つづきのつづき(小説)第十一夜 起

 第十一夜 起

 公園で死のうとしているところを明日奈と、その友達の夏美に出会ったのだった。
 明日奈は23才大卒で、卒業後職についていないようだった。
 心配だ、ボランティアだとついてきてくれる。
 いつのまにか家にいつき、なにかれと世話をしてくれる。
 ジョニーが会社から帰ってきたらトランプを二人でずっとしている。

 ジョニーは傷口がいやされていった。オキシトシンという脳内ホルモンがあるが、これは恋をしたり、ペットと触れ合ったりするとよく出るらしい。心に安定感をもたらすものだ。「人」という字は、一本のヒトが2つ互いに支え合うようにできている。この字の通り、人は一人で生きていくのはなかなか大変だ。二つが支え合ってこそなんとか立っていられるのだ。人間は弱い葦である、しかしそれは支え合うことで強くなれる。

 一見支える側の明日奈だったが、実は明日奈もまた助かっていたのだ。

 

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