これさえあれば大丈夫。初めての一人暮らしの調味料
今年から一人暮らしを始めた方々、そろそろ新しい生活にも慣れてきた頃でしょうか。
慣れてきたし、次は自炊にもチャレンジしてみようかな。当初はやる気を出していたけれど、大変に感じてきちゃった。思うように美味しく作れない...。同じ味ばかりで飽きてきちゃった。
自炊に関していろんな感情が渦巻いている頃でしょうか。
これまで毎日料理を作ったことなんてない。でも、これからは自分でどうにかしていかなきゃいけない。そんな方に向けて、今回は、これさえあれば大丈夫な調味料をご紹介します。
前半は必要な調味料と選び方、後半はそれらを組み合わせて、自分好みの味を自らの手で作っていく方法をご紹介します。
さあ、早速いきましょう!
これさえあれば大丈夫
今回紹介するのは、一人暮らしを始める方向けに、これさえあれば大丈夫という調味料です。
初めて料理に取り掛かると、できるだけ簡単に味付けをしようと思って、「焼肉のタレ」や「めんつゆ」、「ドレッシング」などを選ぶ方が多いように感じます。
でも、実はこれが落とし穴。最初はもちろん美味しいのですが、味付けがワンパターンになり、飽きて他のものが食べたくなったり、料理の上達が分かりにくく、作ること自体が楽しくなくなったりしてしまいます。
しかも、一人暮らしで使う量は限られているもの。なかなか減らず、気づいたら賞味期限が切れてしまっているということも。
味がはっきりしている上記のような調味料は、まず基本の調味料を使った味付けをマスターして、その後で、変化球的な役割で使えるようになるといいのかなと思います。
基本調味料の使い方をマスターすれば、自分の好みや、体調に合わせて味を調節することができるようになりますよ。そうなれば、外食やお惣菜では得られない、自炊ならではの美味しさ・楽しさを、きっと感じることができるはずです。
それではまずは、必要な調味料を見ていきましょう。
1. 【基本の調味料】砂糖/塩/酢/醤油/味噌
■砂糖
日々の料理のためのお砂糖なら、きび糖、てん菜糖を選ぶといいでしょう。
上白糖やグラニュー糖などの白い砂糖は、きび糖、てん菜糖などの茶色い砂糖に比べて、精製する過程でミネラル分が取り除かれてしまうと言われています。また、茶色い砂糖は白い砂糖に比べて、甘さだけでなくコクもプラスすることができますよ。
三温糖は、同じように茶色いお砂糖ですが、きび糖やてん菜糖とは製法が異なります。上白糖を煮詰めてカラメル化したものなので、コクは出ますがミネラルが多い訳ではありません。
■塩
1つだけ選ぶとしたら、オールマイティーで安価な「伯方の塩」や「瀬戸のほんじお」でしょうか。塩は、味付けの他にも、野菜やパスタを茹でたり、野菜を洗ったりするのにも使います。お財布と相談して、下処理にも惜しまず使えるものを用意しておくのがポイントです。
もしも2種類買う余裕があれば、上記に加えて、岩塩などの粒の粗い塩も1種類買っておくとハッピー。ガリっとする感じが、お肉につけたり、サラダのアクセントにするのに役に立ちます。
■酢
お酢も、味付けだけではなく、野菜のアクとりなどの下処理にも使うことがあります。そのため、こちらも初めの1本はスーパーで買える安価な穀物酢か米酢で構いません。ただしその際、余計なもの(果糖ぶどう糖液糖、アミノ酸、香辛料など)が入っていないシンプルなものにしましょう。甘みや、旨味は他の調味料でいくらでも調整できます。
■醤油
こちらもできる限りシンプルな材料のものを選びましょう。スーパーでも、「大豆・小麦・塩」からできたものがあるはずです。
アミノ酸や甘味料が入っている商品もありますが、甘みや旨味は他の調味料で調整出来るのと、シンプルな原料のものの方が香りが立っていることが多いので、上記のような醤油をおすすめします。
■味噌
味噌は、ダイレクトに味噌汁の味を決めるものなので、ご実家でどれを使っていたのか聞いてみるのがいいと思います。それさえあれば、一人暮らしでも、あのホッとする味を再現することができます。
原料に関しては、こちらも出来るだけシンプルなものが良いです。基本は、「大豆・麹・塩」。麹は地域によって、米麹だったり、麦麹だったり豆麹だったりします。どれも美味しいです。
まれに、〇〇エキスや、調味料(アミノ酸等)、酒精などが入っているものもありますが、余計なものが入っていない方が良いです。
2. 【サブの調味料】酒/みりん/油
■酒
お酒は、魚や肉の臭みをとったり、柔らかくしたり、煮物のコクを出したりする時に使います。こちらも、混ざり物のないものを選びましょう。
料理酒(原料:米、米こうじ、食塩)か、清酒(原料:米、米こうじ)を。酒税法の影響で、清酒よりも料理酒の方が少し値段が安価です。お財布事情と相談を。
一方、清酒風料理酒は、さらに安価ではありますが、あまりおすすめしません。こちらは酒ではなく、米発酵調味液(国内製造)や水あめ、酸味料などが入っているものです。料理酒の香りに近づけてはいるものの、本来の効果を期待するのであれば避けましょう。
■みりん
こちらも酒と同様。みりん/本みりん(原料:もち米・米麹・焼酎or醸造用アルコール)と、みりん風調味料(原料:水あめや米発酵調味液、醸造酢などが入ったもの)が存在します。
アルコール度数も異なり、みりんは14%前後、みりん風調味料は1%未満です。その影響もあり、金額はみりん風調味料の方が安価です。
ただし、みりんならではの上品な甘みや、煮崩れの防止、コクなどを得るためにはみりん/本みりんを選びましょう。美味しいみりんを使えば料理の仕上がりがだいぶ異なってくるので、買って損はしません。
■油
こちらは贅沢に、できれば、3種類揃えておくと料理のレパートリーが広がります。
オリーブオイル、ごま油、米油です。オリーブオイルは洋風のスープやドレッシングに、ごま油は中華風の炒めものや冷奴にかけるなど。米油は、揚げ物をする時や、油の香りの存在感を出したくない時におすすめです。
オールマイティーにサラダ油を使ってもいいのですが、油を使い分けるとそれだけでも和洋中の特徴が出てくれて、調味がグッと楽になりますよ。
3. 【その他の調味料】マヨネーズ、他
1、2以外にも、揃えておきたいものを下記に記載します。
・マヨネーズ
・ケチャップ
・ウスターソース
・豆板醤
・鶏ガラスープ(粉末)
・オイスターソース
・レモン汁
4. 各調味料のアレンジレシピ
例えば、生野菜にドレッシングをかけたい時。「イタリアンドレッシング」を買ってしまうと、パスタの付け合わせに食べるときはいいですが、メインが煮物の日も、麻婆豆腐の日もサラダはイタリアン風味で少し残念ではないですか。
ドレッシングは油と酢、塩+香り付けの組み合わせで作れます。
例えばこんな風に。
■洋風ドレッシング
オリーブオイル+レモン汁+塩+ブラックペッパー
■中華風ドレッシング
ごま油+酢+塩+ニンニクすりおろし
■和風ドレッシング
ごま油+酢+醤油+砂糖+生姜やごま
1~3の材料が揃っていれば、日替わりでメニューにあったサラダが食べられます。自分好みに、ニンニクを多くしたり、酸味を弱めにしたりするのも自由自在です。
また、炒めものの場合、こんなバリエーションができます。
■中華炒め1
ごま油+酒+塩+オイスターソース+酢+ニンニク
■中華炒め2
ごま油+塩+鶏ガラスープ+ブラックペッパー
■和風炒め
サラダ油や米油+醤油+みりん+生姜
このように、もし焼肉のたれに頼っていたら一辺倒だった炒めものも、その日の材料や気分で自分好みにアレンジすることができて飽きることがありません。
<番外編>あると嬉しい香りの調味料
料理のおいしさには、味だけでなく、香りも大きく影響しています。
そこで、なくてもいいけど、あると嬉しいのが香りをプラスする調味料。
柚子胡椒や、山椒、クミン、ハーブ類など。
基本の調味料が揃ったら、好みの香りものを取り入れてみていってくださいね。グッと満足感のある味に仕上がります。
📝初めての一人暮らし、これさえあれば大丈夫な調味料
・砂糖(きび糖orてん菜糖)
・塩(お財布に優しいもの。2種類買えるなら、1種は岩塩)
・酢(お財布に優しいもの。穀物or米が主の原材料がシンプルなもの)
・醤油(大豆、小麦、塩からできているもの)
・味噌(大豆、米or麦、塩からできているもの。豆味噌でも◎)
・酒(米、米麹か、それに食塩がプラスされてできているもの)
・みりん(もち米、米麹、焼酎からできているもの)
・オリーブオイル
・ごま油
・米油orサラダ油
・マヨネーズ
・ケチャップ
・ウスターソース
・オイスターソース
・豆板醤
・鶏ガラスープ(粉末)
・レモン汁(ポッカレモンなど)
今日はこれにて。次回は、今回も少しふれた、「初めての一人暮らしの、炒め物」についてより詳しく書きたいと思っています。読みたい!という方は、いいねボタンを押してくださると励みになります😊
それでは、良い一人暮らしライフを〜!
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また、主に大学生を対象とした、「自炊の継続に拍手を送り合うサークル」の設立を予定しています。興味のある大学生の方、応援したい社会人の方々、コメント下さった方に優先的にご案内します。
自己紹介・お仕事のご相談について
ここまでご覧いただきありがとうございます。noteでは、主に大学生に向けた、初めての一人暮らしの自炊をサポートするエントリを書いていきたいと思います。九大自炊塾の受講をきっかけに食により関心を持ち、農家訪問や飲食店での修行、そして10年にわたる自炊生活を経て身につけたコツをシェアします。
またその他お仕事として、食材を活かしたレシピ作成・料理写真の撮影も承っておりますのでお気軽にご相談ください。
丸山 千里(まるやま ちさと)
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