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第37週(9/11~9/17)

▲Musée des Égouts de Paris パリ下水道博物館(7区)
週末はパリの地下を探索。硫黄や鉄錆の特有の匂いが感覚を刺激します。
"journées européennes du patrimoine"(ヨーロッパ文化遺産の日)の一環で訪問。(2021年の様子2022年の様子

16日土曜日、恒例の文化遺産の日はヨーロッパ各地の歴史建築物などが公開されるとあって、人々がここぞの機会にとばかりに街を練り歩いています。
私の職場も一般公開の対象とあって、各持ち場の人がそれぞれの仕事に駆られ、学園祭に似た活気があります。

地上で道行く人の声を耳にしながら、私は地下の調理場で料理コンクールの書類審査用の撮影に移ります。平日に用意した材料と、各部署から拝借した食器、白いテーブルかけなどを入念に配置し、二品の料理を写真に収めます。

シェフは写真撮影においては見た目こそが大事だと言い、私が今まさにオーブンに入れようとしていた食材を、加熱しすぎないよう言います。コンクール慣れした同僚も、「本物」である必要はない、と言います。
場所や角度、フィルターを変えて仕上げた写真は、ありのままを写したものとは異なり、頭の中で美化したイメージに近いものがあります。

味や加熱具合を気にせずに色味だけを優先して作る料理は、どこか骨抜きにされた感がありつつも、視覚的に大切なことを示します。改めて料理が様々な要素で成り立っていることを感じます。

日曜日、歩行者天国のシャンゼリゼ通り

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