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大部屋のシャイなおじさん達

4人部屋の同室のおじさん達、稀に事故で入力してきたと思しき若い人も含めて誰も入院してから退院するまで会話なんて一切しない。不思議と思う人は当然いると思う。ウチの家族にもなんで話さないのと聞かれたし、喋らないから声が出なくなったと言ったら独り言とか言わないの?と聞かれたし。その時は理由なんてないと返したが。

 地域性も少しはあるのかもしれないが、理由はシャイではなくデリカシーかなと思う。強めの病気の人は看護師さんや医師との会話で察する事があるし、そんな人に軽めの病気の人が声をかけづらい気持ちになるのはわかる。自分も肺気胸で入院した時に同室のおじさんが明るい癌患者で聞こえてくる話が重い内容ばかりなのに前向きな人だなと思ったが声はかけなかった。自分も肺癌が原因の肺気胸だったんだけど。

 聞かれない気楽さは確かにある。4人部屋だが個室みたいに過ごせるとか、病院で無駄に気を遣わずに済むとか。4人部屋に3回ほど入院したが顔を見ずに退院して行った人は10人ぐらい、いや顔を見たのが5人ぐらいかもしれない。意外と入れ替わりは多いので同じ4人の時はそう長くない。なのであまり深入りしない方がお互い楽なのかなって真理が働いてるのかなと思うし、同じ位のレベルの症状なんだろなってのも入って1時間ぐらいで気付くからなのかなとも思う。

 隣人の話をしようと同部屋おじさんの生態を書いていたら長くなってしまったので、また後日。

 義父は街ですれ違った人とフランクに話すから知ってる人かと思ったら初対面だと言うから、義父は個室が向いてそうだと思った。少しだけ憧れる性格ではあるが真似したら痛い目に遭いそうな気がする。
 
 妻は4人部屋でもガンガン独り言を喋ると言っていたので、妻も個室が向いてそう。 

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