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母への手紙 1通目 〜わたし、頑張るね〜

母へ
貴女と別れてから、13回目の春です。
毎日仕事に忙殺されていると、季節が移ろうのにも気付けないものですね。
最近はなんだか、暖かいを通り越して暑い日さえあるなと思ったら、なんのことはない、もう5月が目前でした。
きっと、あっという間に夏が来ますね。

わたしはと言えば、実は子宮の手術の為、4月の半ばから入院をしていました。
あ、安心してください。
手術の方は無事に終わり、今は既に退院しています。
今回の手術は、「LEGH疑いによる円錐切除術」というものでした。
半年も不正出血が止まらないので詳しく検査したら、LEGH疑いが発覚した― という経緯です。
組織検査?の結果はまだこれからですが、先生のお話では、悪いものでは無さそうですよ、ということでしたので、結構気楽に構えています。

なんというか、そういう年齢なんでしょうね。
次から次に、身体に問題が発覚します。
一昨年はベーチェット病が発覚、その流れで大腸ポリープが見つかり手術、そして今回の子宮―
半年ごとに入院してるのよ。
あ、そして今またさらに、肝硬変の兆候があるとかなんとかで、また来月に今度は肝臓の検査。
お酒は飲まないのだけど、やっぱり激太りしたのが影響しているみたいです。

別に長生き願望があるわけではないけど、病気をすると、とにかくお金がかかりますからね。
生活苦の現状では、病気ひとつ、している場合じゃないのよね。
貴女が残してくれた形見の保険も、今となっては解約されてしまったので―。
それに、ベーチェット病も厳密には「疑い」のままで、確定診断がついていないから、指定難病の申請もできません。
毎月の医療費は、結構な負担です。

貴女といえば、朝から晩まで働き詰めで、自身の身体のことはいつでも後回しでしたね。
だから、分かった時にはもう手遅れでした。
まだ50代だったのにね。

わたしも徐々に貴女の年齢に近付いてきて、一層、健康の大事さを痛感してます。
貴女にはとても逢いたいけど、まだ私は、自分の人生に満足していないから―。
もう少し、ここで頑張ります。

健康を取り戻して、
自分の生活も取り戻す。

まだまだ、なんとでもなるよね?
また、近況お知らせします。


娘より

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