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髪型

そもそも私は髪型に強いこだわりがある人間ではありません。

有名カリスマ美容師に切ってもらいたいと思ったこともないし、髪型が決まらなくて遅刻したという経験もありません。希望を伝えるためにアイドルやモデルの切り抜きを持って行ったこともないし、イメチェンに失敗したときは「元がこうなんだから仕方がない。悔やむより見慣れろ、私。」と割り切る方だと思います。

しかしまぁ、長年生きてきて自分の頭蓋骨の形や顔の骨格の特徴はわかったし、元がどうであれ髪型のせいで印象が悪くなってしまうのは容認できませんので、この辺までレイヤーがあって、前髪はこのくらいで、この辺はふんわりさせた方がなんとなく印象が良いだろう、という自分なりのガイドラインは持つようになりました。

さて、前回美容室に行ったのは昨年末でした。

美容室には概ね1か月半~2か月サイクルで行っているところ、今回は1か月で我慢の限界を超え、週末行ってきました。
その要因は、いつも思いついたときにネットでポチポチと予約を入れるのですが、年末の予約の際に指名する人をうっかり間違えて、それに気づかないまま行ってしまったのです。

まぁ私が間違えたんだし、これも新しい出会いかもしれないしと、罪悪感を隠した言い訳めいたポジティブ思考で。

しかし、何か異空間にいるような違和感。
伝えたつもりのことが伝わっていないのではないか、というあの感覚。

そして突然、ポップアップ画面で「保存する・しない」の選択を迫られるときみたいな「こんな感じでよろしいですか?」の場面がやってきて、慌てて「この辺はもう少し切って」などとリクエストして修正してもらいましたが、だんだんどこがどうダメなのかわからなくなり「これでいいか」という、せっかく50kmも高速飛ばして髪型を整えてもらいにやって来たのに、満足感も達成感も得られない終わり方でした。

口には出しませんが、案の定、翌日からもう気に入りません。
大女優でもあるまいし、おめー何考えてんだ?と言われそうですが、本人は大まじめに「この髪型嫌だから今すぐ取り替えたい」という違和感と不満を抱えているのです。口に出さないんだから何を思っても自由だし。
1か月持っただけでもよく耐えました。

今回は慎重に予約を入れて、予約後も何度も確認したので、無事いつもの(といってもまだ昨年から通算3回目の)美容師さんに担当してもらい、手直しなしでイメージ通りの仕上がりにしていただきました。

どんな仕事でも、知識や技術はもちろん大事ですが、それよりも大事なのがお客さんの希望・イメージを正確に理解して、少しでも満足してもらうことなんだと思いました。

感染拡大防止という社会的責任を果たす観点から、いつもの美容室にいくために東京に帰省するということが当たり前ではなくなってしまいましたが、単身赴任の地で、滅多にない貴重な出会いを果たしたんだなぁと改めて感じました。

今度は2か月ぐらい持ちそうです。

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