結婚式のエンドロール代わりにインドダンス退場したら最高過ぎた話
私事ながら7/29に結婚式を挙げまして、その際に「インドダンスで退場する」という試みをしたのだけど、そうなるまでの過程にあれやこれやがあったので、思い出としてまとめておきたい。4000字超の超大作になったので、自己満足にお付き合いいただける方のみ、お付き合いください。
誤解のないように説明をすると、ここでいう「退場」は、本当に退場の場面である。合間の余興でもなんでもなく、披露宴の終盤にある「花嫁の手紙」や「両親への記念品贈呈」「新郎謝辞」のあとにある退場シーンである。
◆なぜ結婚式のインドダンスで退場しようと思ったのか
そもそもなぜこんなとち狂った選択をしてしまったのか?をあらためて説明しておきたい。結婚式の退場シーンは基本的に2択しかないと思っている。「エンドロールムービーを流す」or「普通に(with両親または新郎新婦単独で)退場」の2択である。
ただ、ムービーはオープニングも中座も作って工数がなかったこと、当日の記録動画は別でしっかり作りたいと考えていたので、エンドロールでムービーを流す選択肢はなかった。となると「普通に退場」しかない。一生に一度しかない結婚式で普通ではつまらない(この思考がもうダメw)。
そんなときに着想を得たのが「ボリウット(インド)映画」である。ボリウット映画はもともと好きでたまに見ていた。映画の最後も「エンドロール」というが、ボリウット映画では大体踊って締めているではないか。同じ「エンドロール」なら転用ができるはずである。(どうしてそうなった)
◆転機となった音響担当との打ち合わせ
とはいえ、人並みの常識は持ち合わせているので、「インドダンスで退場したい」と持ち出すのは非常に勇気がいることだった。そもそも旦那や親族の理解が得られるのか?ははなはだ疑問である。
そんなわけで、急に言うとハードルが上がりそうなので旦那には前々から小出しにしていた。ことあるごとに「インドダンスで結婚式の退場をしたら面白そうじゃない?」とささやいては刷り込んでいった。旦那はのんきに「面白そうだねぇ」と言ってくれていた。たぶんこの時点では本気だと思っていなかったと思う。
そんな話が現実味を帯びてきたのは、式場の音響担当との打ち合わせの日だった。式場が音楽の著作権会社と提携しており、基本的にはどんな曲も流せる式場になっていた。そして打合せ序盤、退場曲はわりとまともに「RADWIMPS」の曲を入れていた。
そんな折、転機は訪れる。「このリストで大丈夫ですか?変更はいくらでもできるので好きな曲を入れてくださいね!やりたいようにやるのが1番ですよ」と音響担当から声をかけられたのである。
(やりたいように…やるのが…そうだよね…1回の結婚式だよね…)
「あの~…まだ迷っているのですが…インドダンスで退場したいなっていう気持ちもあって…」
気づいたら自然と口から出ていた。
そのときに流したいと提案したのがこちらの曲である。
引かれるかもしれない…とおそるおそるだったが、思いのほか、音響担当はノリノリだった。
「え~~~めちゃくちゃいいじゃないですか…!面白いですよ。盛り上がりますよ。ぜひやりましょう!!!この曲で退場する新郎新婦はこの式場はじまって以来、はじめてですよ!」
(式場始まって以来はじめて…だと…?)
前人未到のパイオニアになることにワクワクする性格なので、この言葉が決め手になった。そこからはもう、どうやって「インドダンス退場を成功に導くか」しか考えられなくなった←
◆根回しにつぐ根回し
そうと決まれば、善は急げ。
新婦友人でノリのよさそうな人に爆速でDMしまくった。
みんな「な~にいってんだ」と思ったとは思うけど、慣れている人たちなので「またマユコがなんか変な思いつきを企画してるな」くらいに思ってくれたとも思う。
みんな本当によくできた友人たちである(涙)
ちなみに旦那もやりたいことは尊重してくれるタイプなので、インド映画「RRR」にも連れて行き、インド映画カッコいい!とハマらせ、徐々に状況を楽しめる方向に持って行った。
そして、あとは当日、
みんなで楽しく盛り上げるだけ…!
このときの私は楽観的に考えていた。このあと大いなる苦難が待ち受けていいるとも知らずに…。
◆最大の誤算と狂い始める計画
前置きをしておくと、退場1つにこれだけこだわる人間なので、当然それ以外にもこだわっており、全体の構成なども気にかかるタイプである。
事件は花嫁の手紙を書いているときに起こった。
思いのほか、花嫁の手紙が泣けたのである。
「あ。花嫁の手紙~新郎謝辞の感動の流れのあとに、激しすぎるこの曲はイマイチだ…。もう少しゆったりした祝いの曲っぽいやつに変えたい…。」
そこから急遽、こちらの曲に変更依頼をすることにした。
そして結婚式の公式ラインを通じて、
面識のない新郎友人にも根回しをはじめる。
ところが、ここで式場の音響担当から
1通のメールが届く。
海外サイトから購入するか、曲をあきらめろということである。調べてみたところ、Amazonにも取り扱いがなかった…。
すでにゲストたちにはアナウンス済みの状況で、もちろんそんなことではあきらめきれない。
結果的に過程は長いので省略するが、四苦八苦して海外のよくわからないサイトから、無事購入することができた。英語できないから大変だった。
◆決まらない構成、終わらない受難
ようやく一安心…!これで当日、曲も流せるぞ…!という段になり、しかし、ここで大きな壁にぶちあたる。
そう。
この曲には簡単な振り付けが存在しないのである。
最初に選んだ曲は比較的歴史があり?有名らしく、簡単に踊れるようにリメイクされた参考動画などがたくさん落ちていた。だから、みんなにも「これを見て練習してきてね」と伝えることができたのだが、etthara jendaはそれがないのである。見てもらうとわかるが、細かな場面転換などもあり、"踊る"という感じではない。
ダンサーがフルで踊っている参考動画はあるものの、到底その場でダンス未経験者が真似できるレベルではない。新郎新婦は練習しておけば踊れるかもしれないが、参列者も踊れなければ、それはインドのエンドロールではない。
私は「ただ踊りたい」のではなく
「みんなで踊って〆たい」のである。
◆リハーサル、そして僥倖
答えが出ないまま日数が経ち、一人で悩んでも仕方ないので、ダンス経験者やノリのよさそうな友人のお知恵を借りることにした。
この時点で、本番まで1か月を切っていた。
そして迎えたリハーサル当日。
カオスだった・・・・。
当たり前だが、言い出しっぺの自分が解を見いだせていないのである。
みんな「こうしてはどうか」「ああしてはどうか」といろいろと提案したり協力してくれて、ダンソンやクロスステップなど、ある程度良い感じにはなっていたが、このままで本番キレイに着地できる想像ができなかった。
リハーサルをしてみてあらためて気づいたことは、いまのままのぶっつけ本番だとダンス未経験者の参列者にとっての難易度が高すぎるということであった。薄々感じていたが、実際にリハーサルをしたら身をもって体感した。
そこからどうしたら「踊り慣れていないゲストを無理なく巻き込めるか」を考え続ける日々。。
結果、調べすぎてInstagramにインドの結婚式が死ぬほど表示されるようになった。。。
しかし、あきらめない者を天は見放さないのである。
ある日、1本の動画に出会う。それがこちら↓
(これだ…!!これをやれば、ダンス経験の有無に関係なく、無理なくみんなを巻き込めるぞ…!!)
ということで、旦那とダンススタジオにこもり、
打ち合わせや練習を重ねて、以下の流れに落ち着いた。
そして再び友人達に全力で根回しした。
マユコの周りの友人は、意外とみんな楽しみにしてくれていた。
◆親族の壁をどう乗り越えるか
あとはいかに親族に受け入れてもらうかである。
当日ぶっつけ本番は危険すぎるので、お互いの両親には進行表とともにさらりと伝えておいた。あまり詳しく話して止められてもアレなので「インドダンス踊りながら退場しようと思っているんだよね~~~」くらいのさらりである。
それ以外の親族には、当日渡す手紙に注意書きを入れるようにした。
司会の原稿も自分で作り、当日このまま読んでもらった。
余談だが、司会のアナウンスに対して、当日参列した友人から「どうしてそうなった~~~~!」「なんでそうなるんだよ~~~!」というツッコミの声が聞こえてきて面白かったw
◆そして迎えた本番
ひとことでいうと、最高に楽しかった・・・!!!!!
リハーサルメンバーはしっかりと踊ってくれた(さすが)し、そうでない友人もノリにノッて巻き込まれてくれたと思う…!
そして友人からはもちろん、
意外にも親族からも好評だった。
こんな茶番にお付き合いいただいた式場には感謝の念に堪えない。
これから結婚式を挙げられる方は、
ぜひやってみて欲しい。責任はとれない!!w
以上が、結婚式をインドダンスで退場するまでの一連の顛末である。
超個人的には、これからの日本の結婚式の退場シーンは「エンドロールムービーを流す」or「普通に(with両親または新郎新婦単独で)退場する」or「インドダンスで退場する」の3択になると面白いなと願ってやまない。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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