見出し画像

【PMO】20.課題管理

プロジェクト開発を行っていく中で、想定していなかった様々な問題が出てくるかと思います。それらをまとめて管理する事を課題管理としています。

ちなみに既にご存知かもしれませんが、課題と類似する言葉で「リスク」があります。これをよく混同される方がいらっしゃいます。

・「課題」は、既に顕在化している問題。
・「リスク」は、発生する可能性があり心配だけど現時点では顕在化していない問題。

と考えて良いかと思います。つまり課題管理は、リスク管理よりも既に問題が発生しているので、より解決を求められるという感じです。

私たちのプロジェクトは、基幹系システム、またそれに影響される各関連システムのリニューアルがあるため、システム毎にサブプロジェクト化。またそれを統括する全体プロジェクトがあるものでした。このため課題管理としては

・各サブプロジェクトで最低週次で課題管理
・管理はExcelで台帳を作り、課題名/影響先/対応方針/現状などを記載
・課題の進捗は進捗報告会にて随時行う
・課題影響が全体プロジェクトに及ぶ場合は、全体プロジェクトへエスカレーションする

といったものでした。

***

課題の起票者は各プロジェクトメンバだった為、最初はなかなか課題に記入されないケースがありました。PMOとしては進捗報告会に出席し、遅延しているタスクの内容を聞き出して、その解決状況で課題に相応しいものがあれば、課題管理に記入するようにと指示するケースが多くありました。メンバ側からすると課題管理に回されると報告が面倒になるから、記入しなかったのかもですけどね。。。

ただ一方でタスクが明確に遅延しているものは、ヒアリングすると、だいたいのケースで何か他の要因が解決しないと進まないものになります。「要件が確定しないケースがあり、ユーザに聞かないと分からない」、「PGが不足している」、「レビューいくらやっても指摘が出る」などなど。この辺はPMOに言われるまでもなく、早く解決出来んもんかね?って思ったりもしましたが、実際は彼らも管理が大変だったのかもしれません。とはいえ、こうして課題管理に回す事で、課題が可視化され、当面対応しなければならない事が分かりやすくなったかと思います。

あとズルい?メンバの方だったら、あえて率先して課題管理へ回して、他のステークホルダに「今ピンチなんです。だから協力して下さい」って使ってる人も居ました。ま、PMO的にはそういう方の方がやりやすいです。

***

私がPMOリーダだった頃、とあるサブプロジェクトが炎上してしまい、急遽人事異動を伴い、そのサブプロジェクトの課題管理担当になりました。メンバに聞くと「もともと開発範囲が明確ではなく、一部のDB開発はリリース後の2次開発だと思ってるがFixしていない」という話。PMにその話を聞くと、常に曖昧。なるほど、そりゃ炎上だわ。。。って事で、まずはメンバへ現時点で開発可能なところがどこまでなのかを確認。その上で、2次開発に回す想定部分を決めるように指示。で、その結果をPMにエスカレーションしてユーザと確定してもらうように指示しました。

・・・と書くと一瞬で終わったように思えますが、実際には私が相対したメンバはそれぞれ協力会社のリーダで、彼ら自身も自分たちの保身が必要なので、あまり課題管理に協力的には無く、彼らにこの管理が必要である事を説明するのに一番時間を食いました。最終的には理解してもらう事が出来ましたが、ほんと面倒でしたね。

私の当時のミッションとしては上記までで可との事だったので、そこで元の部署へ復帰。ちなみに最終的にだいたい私の想定した開発範囲で可になったらしいです。煮え切らないPMさんでしたが最終的にはなんとかしたみたい。

さて次はリスク管理かなあ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?