ゴールデンカムイ~青空

乳がんのことを考えすぎてしまうよりは、物語の世界に入っていたい、という私のリクエストを受けて、もう読んでるかもだけど…と友が教えてくれたゴールデンカムイを読み進めている。

アイヌの知恵と生き方に畏敬の念がわき上がって止まない。
恥ずかしながらカムイがアイヌの言葉だと、初めて知った。
北海道生まれなのに。

札幌で産まれ、東京に住むようになってからも、釧路の祖父母宅には毎年泊まりに行っていた。暖炉と広い庭のある家が好きだった。

アイヌときくたびに、家族で遊びに行ったアイヌコタンのことを思い出す。 


アイヌの人達は、彫りが深いと一説に聞いていた。
目鼻立ちのハッキリした私は、化粧でごまかせない中高生のころ、よくエキゾチックとか日本人じゃないのではとかからかわれたものだ。あまりに言われ過ぎて、理由を求めていた時期、        

自分のルーツはアイヌなのではないかと考えていた。時に外見を侮辱的にからかわれても、そう思うことで、北海道が好きな私はなんとか納得していた。

思春期のころは、外見のことで誰もがからかわれがちだ。
あの頃は、本当に外見に悩んでいた。
ブルーハーツの青空の  

「生まれたところや
皮膚や目の色で、
いったいこの僕の何がわかるというのだろう」
という歌詞に、勝手な私情を乗せて、胸を震わせたものだ。


その後、私の悩みをだんだん小さくしてくれたのは、
英語との出会い、人と出会いや、その他の現実的な悩みの占める割合が大きくなってきたこと、などだろう。

外国語を学ぶ、ということは、根本から違う他国の考え方に出会うことだった。
中学生になって英語に出会ってからずっと、私は英語に救われてきた。
英語の世界にいるときは、差別から守られる感覚があった。
これについてはまた例を挙げながら別で書きたいと思う。

世界を見て、経験をして、色んな人がいるんだ、と視野を広げると、若いときの悩みはどんどん小さくなっていくよ。そんな当たり前のことを、子どもたちにも伝えたい。

時代の変化が救いをもたらすこともある。多様なジェンダーに関する理解が、こんなに(まだまだ十分でないとはいえ、)進むとは、20年前には思ってもみなかった。

悪いニュースがたくさん聞こえてくるなかでも、きっと世の中は少しずつ良い方向に向かっている、向かわせていこう、そんな気持ちで子育てをしていきたい。

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