第107回日本陸上競技選手権大会 10000m観戦記
2023年12月10日(日)東京・国立競技場で開催された第107回日本陸上競技選手権大会の男女10000mのレースをYouTubeで視聴しました。その観戦記を記します。
レース結果
大会概要
今年の日本選手権男女10000mは、他種目とは別日程での開催となっており、2024パリ五輪大会の代表選考レースを兼ねています。参加標準記録は、男子が日本記録(27分18秒75)を上回る27分00秒00、女子が30分40秒00と非常にハイレベルに設定されています。今大会での代表内定条件は、このレースに優勝し、かつこの参加標準記録を突破することとなります。
但し、ブダペスト2023世界選手権の女子10000mで7位入賞を果たしている廣中璃梨佳選手は、順位に関係なく参加標準記録を突破すると、代表内定となります。
勝手に寸評:男子10000m
史上最高の高速レースとなり、三人が日本記録を更新する素晴らしいレースでした。優勝した塩尻選手は、6月に大阪で行われた5000mと併せて日本選手権二冠達成です。終始先頭集団の好位置につけ、ラスト3周から前に出て、最後はペースメーカーを務めたシトニック・キプロノ選手(黒崎播磨・福岡 27分12秒27)も抜き去り、堂々の優勝を飾りました。2024パリ五輪代表内定とはなりませんでしたが、2023ブダペスト世界選手権5000mに続いて、代表最有力候補です。五輪は、順天堂大学時代に2016リオ五輪の3000m障害で経験済ですが、ここ数年は勝負の場を5000m、10000mに移し、日本のトップレベルの安定感ある走りを披露しています。スピード持久力に優れ、後半の強さは圧巻です。
2位には早稲田大学OBで、このところ進境著しい太田選手が入りました。東京五輪10000m代表で前回優勝の相澤選手はラストの直線で競り負けて3位となりました。2023ブダペスト世界選手権10000m代表の田澤選手は、残り3周から引き離されてしまい、悔しい4位に終わりました。
勝手に寸評:女子10000m
女子は、第一人者の廣中選手が、参加標準記録には惜しくも届かなかったものの、ラスト200mからのラストスパートで振り切り、貫禄を見せつけて日本選手権10000mの三連覇を達成しました。こちらも、4名が30分台で走破するハイレベルの素晴らしいレースとなりました。
2023ブダペスト世界選手権10000m代表の五島選手は、終始前の位置で積極的に走ったものの、ラスト1周で、資生堂の同僚でベテランの高島選手、成長著しい若手の有望格、小海選手の後塵を拝し、4位となりました。
ちょっとおまけ
私の中長距離・マラソン・駅伝観戦歴も40年超となりました。
関連記事をたまに書いては、添付のマガジンにストックしています。中長距離・マラソン・駅伝にご興味のある方は、昔の記事も覗いてみて頂けるとありがたいです。
サポートして頂けると大変励みになります。自分の綴る文章が少しでも読んでいただける方の日々の潤いになれば嬉しいです。