辛口の日本酒、白状。
今日は疲れた。
現在終電の電車に乗りながらまさに書こうとしていることは、書いてはいけないことだ。
Mr.Childrenのライブ終了後、一緒にライブへ行った母親と寿司屋で飲んだ。回らない寿司屋で飲んだ。
それはもう美味しかったのだけれど、それよりも母親とお酒を飲みながらしっかり話をしたのはこれが初めてであった。
ちなみにこの時初めて僕に彼女がいたことを話した。家族の中では初めてだ。あとは僕が高校で不登校になったりして、あんまり順調に行かなかった頃の話とか。
母親は僕に人生の先輩として、色々なアドバイスをくれた。とても興味深い内容から、正直それくらいは分かってるよって言いたくなるような内容まで。
その後、母親も僕に、昔話を聞かせてくれた。それは、母親が小学生の頃、いじめにあってて、一時期、青痣がない日はなかったという話だ。
母親はもう気にしていないと言っていたから、僕もそうなんだ〜程度に話を聞いていた。
内心は穏やかではなかった。知らなかった。いや、子供にこんなことを話すわけがない。知らなくて当たり前だ。
それは分かっていたのだが、それでも僕は申し訳なさと罪悪感が心の中を支配していくのを感じていた。
知らなかった、そんなことは知らなかったのだ。だから、高校の、不登校の時、誰も信じられなくなっていた時、自分が世界で一番不幸だと思っていた時、自分以外の人間が全員敵だった時、親を憎んだのだ。
何かを言われるたびに、お前なんかに何が分かるんだと心の中で罵倒していた。僕なんかより幸せで、躓くことなくレールの上を歩くことができた人間に僕の気持ちなんて何も分からないと思っていた。思い込んでいた。
母親は僕が優しい人だと言った。僕は内心ではあなたのことを憎んでいたのだ、そんなことを言わないでくれと言いたくなった。
この気持ちは、こんなところに書くべきではない。墓場まで持っていくべきだ。
それでも書かずにはいられない。あの辛口の日本酒は、僕に白状させようとしている。書かずにはいられない。書かずにはいられない。言わずにはいられない。懺悔しないわけにはいかない。忘れたふりして日常を過ごすわけにはいかない。
惜しみない感謝を、母親にせずにはいられない。
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