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秋の夜長にプロレス本

はじめに

こんにちは。Ryotaです。
 すっかり秋めいて来ましたね。というか寒い。ロンTだと少し寒くてパーカーだと暑いという気温感。これを俗に秋というのでしょう。
 読書の秋とはよく言いますが、一体誰がそんなん決めたんだろうか。本なんて年中読むだろ。なんてことを思ったりしますが、思いっきり読書の秋に乗っかった記事を書こうと思います。
 この世に数多く存在する"プロレス本"。ほんとにプロレス本は数多く存在していますよね。自伝、コラム系、解説本、暴露本など。そんな数多く存在するプロレス本から僕が面白かった本を書き記します。
 ちなみにAmazonのリンクを貼っていますが、僕には一銭も入りませんのでご安心を!

世界のプロレス事情を知りたければこれを読め!

東郷見聞録

 2019年に出版されたディック東郷選手の著書で、引退を決意したディック東郷選手が世界中をプロレスで旅し、海外のプロレス事情を書き記した一冊。
 特に知られざる南米のプロレスの話が本当に興味深く面白い。

プロレス深夜特急

 2021年に出版されたTAJIRI選手の著書で世界中からオファーの絶えないTAJIRI選手がその遠征先での出来事を克明に記しており、特にヨーロッパ、アジア圏のプロレス事情が本当に面白い。
 現在の新日本プロレスのジュニアで活躍しているフランシスコ・アキラ選手との出会いも記されており、新日本プロレスファンは必読である。

戦争とプロレス

 2022年に出版された、先述のTAJIRI選手著 「プロレス深夜特急」の続編と言っていい本作ですが、今回のテーマは"戦争"。プロレスという視点からウクライナとロシアの戦争が及ぼしている影響について探っている。これは正直プロレス本ではあるが、同時に社会本であると思っています。非常に興味深く拝読しました。
 プロレスファン視点としても、現在、全日本プロレスで活躍中の斉藤ブラザーズのアメリカ遠征の話がとても面白い。必読です。

リングサイド

 2021年に出版された本作ですが、こちらは小説(短編集)となっています。台湾の作家 林育徳氏が書かれた本作で第18回台北文学賞小説部門の大賞を受賞しています。この作品をここにラインナップしているのは、小説でありながら台湾でのプロレス事情が書かれており、実際はどうか分からないが僕にはそれが非常にリアルに感じられたのだ。
 本当に面白かった。プロレスを抜きにしても文学ものとして面白かったです。

インタビュー集

インディペンデント・ブルース

 2020年に出版されたジャスト日本氏の著書であり、現在のインディーシーンで欠かせない存在の選手 8選手のインタビューを収録している。
 選手の生い立ち、プロレス観など本当におもしろかった。

女の答えはリングにある

 2022年に出版された尾崎ムギ子氏の著書。
 現在のトップ女子プロレスラー10名にインタビューを行いその内容を記している。
 著者独自の視点や感性でインタビューを行っており非常に面白い。

自伝/伝記系

完全版 さよならムーンサルトプレス

 2023年に出版された福留崇広氏の著作。武藤敬司選手のムーンサルトプレス封印に伴い執筆し、2019年に出版された著書「さよならムーンサルトプレス」。
 武藤敬司選手のプロレス人生とムーンサルトプレスを紐解いた本作に、2022年の武藤敬司選手の引退宣言を受け、引退に向けた動きなどを大幅に加筆した完全版である。
 僕は本作は数多くあるプロレス本でも非常に重要な一冊だと思っている。

至高の三冠王者 三沢光晴

 2022年に出版された本作。著者は元週刊ゴング編集長であり、プロレス中継解説でもおなじみ"熱血プロレスティーチャー"こと小佐野景浩氏である。
 本作は全日本プロレス時代までの三沢選手のレスラー人生を克明に記している。僕は三沢さんといえばNOAHの時代しか知らないため、非常に興味深く拝読した。

王道ブルース

 2022年に全日本プロレス50周年記念として出版された本作。著者は全日本プロレス一筋の職人レスラー 渕正信選手だ。
 渕選手の視点から見た全日本プロレス。何度も選手の離合集散があった昭和の全日本プロレス。そのすべてを残った側の視点で書けるのは渕選手くらいであろう。興味深く拝読した。

天龍源一郎の女房

 2022年に出版された本作。著者は天龍源一郎選手の奥様の嶋田まき代氏。
 執筆の最中にまき代氏が逝去されたため、終盤はご息女で天龍プロジェクト代表の嶋田紋奈氏が執筆している。
 天龍源一郎選手をずっとそばで見てきたまき代氏が書き記す天龍選手の話や裏話が面白い。先述の王道ブルースと合わせて読んでも面白い。

白の聖典

 2022年に出版された、女子プロレス団体 スターダムのトップ選手 中野たむ選手の自伝本。
 個人的に中野たむ選手のプロレスはすごく面白いと思っている。そのプロレス観の根底にあるものはなんなのかを本作を読むと知ることができる。
 個人的に思ったのはたむ選手は本当に"ツイてない"選手なのだなぁと感じた。

朱里。

 2022年に出版された女子プロレスラー 朱里選手の自伝。
 プロレスラーとしてもキックボクサーとしても総合格闘家としてもトップを極めた朱里選手。こんな選手は他にはいない。まごうことなきトップ選手がいかにしてトップ選手となったのか。その数奇な人生を本作を通して感じていただきたい。

その他

テレビはプロレスから始まった

 2022年に出版されたスポーツ報知記者の福留崇広氏の著書。
 全日本プロレスと日本テレビの関係性をテレビ側の視点で語られている本作。本作の面白い点はプロレス関係者の供述は一切なく、テレビコンテンツとして見た"プロレス"。プロレスというテレビコンテンツの作り方が克明に記されている。本当に面白かった。

イロモノの野望

 2022年に出版された男色ディーノ選手執筆のビジネス本。
 プロレスラーという特殊な商材を扱う著者の商材としての自身の価値の挙げ方を赤裸々に記している。
 本作にはプロレスラーの名前はほとんど出てこず、読み手がプロレスファン以外であることを意識して書かれている。なのでプロレスファン以外の方にも是非ビジネス書としてお読みいただきたい一冊です。

最後に

 ここまでつらつらと書き連ねてみたが、たぶんプロレスファンであれば既に全部読んでいるであろう本ばかりだ。
 しかしプロレス本は日々増え続けている。こんなにも毎月新しいプロレス本が出てくるというのはそれだけ日本という国にプロレスが根付いているということの証明でもある。
 プロレス本から今起きているプロレス界の動きに新たな視点が生まれたり、選手に更に感情移入をしたりとプロレス観戦に今以上の"深み"をもたらす事も多い。
 ここだけの話だが、神保町や秋葉原にある書泉グランデに行くとまだサイン本が残っていたりする。なのでプロレス本を買うなら、行ける方は書泉グランデがおすすめです。
 皆様もぜひこの秋にプロレス本を読んでみませんか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
以上

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