さくらんぼを見て泣けた話
このさくらんぼを送ってくれたのは、私の叔父さんです。叔父さんは私の祖母の弟にあたる人で、恐らく90歳くらい。
祖母は10年ほど前に90歳超えで他界しており、叔父さんもかなりの高齢だ。
そんな叔父さんは、現役で農家をしている。
叔父さんの子供達は農家を継いでいないので、叔父さんと叔母さん、恐らく高齢の2人でこの歳まで農家を続けている。
そして今年も、大事に育てたさくらんぼを私に沢山送ってくれた。
箱いっぱいに入った、赤く綺麗に輝いた、瑞々しいさくらんぼ。なんとも愛おしい。
暑い中、毎日丁寧に一つ一つ、この実が収穫出来るまで育て、やっと出来たさくらんぼです。
そして、これが長い間ずっと続けて来た叔父さんの仕事。
叔父さんの畑仕事の様子が思い出されて、涙が出ました。
私は早くお礼を伝えたくて、仕事を終えた夜に叔父さんに電話をしました。
いつも家にかけると叔母さんが出るのですが、今回は叔父さんが電話に出ました。
「毎年沢山、ありがとうね。こんなに良いさくらんぼをいつも悪いね」
そう伝えると叔父さんは、「家で作ってるだから、いいさ」と。
高齢の体で毎日の畑仕事は、想像以上に大変だろうに、作ってるんだから、いいんだよ。と。
無口でぶっきらぼうの叔父さんの、優しさを感じた。
直接の孫ではない私を、とても大事に思ってくれている。
色々な事を思い、さくらんぼを見て泣いた私です。
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