全日本革命家協会の提供でお送りしています

よく聞く言葉に。
「何もしない日を作りたくない」
曰く、予定が無い日が簡素で空虚なものに思え、多少の忙しさの中に充実を覚えるのだそうだ。(現実にはこの百倍ライトな言い回しだった気もするがそれはこの際いいだろう。)充実。(遊びの予定に対して忙しいことを充実と呼ぶの援交のことパパ活って呼ばれるくらい納得いかない。)

 
よくわからん。一日バイトしたら二日はなにもしたくないし。学校は週一でいい。飲み会も連日ではいらん。あるなら行って飲んでるけど、もう渋々って感じ。ケンタッキーの皮以外のところ食う時みたいな気持ちで飲んでる。因みに俺にこれ以外の予定が入ることはそうそうない為これ以上例えようがないのだが、ともかく、俺には予定が途切れることなく続くなんてのはある種の地獄であるように感じるわけだ。まあなさ過ぎたらなさ過ぎたでって感じなのだけど。乙女心。


ただまあ言いたいことは分かる。俺だって充実してないよりは充実した暮らしをしたい。旨いもん食いいったり、イベント行ってインスタ毎日更新したいし、写真撮ってやたらとハッシュタグつけて投稿したい。(いや、あれは普通に文字読みづらいし誰が得してるか分からない。検索にも引っかからなそうだし。ハッシュタグの多さと偏差値の高さは反比例だろう。)なにより男なら一度くらい港区女子と合コンしたい。(有識者諸君のご存じの通り港区女子が充実してない奴の前に現れる確率はツチノコ以下である。インスタにクソキモ髭面男とのキス写真を上げてる俺のところに現れるのはダイバージェンス1%の壁をこえても厳しいものがあるだろう。因みに会ったことがないため、俺は港区女子が何なのか全く分からないまま書いている。ここから先は"港区女子"を"俺が嫌いなタイプの人間"とか適当に読み替えながら読んで欲しい。苦手な先輩の名前とかに変えてもいいかもしれない。お好みで。)

考えると段々冒頭の言葉の真意も読み解けてくる。本当のところ皆、充実させたいのでなく、充実してないと思われるのが嫌なのだ。(こんな百回言われてるような事を得意げに語るものでない。飲み会でも当たり前のこと偉そうに言うやつが一番嫌なやつだって。)周りに旨いもん食ったり、フェス行ったり、パーティーに参加してないやつと思われてしまうことが嫌なのだ。確かにそれは嫌だ!各所に出回ってる写真で着てる服が全部同じなうえいっつも酒を持っているせいか、服を洗ってないと言われたり、普通に飯誘っただけなのに「酒は飲まんが」と言われた時の悲しさったらなかった。旨いもん食ってないと思われるのはその遥か上をいく屈辱だろう。そのうえ充実してないと思われれば港区女子と合コン出来ない。(!!!!)なんてことだ、一刻も早く生活を充実させねば!!!!!(ラインでびっくりマークこの量使ってるやつ大体陰キャだし、エクスクラメーションマークってよんでる奴はガチで嫌われてる。中学の時いたし嫌いだった。)


なるほど、生活を充実した感じ、あるいはさせた感じに見せるのにカレンダーを埋めるより早いことはないだろう。大学生のバイトの開いた日なんて会うやつ会うやつに声をかければ辺野古湾なんかよりよっぽどハイペースに埋めきれる。後は多少の出費は覚悟のうえで消化し写真を撮るだけでいい。パシャリ。どっからどうみても充実してるだろう。(正直本当に何をもって充実と呼ぶのか分からないため描写が曖昧である。過去に卍という言葉をめぐって二日ほど考え込んでいた事があったが同じくらい曖昧な定義である。充実。)同期や後輩、または港区女子に埋まり切ったカレンダーを見せるのもいいかもしれない。「最近忙しくってさあ」とかなんとか言って。同期とか後輩も「ああー、大変だなあ。」とか「忙しいのにわざわざどうも。」くらいは言ってくれるかもしれないし、港区女子は埋まったカレンダーが何より好きなので必ず股をビシャビシャにする。(恐らくこの表現がツイフェミに見つかればさらし上げられ暗殺されてしまうだろう。しかしそれでも地球は回っているし、港区女子は股を濡らしている。)充実ポイント爆上がりである。ただし俺がいたら「じゃあこなきゃいいじゃん。」って言われて場が冷める(二敗)から止めたほうがいい。(というか俺と酒飲んでるやつは何が楽しくて飲んでるんだろうか。一生酒だけ飲んでるかと思えば、たまに口を開いて壊れたCDみたいに世の中への不満をまき散らすだけなのに。存外、周りの人々に恵まれているのかもしれない。それはないか。もっと丁重に扱われるべきだ。)


と茶化しながら充実を語ってきたが、休みにはベッドで携帯を弄って午後三時。バイトもなく、やることと言えばマスでもかいて眠るだけ。朝には昨日の夜開けたヌルいスト缶を飲み干す、鍵のない刑務所のような暮らしに虚しさが無いかと聞かれるとそれなりの嘘にはなる。(ちなみにここの描写は自称文学(笑)な大学生皆やってるのかノートにもツイッターにも似た表現が大量にあったため、この程度の虚無感など誰もが抱いているだろうに自分だけの感情であると信じてやまない彼らの偏った自己愛に多大な嫌悪感を抱くとともに自らの戒めにと引用した限りであります。俺はそんなんじゃない。俺の持つ虚無はこんなものじゃないんだ。周りと違う。もっと心の奥深な所にあるんだ…と彼ら一人一人が思っているとしたら涙が出そうになりました。もっとも俺の思慮はそんな奴らよりもよっぽど奥深いためこうしてバカにしているのですが笑)


しかし革命はベッドから起きると俺のロックスターが言っていた。革命。何かし続ける人達には革命は起こせない。なぜなら革命にいたるまでの思想に立ち止まることが必要だからだ。思想は足をとめ、雑念を疑問に、疑問を体系に変えた暇人どもの終着だからだ。立ち止まって流れを遮った者だけが革命を起こしえるのだ。いつだか渋谷スクランブルにベッドを持ってったやつもいたが、アイツも時代が違えばキューバの英雄だったかもしれない。ベッドによって交通を遮るとは、まさに革命的ではないか。いやはやカストロも考えはしまい。キューバにさえ生まれれば彼も紙幣とかタバコの箱に顔がでっかく載って東の島国で量産型個性派ファッションの大学生にコンテンツとして消費されたかもしれない。いや、それはないし渋谷スクランブルで立ち止まるのは本当に危ないから止めたほうがいい。(そしてこういうつまらなく長いボケも無いほうがいい。読みづらいから。)


そう考えると三が日をベッドにて惰性とインターネットの海、チープなアダルトコンテンツで流した俺は存分に革命家たり得るうえに誰にも迷惑をかけていないという点で全日本革命家協会から最優良革命家の卵大賞くらいは受賞してもよさそうなものである。令和三年の世に革命家というのもまた粋(逆張り、の意)ではないか。充実に対する革命家。おおっ!何となく様々な物資の蔓延した現代社会に対して鋭い視点で深く踏み込んでいきそうな雰囲気がある。これからは虚無の時代だ!うん、いいキャッチコピーじゃあないか。虚無の時代。全日本革命家協会の皆さん、よろしくお願いします!!!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?