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俺はこれが好きだ!雑居ビルサウナ編

ご機嫌麗しゅう。火中の栗と申します。
「俺はこれが好きだ!」と題して、ただひたすら好きなものについて語るシリーズ。
今回は筆者が勝手に「雑居ビルサウナ」と呼ぶジャンルについて紹介します。
なお、紹介するサウナの出自のせいか、男性専用施設ばかりとなってしまうことをご容赦願いたい。




雑居ビルサウナって?

その名の通り、雑居ビルの一角に入っているサウナのこと。

町の銭湯も好きだし、健康ランドやスパ施設のような大規模浴場も大好きだ。銀座や神楽坂のようなおしゃれシティには、ラグジュアリーな貸切プライベートサウナもできていると聞く(行ったことはない)。

決して豪奢ではない、日常の中のエアーポケットのような存在がある。
それが”雑居ビルサウナ”なのでであーる。
都会には色々な雑居ビルがある。
飲食店が入っていたり、ゲームセンターやダーツ屋のようなプレイスポットが入っていたり、最近はシーシャ屋さんも増えたように思う。
色々な業態の店舗と共存して、町角にサウナがあるのだ。

雑居ビルサウナの(勝手な)定義

  • 他の業態と共存してテナントのひとつとして存在している

  • 店名に「サウナ」を謳っている

  • カプセルホテルや食堂がついていることもあるが、その有無は問わない

雑居ビルサウナの歴史と特徴

おそらく、多くは第二次サウナブームと呼ばれる1980年代〜1990年代頃にできたものが多いのではないかと思う。
その名残もあってか、これからご紹介するサウナはどこか昭和レトロを感じる造りであることが多い。
ものの本によると、世の健康志向の盛り上がりも手伝って、郊外型の大規模な健康ランドやスーパー銭湯が流行した時代。
一方都市部では企業戦士達の憩いの場として、または酔っ払いの避難場所として、繁華街にサウナの需要があったのだと思う。

私自身、雑居ビルサウナの存在に気づいたのは、前職の出版営業で都内各地を回る中、仕事帰りや、悲しくも帰れなかった時に駆け込む場所としてサウナを求めた時だった。
本当に辛い時代だったけど、サウナに出会えたのは怪我の功名・・・と言っていいのか・・・。

好きな雑居ビルサウナ3選

①船橋グランドサウナ&カプセルホテル

船橋グランドサウナ&カプセルホテルの入り口


雑居ビル度 ☆☆☆☆
昭和レトロ度 ☆☆☆
居心地 ☆☆☆

実はまさに今、船橋グランドサウナでこの文章を書いている。
船橋といえはジートピアというサウナ屋さんがあって、もっぱらそっちにばかり行っていたのだけど、雑居ビルサウナについて書くにあたって行かなければ、と初めて来たのだった。
ジートピアは最高だけど、建物丸ごとがジートピアで、雑居ビルではないのでまた今度。

ここは創業30年以上の老舗で、やはり第二次サウナブームの生まれ。
ビルは雑居感満載で、ダーツ屋や居酒屋が入居するそばで、専用の入り口を入った2階が受付。

施設は昭和レトロ感満載で、真っ赤な樹脂製の洗面台が目を引く。
浴室は湯船が2つと水風呂、高温サウナのみのストロングスタイル。
湯船は熱めのジャグジー風呂と、36度の不感温湯は上野の名店「北欧」と同じく「トゴールの湯」。しっかりこだわりのある湯船はそれだけで大満足だ。
水風呂は「地下水を使用しています」との貼り紙がしてあり、肌触りのいい軟水で最高。頭までダイブしてOKなのはサウナ施設の中でも珍しい。

肝心のサウナは表示100度。サウナとしてはそこそこ高めの設定だけど、湿度がしっかりあるためか温度以上に熱く感じた。
5分〜7分程度でサクッと上がって、天然地下水にダイブすればととのいはすぐそこ(きちんと掛け湯はしてね!)。

サウナ後は3階のリラックススペース兼食堂へ。
食堂は畳敷。壁一面にメニューが貼り出されているのが大衆居酒屋っぽさがあって良い。
リクライニングチェアには各席にテレビがついているほか、チェアでの注文もOKな様子。
食堂メニューがなかなか充実していて、特産の小松菜サワーやご当地メニューのソースラーメンなんて珍しいものも置いてある。
ちょうど本日、7月24日からうなぎのメニューもスタート!
筆者は今、税込1100円の「晩酌セット」でホッピーとおつまみを頂いている真っ最中。
おつまみは冷奴、しめ鯖、枝豆とどれも美味しくて大満足です。
毎月27日(船橋の”ふな”の日)はイベントで、本格焼酎が100円から飲めるとのこと。これは定期的に通っちゃいそうですね。

晩酌セット。ホッピーの”ナカ”を頼まなくても良いくらいの盛りの良さ。

②巣鴨 サウナ&カプセルホテル サンフラワー

サンフラワー外観。たくさんのテナントが入っていて、雑居感満載。

雑居ビル度 ☆☆☆☆
昭和レトロ度 ☆
居心地 ☆☆☆

ここはまさに前職での拠り所にしていたサウナのひとつ。
仕事の拠点のひとつに向かう途中に巣鴨が位置していて、仕事帰りに寄ったり、帰れなくなって泊まったり・・・。
おそらく第二次サウナブームの生まれではあると思うのだけど、綺麗にリフォームされていて、とても居心地が良い。
サウナにも力を入れていて、数年前に有名ブランドmetos社製のサウナストーブにリニューアル。

浴室はジェットバスひとつ、水風呂ひとつ、高温サウナ&スチームサウナのみのストロングスタイル。
高温サウナでは1時間ごとにスタッフによるロウリュも行われるサービス精神も抜群。
時々熱波師を招待するイベントも行われていて、元プロレスラーの凄腕熱波師、井上勝正氏の「パネッパ」を受けられたのも良い思い出。

あまり知られていないかも知れないけど、実はここの水風呂も地下水の軟水を使用している。
あまりの肌触りの良さに、スタッフさんに「水風呂、めちゃくちゃいいですね!」と言ったら「井戸水が出ていて、地下水を使ってるんです」と教えてくれた。こんなところにも心地よさを追求するホスピタリティが隠れているのである。

ここは残念ながら食堂は併設されていないのだけど、自販機でお酒やつまみを購入することができる。

おっさんの味方、お茶割りといかフライで優勝

ここはカプセルもとても寝心地が良かった。
特に「デラックスカプセル」はシングルベッドほどにゆったりとした空間で、布団は西川製。泊まった日は何かのキャンペーンで、通常のカプセル料金で泊まることができた。
3000円台でふかふか布団で寝て、朝風呂までついてくる。
過酷な労働を明確に支えてくれたサウナなのでした。

③サウナ&カプセルホテル レインボー新小岩店

レインボー外観。商店街の中とあって雑居ビル感は薄め。

雑居ビル度 ☆☆
昭和レトロ度 ☆☆
居心地 ☆☆☆☆

東京の東側でイチオシな雑居ビルサウナといえばレインボー新小岩。
千葉の本八幡にも系列があって、そっちの方が漫画『サ道』のサウナ100選に選ばれたりと有名かも知れないけど、今回は新小岩をご紹介。
駅前の「ルミエール商店街」というナイスな商店街の中に位置しており、階下にはかっぱ寿司が入っている。

レインボーの特色としては灼熱の114度のカラカラサウナ。
水風呂は約14度で、温度差約100度を誇るバカスペックである(褒め言葉)。

ほんとバカ。好き。

浴室は40度ほどのジャグジー風呂、熱湯の檜風呂、30度弱のぬるめの水風呂、そして約14度の水風呂と充実。
サウナは高温ドライサウナ、中温の「ふくろうサウナ」(いわゆるメディテーションサウナ風)、スチームサウナの三種とやはり充実しているのである。

高温サウナは灼熱の一言。サウナに慣れた猛者でも上段では5分〜7分程度しか居られないだろう。
一方「ふくろうサウナ」は湿度たっぷり、温度低めの優しめスペックで、薄暗い空間がなんとも落ち着く。アロマのいい香りもする。
高温サウナでは日に何度かアウフグースのサービスも行われる。
この前は東京熱波會という熱波チームの方が招待されていて、『頭文字N』(Nは熱波のN)と題して、『頭文字D』の音楽に合わせてアウフグースを行う”どうかしてる”会があった。

”ブオォンブオォンブォオン”(車のエンジン音)
「この音が聞こえたということはー?みなさんエンジン上げて行きましょう!!」
”Night of fire! You better, better sing〜♩ ”
ノリノリのユーロビートにノッて身も心もアツアツになったのでした。

食堂も最高。
ホッピーもジョッキの半分以上焼酎が入っていて、”ナカ”を頼むまでもなくベロベロになれる。
自家製カレーのカツカレーがボリューム満点で美味しかった。

ここは宿泊のスペックも上々。
スタンダードなカプセルルームの他、仕切りのある半個室にシングルベッドが置かれたキャビンルームの寝心地がとても良い。
以前遠方から友人が泊まりに来た時に利用したことがあるのだけど、ひとっ風呂浴びてから外出し、居酒屋でベロベロになって寝に帰るという幸せムーブをかますことができる。

新小岩の居酒屋。JINROを渡すから好きに飲んで、という太っ腹なお店だった。
当然ベロベロにならざるを得ない。

まとめ

いかがでしたか?(やっぱり言いたい)
贅沢なスパ施設や”しきじ”のような名店もいいのだけど、暮らしのすぐそばに寄り添ってくれる雑居ビルサウナが大好き。
とはいえ色々なサウナが好きなので、またどしどし紹介していけたらいいな。

あなたの街にもきっとあるはず。
是非推しのサウナがあれば教えて下さいね!!
絶対に行くので。

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