福祉の本当

「福祉とは、人と人とが幸せになることをすること」

ケアプラザで地域活動交流コーディネーターをされている、原島さんのお話のなかで、この言葉が印象に残りました。

社会福祉とは、社会のなかで、人と人とが幸せになることをすること、介護福祉ならば、介護の分野で、人と人とが幸せになることをすること、そんな風に考えたら、堅苦しさが消えて、福祉はとても素敵な言葉だなと思いました。

お話を聞いた原島さんの福祉に触れたエピソードが印象に残ったので紹介します。原島さんが学生時代、アメリカにバックパックで旅に出たときのこと、電車に乗り合わせた車椅子に乗っている黒人の方が、自分のところにまわってきたので、流れのままお金を渡した。すると、その方は、

「聞いてくれ。この日本人は自分の国が地震で被災して大変な時にお金を渡してくれた。自分たちもこの人のために、お金を渡そう。」

と、車内にも関わらず、乗っている人に寄付を募り、みんながそれに応じて寄付をしてくれた。この出来事を目の当たりにし、福祉を大学で学んでいた原島さんですが、これが福祉の本当なのか、人と人とが余力を繋ぎ合わせて、誰かを助ける文化、これを日本にも広めたいと思ったそうです。

それから、福祉の分野で、地域活動交流コーディネーターとして、イベントを開催したり、地域の行事に出向いて交流を深めたりしているとお聞きしました。イベントは、大学生が子ども相手に全力で参加する鬼ごっこなど、ユニークなものも盛りだくさん!話を聞いているだけでとても面白そうでした。

そして日々このようにして、高齢者、子ども、大人、学生、様々な年代の人々との親交が深くなれば、いざというときにも助け合いが生まれるのです。今回のコロナでも一人暮らしでアルバイトが出来なくなってしまった学生のために、地域の人が力を合わせて支援をしたそうです。まさに、人と人とが幸せになることをする、みんなで力を合わせる、福祉の形だと思いました。

1人では出来ないこともみんなで声をかけて、余力を繋ぎ合わせて誰かを助けること、人と人とが幸せになることをすること、『福祉の本当』に、私も少し触れられた気がします。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?