性ホルモン

 甲子園球場で開催されたあいみょんのライブは感動的だった。もちろん今も私のお気に入りミュージシャンであるあいみょん。どこが好きかと聞かれれば まずは歌の上手さ、そして心の表層ではなく深い部分、今までの表現者が触れなかった、人の心の深くにある扉を開けていることだ。だから彼女の歌の中にはもはや恐怖といえるほどの尖った先端や、感情のほとばしりを感じることがある。今回はそのあたりをジジイが語ってみる。


《恋をしたから》  2019年 
 あいみょんがライブでこの歌を歌っている時、じっとステージを見つめながら、ツーッと涙が頬につたう女性を何度か見た。間違いなく共感している訳だ。彼女のライブではあまりセトリにはあがらないようにも思うこの歌だが、我が校にもいる熱狂的ファンの生徒に言わせると なんとも切ない女心をよく言い表しているらしい。

〽夕方の匂いが苦しくて
夕飯ものどを通らなくってね
絵に描いたようにほら私ほんと
簡単に泣いている
恋をしたから

私は貴方を 貴方が思う以上に
大好きで好きで好きで 好きで
今とても辛いのです
恋をしたから


あいみょん『恋をしたから』抜粋

 こんなに情緒不安定になるのは、恋する乙女だからなのだが、ではどうしてその少女は簡単に泣いてしまったり 好きで好きで辛いのかといえば、彼女の内分泌器官から大量に分泌された女性ホルモンのせいである。恋に落ちると心拍数が上がり、頭の中が相手の男のことで一杯になってしまったり、さらに時間の感覚まで失わせてしまう。不安を規制するホルモンのレベルが低下するから、恋をしている時は食欲がなくなったり、ささいなことを気にしてイライラしたりしさるのも仕方がない。そういう意味では男は単純で気楽なものだ。草野球でもしていれば、交際中の女性のことなどサッパリ頭にはないのだから。

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《貴方解剖純恋歌 〜死ね〜》  2015年
 嫉妬心も性ホルモンの仕業である。きっと元々は種の保存のために 神が創り給うた仕組みなんだろうけど、包丁沙汰も、駆け落ちも、心中も、結局は血中に超微量(満水の50メートルプールにティースプーン1杯の濃度しかない)のホルモンにより引き起こされるものだ。そう考えると我々人類は、いや生きとし生けるもの全ては 肉体的にも精神的にも性ホルモンに操られているといえる。人としてこの世に生を受けた以上、もはやこの運命には抗いようがないのである。


〽あなたの両腕を切り落として
私の腰に巻き付ければ
あなたはもう二度と 他の女を抱けないわ
あなたの両目をくり抜いて 私のポッケに入れたなら
あなたの最後の記憶は 私であるはずよね

あなたがもしも他の人と手を繋いでるのを見たら
指を喰いちぎるわ
足を引き裂き 歩かせやしない
唇を縫い 私だけのキスを味わえばいいの

ねえ? 私はどこかおかしいですか?
好きすぎて あなたが欲しすぎて
ねえ? どうしてそばに来てくれないの?
死ね!私を好きじゃないのならば

あいみょん『貴方解剖純恋歌〜死ね〜』抜粋


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 もし彼女の歌が彼女自身の経験談や思いで作られたのならば、きっと女性ホルモンの分泌過多の女性なんだろうと思う。具体的にはエストロゲンやプロゲステロンがバンバン出ることによって、影響がモロに感情に反映されてしまっているのだと言わざるを得ない。

 神は罪作りである。


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