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SARIS H3を手放した話

 ロードバイクを室内で漕げる運動器具として
ローラー台というものがあることを知った。
その中でも集合住宅でも騒音が出にくいと評判のSARIS H3を量販店で試乗して大変気に入ったので昨年の3月に購入した。

 本当に音は小さくて実測57デシベルほどと扇風機と大差ない程度の音しか出ない。
しかし問題なのは振動だった。いくら本体から音が小さくともペダルをちからいっぱい漕いでいれば振動がとても大きく地面に伝わる。

 これを打開するために防振マットや防振材を導入してはみたものの、結局は階下の住民に迷惑がかかってやしないか気掛かりになって集中できない。

 それといちばんの問題が、バーチャル空間でロードバイクに乗れるアプリをどれを試してみても飽きてしまって長続きしなかった。

 トータル11ヶ月でわずか680kmという総距離。アプリ月額1650円を半年以上も垂れ流し状態という無駄金。そろそろ手放すしかないと思っていた矢先に、ロードバイク仲間がこの機種を探していたようなので格安で譲ることになった。


 さらばスマートトレーナーSARIS H3
生涯このような室内ローラー器具を買うことはないであろう。

 ロードバイクを始めてかれこれ12年。
旅をするための足として利用してきた自分には景色が変わらない退屈さはどうにも濁すことができなかった。

 しかし収穫はあった。それは効率的なペダリングだ。いわゆる時計の3時方向に脚を回すポイントをつけることで無駄なく綺麗に回転して推進力を永続的に伝える技術のひとつ。

 このトレーナー機器は自分の脚力を数値で測ってくれるため、意識してペダリングすると目に見て数値が良好になるさまが見てとれた。おかげで無意識でもこの3時方向のペダリングが身についたおかげで、8月にDAHON K3による150kmロングライドも順調にこなせた。そしてロードバイクでも130kmを平均時速27.2kmという自己ベストを出すこともできた。これはスマートトレーナーを少なからずトレーニングした効果だと思う。

 譲り先は知人のサイクリストさんに決まった。
自分と違ってロングライドもヒルクライムも果敢に挑戦しているストイックな方なので、きっと重宝されることだろう。

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