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ペット飼育におけるネグレクトについて考える。<弐>

※ これは、ペット飼育ネグレクト疑惑動画をupしているYouTubeチャンネル『やまねこと猫』の動画を振り返り、問題点を検証していく記事である。

■ 先住猫との対面

産後の出血とお腹にしこりがあり、胎児残留の可能性もあるので早急に病院へ連れて行ってもらえたネネ。
診断結果は産後の悪露(おろ)だとされ、ノミや他の病気の相談もしてきたそう。
家の中と猫小屋を行き来するおじさんと一緒に家の中へ入ったネネは、そこで先住猫と対面する事になった。

本来、先住猫がいて新しい猫を迎える際は、時間をかけてお互いを慣れさせていく必要があるという。
そして、食事やスキンシップなどは先住猫を優先する事。
こうする事で先住猫は新入り猫に対する不満が減少し、慣れやすくなるのだそう。
ではおじさんの場合はどうだっただろうか。
多くのシーンで先住猫よりも新入り猫を優先している。
そして、伊之助が神経質な猫と分かっていながらも、何も対策はしなかったのだ。
新入り猫を優先する行為は、先住猫に過度のストレスを与える事もあるそうだ。
ストレスにより体調不良を起こし、便秘や血便が見られたりする場合もあるという。
また、突発性膀胱炎になる猫もいるという。

■ 後々まで尾を引くトイレ問題

飼い猫が増え、家の中では窮屈なので猫小屋を開放する予定だというおじさん。
ここで、猫小屋を作った本当の理由が明かされる。
それは――――、『猫用トイレをリビングから出したかったから
2020/04/21に公開された『猫の子育て#11 家で過ごそう、猫と過ごそう』という動画内でそう語られている。
この動画が公開された時点で確認できるトイレは、家の中にふたつと猫小屋にふたつの計4個である。
調べたところ、トイレの数は『猫の匹数+1』というのが理想なのだという。
猫はきれい好きなので、排せつ物が残っていたりするのが嫌で”そそう”してしまう可能性があるため、それを防ぐためにも前述の数が理想との事。
これを踏まえると、おじさんの家には16個あるのが理想という事になるが、実際には4個だ。
これはペットネグレクトの例に挙げられた、”劣悪な環境に動物を置く”に該当するのではないだろうか。

■ 障害の判明とその後の対応

離乳食を始めた辺りから障害を疑われていたロロ。
『動画以外ではしっかりとした動きも見せているので大丈夫かと』と発言していたおじさんだったが、仔猫が生後1ヶ月を迎えたので病院に行った際、ロロの障害が判明した。
この段階では『企図振戦という小脳障害』と説明されていたが、後に『沈着病』という“脳がウィルスにやられているか異物が付いている”病気で間違いないとし、治療法は無いとの事。
企図振戦という病気に関しては検索してヒットするのだが、沈着病に関しては検索の仕方が悪いのかヒットしなかったので、どのような病気かは調べられなかった。

ロロの障害が判明した頃から車いすや歩行器を使ってみては?とのコメントが相次いだが、おじさんには持論があるらしく車いすや歩行器については頑なに拒否を続けた。
『脳障害で足を上手く動かせない、だから車いすは無理』というのがおじさんの持論なのだが、その考えに疑問が湧く。
この頃のロロは、転びながらでも歩こうとする様子が見られたし、自力でトイレに行く様子も確認できる。
『動かす事はできても踏ん張りがきかない』のであれば、下肢を支えてあげる事で安定して歩けると安易に考えてしまうのだが、違うのだろうか。
車いすや歩行器を自作するのが難しいのであれば、試しにレンタルする方法もあったはずだ。
購入を視野に入れたとしても、1万円くらいで購入できるものもある。

おじさんの言動や行動を振り返ると、”ロロのため”と言い訳しつつ自分が面倒だからやりたくないのだろうな、と思われても仕方がない。
これらの行為はペットネグレクトの例に挙げられた、
▶ 健康管理をしない
▶ 病気を放置
▶ 必要な世話をしない
▶ 劣悪な環境に動物を置く

上記すべてに該当するように思うのだが、おじさんはどう考えるだろう。

2021/01/21にupされた動画『ロロの歩行訓練始めました』において行われた歩行訓練とは、エコバッグを改造した”簡易歩行器”によるもので、ロロをエコバッグに入れ吊るした状態で歩かせようとしていたが、ロロが歩こうとする様子は見られなかった。
ロロの障害が判明してからすでに半年以上が経過している。
その間、これといったリハビリもせず高カロリーの餌やミルクを与え続け、ただ放っておくだけの状態だったのだ。
歩こうにも歩けず、すでに歩くという意思も感じられなくなってからの歩行訓練は、遅すぎではないだろうか。
早くから歩行器や車いすを利用し、足を動かす事をさせていれば今とは違った状態が見られたかもしれないのに、おじさんはそれを早々に放棄したのだ。
障害の詳細を知ろうともせず、リハビリもほぼ放棄し、自らは世話をせずに他猫任せ。
時折、思い出したかのようにリハビリと称した放置プレイを強要するおじさん。
これが『猫がすき過ぎる』人のする事だろうか?

また、『ロロに障害があったとしても野良と違い人が助けられる』と主張していたおじさんだが、助けを必要としているシーンで手を貸さず、他の猫やネネにお世話を頼む様子が度々見受けられる。
ロロは自分で満足に毛づくろいができないようで、毛がパサパサに見えたりする事が多い。
他の猫からのグルーミングも大事とは思うが、ブラッシングは皮膚を刺激する事で血行促進や新陳代謝を促したり、健康チェックやスキンシップを通して猫との信頼関係を深くするなど、メリットだらけの行為にも関わらず、おじさんはロロに対してそれを行わない。
こうした小さな事からも、おじさんから猫に対する愛情というものが一切感じられない。

■ 崩壊しつつある『猫ビジネス』

過去には170万再生以上を誇った動画があるこのチャンネルだが、ここ最近は2~3万回再生と、振るわない。
おじさんの猫に接する際の態度や言動、新入り猫ばかり可愛がる行動、多くの猫を飼育するにはお粗末なくらい足りないトイレや水飲み場など、動画をupすればするほど露呈するマイナス要素が手伝ってか、再生回数は面白い程下がっている。
すでにビジネスとしては破綻しているように思うのだが、経済的に立ち行かなくなった場合、家族と15匹の猫たちはどういう末路を辿るのか、今一度おじさんはじっくり考えた方が良いかもしれない。

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2021/3/12、記事作成。
2021/9/4、転載・加筆修正。
2021/12/16、画像削除・加筆修正。

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