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第107回日本陸上競技選手権大会 10000m観戦記

2023年12月10日(日)東京・国立競技場で開催された第107回日本陸上競技選手権大会の男女10000mのレースをYouTubeで視聴しました。その観戦記を記します。

レース結果

【男子10000m結果】
優勝 塩尻 和也(富士通・千葉)27分9秒80=日本新,PB
2位 太田 智樹(トヨタ自動車・愛知)27分12秒53=日本新,PB
3位 相澤 晃(旭化成・宮崎)27分13秒04=日本新,PB
4位 田澤 廉(トヨタ自動車・愛知)27分22秒31=PB
5位 小林 歩(NTT西日本・大阪)27分28秒13=PB 
6位 大川 歩夢(プレス工業・神奈川)27分45秒55=PB
7位 難波 天(トーエネック・富山)27分46秒66=PB
8位 田村 友佑(黒崎播磨・千葉)27分46秒99

【女子10000m結果】
優勝 廣中 璃梨佳(JP日本郵政G・東京)30分55秒29
2位 高島 由香(資生堂・東京)30分57秒26=PB
3位 小海 遥(第一生命グループ・東京)30分57秒67=PB
4位 五島 莉乃(資生堂・東京)30分58秒83=PB
5位 樺沢 和佳菜(三井住友海上・大阪)31分45秒19=PB
6位 下田平 渚(センコー・滋賀)31分48秒54=PB 
7位 菅田 雅香(JP日本郵政G・東京)31分49秒20
8位 矢田 みくに(エディオン・大阪)31分49秒74

大会概要

今年の日本選手権男女10000mは、他種目とは別日程での開催となっており、2024パリ五輪大会の代表選考レースを兼ねています。参加標準記録は、男子が日本記録(27分18秒75)を上回る27分00秒00、女子が30分40秒00と非常にハイレベルに設定されています。今大会での代表内定条件は、このレースに優勝し、かつこの参加標準記録を突破することとなります。

但し、ブダペスト2023世界選手権の女子10000mで7位入賞を果たしている廣中璃梨佳選手は、順位に関係なく参加標準記録を突破すると、代表内定となります。

勝手に寸評:男子10000m

史上最高の高速レースとなり、三人が日本記録を更新する素晴らしいレースでした。優勝した塩尻選手は、6月に大阪で行われた5000mと併せて日本選手権二冠達成です。終始先頭集団の好位置につけ、ラスト3周から前に出て、最後はペースメーカーを務めたシトニック・キプロノ選手(黒崎播磨・福岡 27分12秒27)も抜き去り、堂々の優勝を飾りました。2024パリ五輪代表内定とはなりませんでしたが、2023ブダペスト世界選手権5000mに続いて、代表最有力候補です。五輪は、順天堂大学時代に2016リオ五輪の3000m障害で経験済ですが、ここ数年は勝負の場を5000m、10000mに移し、日本のトップレベルの安定感ある走りを披露しています。スピード持久力に優れ、後半の強さは圧巻です。

2位には早稲田大学OBで、このところ進境著しい太田選手が入りました。東京五輪10000m代表で前回優勝の相澤選手はラストの直線で競り負けて3位となりました。2023ブダペスト世界選手権10000m代表の田澤選手は、残り3周から引き離されてしまい、悔しい4位に終わりました。

勝手に寸評:女子10000m

女子は、第一人者の廣中選手が、参加標準記録には惜しくも届かなかったものの、ラスト200mからのラストスパートで振り切り、貫禄を見せつけて日本選手権10000mの三連覇を達成しました。こちらも、4名が30分台で走破するハイレベルの素晴らしいレースとなりました。

2023ブダペスト世界選手権10000m代表の五島選手は、終始前の位置で積極的に走ったものの、ラスト1周で、資生堂の同僚でベテランの高島選手、成長著しい若手の有望格、小海選手の後塵を拝し、4位となりました。

ちょっとおまけ

私の中長距離・マラソン・駅伝観戦歴も40年超となりました。

関連記事をたまに書いては、添付のマガジンにストックしています。中長距離・マラソン・駅伝にご興味のある方は、昔の記事も覗いてみて頂けるとありがたいです。


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