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0.5倍速の世界・12/31-1/6

一週間の日記を始めてみます。

今年は月曜日はじまりで、なんとなくキリがいいような気がして。

日曜日(あるいは日付を超えて月曜日)に更新する感じでできたらいいな。



12/31 (日) 年末のクリスマスツリー

師走に急かされる雰囲気は苦手でも、大晦日のじんと染み入る静けさは好きだったりする。近所は帰省する人が多いのか、車のぶいんと走る音も子どものはしゃぎ声もほとんど聞こえない。午前は母と庭掃き掃除をした。夜に降った雨粒が葉っぱにくっついているのを眺めていたら、後ろから照ってきた陽で、木がクリスマスツリーみたいにきらきら瞬いた。春のようなぽかぽかを5分ほど背中で味わいながら、あくびをひとつ。日向ぼっこする猫ってこんな気持ちなのかも。

 

1/1 (月) ぐるぐる

揺れるつい30分前まで神社で初詣をしていた。ニュースを食い入るように見ながら、今こそ神社で手を合わせるべきではとか、最強の開運日はこれほど振り幅が大きくないと均衡が取れないのかとか、被災地の方が無事であってほしい祈りや自然への怒りをぐるぐると抱えてしまい、心がざわざわして止まらなくなる。玄関先で飼っているメダカをのぞいたら、鉢のまわりがずいぶんと濡れていた。水が溢れるほどの震度だったのだ。小さな魚たちは知らんふりで底のあたりを泳ぎ続けている。水が減っても、命があるから、泳ぎ続けられている。

 

1/2 (火) 優先してもいいこと

朝から晩まで頭痛で起き上がれずにいた。もっと大変な思いをしている人がいるのに……と心にまでズンと石が乗る。かなり気をつけたつもりだったけど、ニュースやSNSを見すぎたのかもと家族に話したら「東日本の震災後にメンタルが悪化したことを思い出したのでは」と言われて、はっとした。誰かを心配したり気遣ったりは、心に余白があるからできること。だから、健康な状態になるまでは自分を優先していいんだよ。当時お世話になっていたカウンセラーさんにくり返し教えてもらった言葉だ。敏感な気質は、無意識でいろんな人の気持ちを自分に背負わせてしまう。まずは体を元の軸に戻すこと。少しだけ食べて、寝床を温かく整えて、眠った。

 

1/3 (水) まるやま、人間になる←NEW!

「新年初のお客さんがこんなにやばいとは思いませんでした」と整体の先生が真顔で放った。昨年の夏前に通い出してから慢性の凝りはかなり良くなったはずなのに、首と肩がビックリするほど強張っているらしい。よっぽどストレスがあったんですねと言われて、昨日の頭痛を思う。ヒーター付きの寝台で半分寝こけながらも、後頭部をゴリゴリ解してもらった。施術が終わって体を起こした瞬間の「新しい人間になった感じ」が好きで、今回もまともにものが考えられるくらい頭が軽くなって、感動した。なんとなく年始に体調崩すかもなと思って予約を入れておいた12月のわたし、グッジョブ。

 

1/4 (木) 0.5倍速の世界

体調がかなり良くなって、参加を迷っていたオンラインの会に出ることができた。今年をどんな感じで過ごしたいかを考えてみようというワークで、わたしは「0.5倍速の世界」がパッと思い浮かんだ。やるべきことをサクサクこなすのが偉いとか、やりたいことをどんどん行動に移す人が強いとか、来たメッセージはすぐに返すとか、世の流れではまだ「早いこと」が良しとされてるかもしれないけど、逆行したい気持ちを大切にしようと決めた。目の前のことをひとつずつゆっくり納得するまでやりたいし、その気持ちを大事にしてくれる人がいる場所を選んでいきたい。文章でも、それ以外でも。

 

1/5 (金) 翌日は筋肉痛

今日から仕事始め。といってもほぼ自営業みたいなものなので、休みの始まりと終わりがキッカリあるわけでもないのだけれど。午後に休憩がてら散歩へ出た。風がなくてほどよく気温も低くて、ぽてぽて歩くのが気持ちいい。目的なくぷらぷらするのが苦手だから、このコンビニを目指すとか大きな交差点に出たら帰るとか、なんとなくルールを設けている。今回は「いつも使わない道を三箇所は通る」にしたら、なぜか見つけた狭い路地がことごとく工事で塞がっていて、やたら大回りするはめになった。いつも15分で済むくらいの小散歩が、40分越えの大冒険だ。さすがに歩き疲れて、家に着いたとたんに昼寝コース。今年は耐えうる体力をつけたい。

 

1/6 (土) 「エンタメ」が感情を蘇生する

楽しみに録画していたドラマ『おっさんずラブ リターンズ』を家族で見る。年始から心が痛んだり体調を崩したりだったから、ここいらで「笑い」を取り戻しておきたい気持ちがあった。期待した以上だった。黒澤部長が出るたびになぜか笑いが起き、前作の懐かしさに心がじんと動くシーンもあり、たった1時間なのに感情があっちこっちに忙しい。次週の予告が流れる頃には「あぁ、大丈夫かも」と思えた。ぎゅうぎゅうに詰まっていた心に、余白が少しだけできた気がした。そういう人、多かったんじゃないだろうか。未曾有の出来事が起きるとエンタメが真っ先に削られる候補に挙がってしまう。その理由もわかる。でも、わたしはできるだけ残して欲しい派だ。エンタメには、感情を蘇生してくれる大事な役割があると思うから。

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