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将来の夢の話。 #エッセイ


服を作る人になりたかった。

デザインとかじゃなくて、縫う方。縫製。

ファッションショーとかに出るようなきらびやかな服じゃなくて、毎日着るようなシャツとかズボンとかそういったもの。

小学五年生のときにミシンをおばあちゃんに買って貰って色々作ってきたが、最近はめっきり。

服を作ったことは、1度しかない。

花柄の生地でブラウスを作った。

歪んで外で着れるような出来ではなかったけれど、ハンガーラックにかかっているそれを見ると嬉しくなる。

けれど、専門知識もないし、続けて作れるほど布を買うお金も無いのでなかなか上達しない。

縫製さんになることを夢と認識したことは無かったけれど、小さい頃から書くことと縫うことと編むことと撮ることは好きだった。

どれも上手にはならなかったけど。

専門学校を調べたこともあった。けれど、大学に行ってからそういったところに通うお金が無いし現実的ではなかった。

それに、アジアに工場を作っている今の時代、日本で普段着を縫製している会社があまりないし、未経験者が採用されるような勢いのある時代でもないし。

と、言い訳ばかりは出てくる出てくる。

こんなことを言っているから何も上達しないんだなぁ、と思って昨日新しい布を買った。

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