20221003


初秋、春の匂いがして胸が詰まる。

園児は長袖を着て落ち葉を踏む
公園をぼーっと眺めたあと、高い空を見上げた

秋ってなんでこんなに切なくなるんだろう

会社の前の金木犀の匂いが煙草の匂いに押しつぶされ、少しだけ立ち止まってちゃんと嗅いだ

駅は足早に歩く大人たちで溢れ、ショッピングモールは家族連れで賑わう

こんなに騒がしいのに孤独感に苛まれるのはなんでだろう

自分の気持ちがぐるぐる頭の中を巡ったり出ていったり、立ち止まって考えたこともあったけど答えはいつも出ないから

まあいっかと思っていたらもう秋だった

責任感のある仕事を少しずつ任されるようになってきて、何年もここにいるとは思ってない私をチクリと刺す

申し訳なさと逃げ出してしまいたさと情けなさが入り混じる

もう少しもう少しだけ待ってて
でもそれが少しずつ苦しくなってきて、抱えきれなくなってるんだよね

それでも家の更新をして、壊れた家電も買い替えるんだから


とっくに嫌になってるけど騙し騙しやっているんだよ、みんなそうなんだよ

そんな人たちしか周りにいない気がして、そんな風に思えない私が甘えてるのか忍耐力がないだけなのか生き残れない気さえするよ

普通の人になったふりをして街を歩き、そんな人なんかいないと気づくとき

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