見出し画像

「城郭考古学の冒険」 読”中”感想文

今やNHKの城番組に100%の確率で出演されている、城郭考古学の千田先生の著書「城郭考古学の冒険」の読後感想文を書こうと思っていたのですが、読書時間がなくてちっとも進みません。しかし、今書き留めておきたいことができたので、まだ「読”中”」で、しかもまだ序盤しか読んでいないけども、書くことにしました。

千田 嘉博先生とは

「英雄たちの選択」「最強の城スペシャル」などNHKの城番組のみならず、「所JAPAN」などバラエティもこなす、今や城・歴史番組界の超売れっ子です・・・。って、この記事読んでる人に改めて千田先生を説明する必要もないか。私より知ってますわな。
そんな先生の最新刊「城郭考古学の冒険」を読み始め、第一章で「城郭」の事でなく感銘を受けてしまったので、NOTEで書き記します。

時代に乗った人ではなく、切り拓いた人だった

なんだ、急に。「ガイアの夜明け」的なフレーズで何を語るつもりか私。
私は、「千田先生」というのは、TVに出演する歴史の専門家の中で、年齢的にも城郭考古学内の地位的にも箔がついて、なんというか、「順番」が来てTVに出はじめた人、だと思っていました。そして、おもろかわいいキャラもあいまって定着している、ラッキーな人というとらえ方をしてました。
すんません。 千田先生。アタシ、間違ってた。
この記事を読んでる人もそうだと思うけど「城郭考古学」はすっかり耳なじんでしまって、以前からある学問だと思ってたと思います。
この本の第一章を読んでわかるのが、「城郭考古学」は千田先生が作った分野だったということ。 城というものを「考古学的に」捉えるという事がなかった歴史・城郭業界に、その視点の必要性を感じ自ら「考古学」を学んで切り拓いた分野だった。 自分の活躍する分野を自分で作った人だったわけです。

唯一無二なので代わりがいない

「歴史学」の先生方はそれぞれ専門分野(人物や時代)があるものの、一般の歴史番組レベルでコメントするのであれば、言い方は悪いがどなたでもいいという側面はあると思うんです。もちろんマニアからすれば「武田信玄の回なのに、平山先生がいないのはおかしい」とかはあるでしょけど、一般視聴者的には何ら問題ないわけです。〇〇大学の歴史学の教授であれば済んでしまう。しかし、「城郭考古学」は千田先生のオリジナルですから、今となってはもう「城」を語るのに千田先生がいないのは「おかしい」「番組が成り立たない」というレベルになってます。
千田先生は「TVに出ずっぱりになること」を目指していらしたわけではなくて結果的にこうなってるんでしょうが、ここまでの道のりは、とても平坦で短いものではなかったことが第一章を読むとわかります。
 そして私はまだ第一章で止まっておりまする・・。

「金持ち喧嘩せず」な千田先生

以前から千田ファンではあったものの、この第一章を読んで、なんとなくではあるけれど、今の千田先生のあのほんわかキャラの理由がわかったような気がして、ストンと納得しました。私のような「普通レベルのファンが何を語る?」というご意見もあるとは思いますが。。。お許しあれ。
 私が千田先生を好きな理由は、一学問分野を確立して、TVは出ずっぱ、講演にもひっぱりだこなのに、奢ったところを一切見せないところです。Twitterでも「千田先生」と盛り込めば、しょうもない私の書き込みなんぞにも反応してくれます(ゴーストライターを雇ってたら寂しいけども・・)
 そして、「他者と揉めない」ところが一番好きです。もちろん学会内とかでは色々あるし、真剣に学問に取り組んでいるのだから、リアルな場で他の歴史学者とぶつかることもあると推察されますが表には絶対に出さない。
Twitterなど狭いSNSの世界の話で全てを推し量ってはいけないのですが、私が読んでる中だけでも他の学者を批判したり、業界内の出来事を書いたりする歴史学者、歴史小説家は結構います。SNS上でやり合ってる人も。真剣に取り組んでいるからこそ他者と揉めたり、怒りがこみ上げたりするのはわかるのですが、読む方としては、やはり悲しくはなりますし、SNSでぶちまけてしまうことで「器」が知れてしまいます。
しかし、千田先生はそれが一切ありません。
「るるる!」と今日もご機嫌にお城愛溢れるツイートが流れてきます。
るるるって・・・って・・NHKで冠番組を持とうっておじさんが・・・。でもそこが千田先生なのです。
まったくの推測の域をでませんが、自分が切り拓いた学問と、それを広めることができる今の立場を大切にしているからこそ、他者と揉めるようなところを見せない。まさに「金持ち喧嘩せず」なのだと。
 だからこそ、それぞれの意見を戦わせるような番組「英雄たちの選択」の中でも、持論を論破されちゃっても「いいえ、まだまだ他の説がありますよ~(笑)」と、へこたれないいじられキャラをこなせるわけです。
話はそれますが、同番組のなかでも「大坂冬の陣図屏風」の回が一番千田先生のキャラの良さが出ていると思います。見逃した方オンデマンドでぜひ!

画像1

この、絶対何度も見ているお城や風景を、初めてかのようにハシャいじゃうところが、一般視聴者のハートを射止めるんでしょうね。

というわけで、第一章で感動し過ぎて進めていないのですが、なんとか読破して読後感想までもっていきたいと思ってます。いつになるかなぁ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?