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トレーディングカード

カルビーのプロ野球チップス一袋に二枚ついてくる、トレーディングカード。


超能力者でない限り、カードの中身は誰だかわからない。
わからないが、念力というものが通じることもあるのだ。
わたしが念じてゲットした、自慢のトレーディングカードを五枚、ご紹介しよう。

写真左上。原口文仁選手。
わたしが一番好きな選手である。
いや、好きというだけではなく、本当に思い入れのある特別な選手だ。
原口選手は、2019年26歳のときに大腸がんが発覚し、手術をし、リハビリを経て見事に復活した強運の持ち主だ。
ちょうど原口選手がリハビリをしている頃に自分も病気をし、入院していた。
原口選手のTwitter(現X)やニュースを病室に持ち込んだタブレットで見て、どれだけ勇気と希望をもらったことか。たぶん、原口選手の存在がなかったら病気も克服できなかったと思う。
原口選手は、がんを宣告されたあと、なにがなんでも克服して一軍に戻ってくると己を鼓舞した。そのときに残した言葉がこれだ。
「本当に信ずればそうなるのであり、必ず、信じた通りにさせるのである」
原口文仁著「ここに立つために」より。
いまも、球場に観戦に行くとき着るユニフォームは背番号94の原口選手と決めてある。
カードの中の泥だらけの原口選手は、言葉通りに戻ってきた一軍のロッテとの交流戦で代打で出て、見事ヒットを打ったときに二塁ベースにヘッドスライディングした、まさにその復活の場面だ。
ファン全員が歓喜し、涙した。
ロッテのホームだが、ロッテ球団が気を利かせてくれて、梅野捕手と共にヒーローインタビューに立たせてくれた。
その頃にはわたしも退院していて、自宅のテレビでその試合を観ていた。涙が止まらなかった。
本当にありがとう、という気持ちでいっぱいだった。

写真右上。大山悠輔選手。
虎の四番。頼れる四番、と入れたいところだが、まだ覚醒はしていない。
しかし今年、誰よりも多くフォアボールを勝ち取ったおかげもあり、最高出塁率のタイトルを取った。
岡田監督は、フォアボールもヒット一本と同じ価値として、三振を怖がるよりもフォアボールを見ろ、と選手に命じ、フォアボールを選ぶと給料にも査定ポイントのアップを入れるように球団に掛け合っていた。
その言葉を愚直なまでに守った大山選手は、本当に多くの場面で貴重なフォアボールを選んだ。
大山悠輔は器用なタイプではない。生真面目でどちらかといえば大人しい人柄だ。もちろん内では闘争心を燃やしているとは思うが、そういうのが表に出ないのだ。
人柄と同じく柔らかそうなお腹は、一度ポフポフしてみたい。
とにかく、応援しないではいられない奇特な人だ。

写真左下。鳥谷敬選手。
もう、いわずと知れたレジェンド、鳥谷敬。
最後は阪神タイガースではなく、戦力外通告を言い渡され、なんとかロッテに入団し、そこで現役人生を終えた。
プロ野球歴代二位の1939試合連続出場記録を保持し、通算2099安打など、数々の記録を残した。
阪神時代は寡黙で無愛想なイメージが強かったが、ロッテに移籍するとベンチでも声を出し笑顔を見せるなどキャラ変にファンも驚いた。
先日、日曜ドラマの「下克上球児」に練習試合の相手チームの一員としてテレビ出演していた。
大沢たかお似の鳥谷敬もいよいよ役者デビューか? と期待を持って観ていたが、どうも役者は向いている道ではなさそうだ。本人が味をしめて役者をつづけようというなら話は別だが。
ちなみに球場で観戦するときのユニフォームは、原口文仁選手の前は鳥谷敬選手の1番だった。甲子園球場で食べられる鳥谷敬プロデュースのお弁当もいつも買って食べていた。とり天が美味しかった。
いい思い出だ。

写真右下。藤浪晋太郎選手。
ちなみにこのカードは、娘の友達と山田哲人のカードでまさにトレードしてゲットしたものである。
今年からメジャーリーグに挑戦し、オークランド・アスレチックスから途中でトレードで移籍したボルチモア・オリオールズに加入すると、ラッキーなことに一年目で優勝の経験をし、シャンパンファイトに酔いしれた。
阪神時代は与死球を恐れ、ボールがすっぽぬけるイップスに悩まされ、入団一年目こそ活躍したが、その後は球団の気を揉ませた期待の選手だった。
だが、ポテンシャルは相当なものを持っている。197センチの背の高さから160キロの豪速球を投げる。まともにストライクに入ればバッターも驚愕ものだ。イップスさえなければ······。みなそう思っていた。
ところがアメリカに渡って中継ぎで使われると、覚醒したのか制球も落ち着き、自己最速となる165キロもマークした。
思いきってメジャーリーグに飛び込んで本当に良かった、と阪神ファンも胸を撫で下ろしている。
来年からの活躍も見物だ。

写真一番下。大谷翔平選手。
もう、いわずもがな、ですわな。
写真は前回のWBCのときのもの。ポテトチップス食べまくってやっとゲットしたカードです笑。
いやあ、本当に世界の大谷翔平になってしまいましたね。
2023年ホームラン王、おめでとう!
今年のWBCでの存在感は半端なかったですね。闘志丸出しで、チームを鼓舞するパフォーマンス。
アメリカ代表との決勝戦、ストッパーで出て、最後の同僚マイク・トラウトをスライダーで三振に切って取って優勝したのも昨日のことのように思えます。
グローブと帽子を投げ、雄叫びを上げた姿は印象的だ。
大谷翔平選手は人間としても一流とのこと。自分に厳しくファンのちびっこには優しい。
どこを切り取っても欠点がない。
せめてしゃべると岩手の訛りがひどいとか、水虫だとか、将来ハゲるとか、なにかあってもよさそうなのに、欠点ひとつないのだ。まさにアンビリーバボー。神が作りたもうた完全なる人間。それが大谷翔平なのだ。
もちろん、野球選手としてここまでくるのには本人の並々ならぬ努力があってのことでもあるし、いい指導者にも恵まれてのことでもあるだろう。
でも、一平さんのサポートもあるがメジャーリーグで一人立ちし、もう、ケチをつけるところがない。
あとは、チームが優勝するだけだろう。
今オフは移籍も囁かれているが、どこにいっても大谷翔平は大谷翔平だ。黙々と自分の野球をするだけだろう。
再手術した肘も気になるし。でも、きっと投手としてもマウンドに帰ってくると信じている。
そうだねえ、あとはお嫁さん探しか。ファンにはそれが心配のタネだろうねえ。本人もプレッシャーだろうねえ。慎重にならざるを得ないよね。でも、大谷翔平選手が選ぶ人なら間違いはないよね。そう信じたい。

以上、わたしの自慢のトレーディングカード紹介でした。

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