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私の好きな本④

 好きな本紹介も第4弾になりました。最近は先日の「好きな本③」を執筆する際に知った『創竜伝』完結巻を読むべく最初から読み直しているところです。

・『道長と宮廷社会』 大津透

 講談社の「日本の歴史」シリーズです。このシリーズは研究者1名が一冊を担当するリレー形式で、全25巻です。この本は大学のレポート課題が出された際の課題図書として読みました。大津さんは東大の古代史の教授で律令制の研究などをされています。内容は少し専門的な部分もあり、日本史を全く知らない状態ではあまり面白くないかもしれません。しかし、「道長と」とあるように、藤原氏の最盛期にあった道長の人生とともに当時の政治や貴族文化、社会制度について記述されています。宮廷社会だけでなく、当時の貴族を支えた地方の政治や宗教についても書かれており、10世紀から11世紀にかけての日本史をある程度網羅できます。


・『図書館戦争シリーズ』 有川浩

 「メディア良化法」が施行され、「公序良俗を乱す表現」と「本を読む自由・表現の自由」をめぐって良化隊と図書隊が闘う世界です。有川浩さんの本は自衛隊シリーズなど、何かのための闘いと恋愛をうまく織り交ぜられています。このシリーズも図書隊員たちの恋模様が描かれているのですが、私はそちらよりも「正義」や「自由」について考えられるという点でこの本が好きです。「表現の自由」や「情報を享受する自由」をめぐって図書館が自衛武力を有し、国家機関と争うなど今では想像できませんが、「絶対にない」とは言えない怖さがあります。「何が正しいのか」ということを考えるのはとても重要だと思いますが、そのきっかけになる本の一つです。
 話は変わりますが、実写映画化での岡田准一のはまり具合は素晴らしかったです。


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