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人間が某顔面アンパン系ヒーローに勝っているところ

去年の担任の先生は数学の先生でなんでも数字を基準にして考える人だった。

印象とかで考えてる私には理解できないことがいっぱいあったけどひとつだけこの人なりに生徒を元気付けようとか思ってるんだなって思った話がある

先生は1番最後の授業で「あなたたちはみんな水です」と言った。

は?って思った。

先生は続けて「なぜなら人間の体の約70%は水だからです。」

「某顔面アンパン系ヒーローを思い浮かべてください。彼は頭を取り替えて元気を取り戻しますよね。」

「でも彼を見たところからの全身に占める顔の割合は約3分の1です。パーセントにすると約33%ですね。」

「ここでさっき私が言った人間の体の約70%は水でできているということを思い出してください。体から水を出す方法はたくさんありますね。たとえば汗をかく、涙を流すと言ったところでしょうか。体に水分を入れる方法もありますね。そう、水を飲めばいいんです。こうすれば体の中の水は入れ替えることができます。」

「某顔面アンパン系ヒーローのように一発ですべて取り替えるというわけにはいきませんが少しずつ彼の約2倍の量を変えることができます。」

「ここまでペラペラと長いこと話してきましたが私が何を言いたいのか簡単にまとめます。」

「みなさんは忘れることができます。どんなに嫌なことがあっても水に溶かして体から出してしまいましょう。そのためにいくら泣いたっていいんです。少しずつ少しずつ体に新しいあなたを取り入れていってください。」

「私が今まで話したことには多少無理があるかもしれません。でも、涙を流して新しい水を体に入れれば少しあなたの嫌なことが水に溶けていった気がしませんか?そうやって少しずつ嫌なことは体から出してしまいなさい。」

小さい頃から泣き虫で「泣いちゃダメ」「我慢しなさい」ってたくさん言われてきた。

泣いてる時もこんな自分ダメだなって思った。

でも先生の話を聞いたら気持ちが楽になった。

それから何か嫌なことがあったらあつあつのお風呂に肩まで浸かって2時間くらい過ごすの。最初は泣きながらお風呂に入っているけどだんだん落ち着いてきて、防水の袋に入れたスマホで曲を流す。お風呂で熱唱して途中からまた泣いて汗と涙でたくさん水を出す。お風呂から上がったら水を飲んでわたしをリセットするの。

お金を貯めたらギターを買う