僕のオーラ
今、僕はこの文章を心療内科へ行った帰りの電車の中で書いている。ついでに言うとBluetoothイヤホンでミスチルを聴きながら書いている。埼京線の7号車に座って書いている。
心療内科の帰り、看護師である母親と食事をしながら、努めている病院に自閉症の人が来たことを話してくれた。
何でもその人は宇宙人と交信しているかのようにずっと「ピーポーパーポー」みたいなことを言っていたらしい。
母親はその人に注射を打ったらしいのだが、その時は母親も意外だと思うほどすんなりと打つことができたと言う。
その子の母親曰く、
「この子、人のオーラが見えて、悪いオーラの人からは逃げちゃうの」
と言われたらしい。
中々面白い話だなと思った。自分は人の悪意にはそこそこ敏感だと思ってはいるが、それでも初対面では分からないこともある。むしろ初対面だけだと良い人に見えることもある。
もしかしたら、こういう人のほうが人の悪意に敏感で、僕らがしている腹の探り合いとかそんなもの無しで人を見抜く能力に長けているのかもしれない。
自分が悪いオーラじゃなかったことにホッとしたのと、その人に色鉛筆を渡せば見えたオーラを描いてくれるって言ってたから、描いてみてほしかったなということを母親は言った。
僕は自分がその人からはどう見えて、描いてもらったとしたらどんなオーラなのか気になって仕方がなくなっていた。
体面と嘘にまみれた僕の本性など簡単に見抜いて、見る人全員がゾッとするようなオーラを描くんじゃないだろうか。
電車内、ちょっと暑すぎるんじゃないかな。
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