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【VTuberさん探訪】「『ニュイ・ソシエール』さん/黄金旅程の先に爆乳ふたなりが舞い降りる」

「始めに言葉ありき」という聖書の語句、あるいはより古代ギリシア語(とりわけヘレニズム期のコイネーギリシア語)に敬意を払うなら、「アルケーはロゴスなりき」という文については、多くの人の知るところです。

私は、今回の主題であるニュイ・ソシエールさんについて多少知っていますが、それが「始めに競馬ありき」であり、「ニュイはソシえもんなりき」であったといえるでしょう。

● 見ただけで発情を促すHカップおっぱい

● 競馬、とりわけ賭け事ではなく馬自体を好む

●ドラえもんや孫悟空の守護霊が下りてくる

上記3点をもって、私のニュイ・ソシエールさんへの今北産業は完成します。これまた随分な種付け誘発魔女さんですね。

では、ニュイ・ソシエールさんがいかなるVTuberであるのか、今回もトンチキ解釈を前提として見ていきましょう。

基本データ

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名称:ニュイ・ソシエール

フリガナ:ニュイ ソシエール

性別:女性

活動開始:2019年5月27日

所属:にじさんじ

年齢:25歳

誕生日:10月31日

身長:165cm

イメージカラー:#d24e5f

誕生日が10月31日というのが良いですね。この日は、オランダの歴史的画家であるヨハネス・フェルメールの誕生日とされています。

現代において、低地諸国のみならず、全世界でその美しさを称賛される絵画を残したフェルメールは、1632年10月、オランダの南ホラントにある都市デルフトで生まれました。洗礼を受けたのが10月31日であったため、この日が誕生日であろうと考えられています。

フェルメールの代表的な作品が『牛乳を注ぐ女』であれば、ニュイ・ソシエールさんは「母乳を注ぐ女」の立ち位置が約束された勝利の爆乳というべきでしょう。

また、これもまたフェルメールの代表的な作品として『レースを編む女』があるので、ニュイ・ソシエールさんには「レースを見る女」であってほしいと思います。

イメージカラーは「ポピーレッド」や「カメリア」に近いピンク色。とりわけカメリアについては、小デュマの『椿姫』の原題である"La Dame aux camélias"を連想させ、知的な音韻として響きます。

加えて言うなら、ポピーレッドも1988年のエリザベス女王杯馬であるミヤマポピーを想起させてくれます。ミヤマポピーは新冠町の錦野牧場の生産馬で、母はグリーンシャトーでした。そう、あの「白い稲妻」タマモクロスの半妹です。

もっとも、兄妹の栄光は錦野牧場が閉鎖した後のことであり、ミヤマポピーも功労馬の対象ではなかったため、最後は行方知れずという結末でした。

そうした時を経て、今また引退馬の保護の機運が生まれていることはすばらしく、それはニュイ・ソシエールさんのような馬を愛する表現者の方々が、愛情をもって活動をされていることが大きいと考えています。

魅力

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おっぱいは、魅力です。ここから逃げれば、私は完全なる敗残兵です。配信画面におっぱいがあるからこそ、救われる命はあるのです。グラビアアイドルの東雲うみさんと、次元を超えたパイオツバトルを繰り広げてほしいですね。

パイオーツ・カリビアンコムな話ばかりではありません。やはり、ニュイ・ソシエールさんは好きなものへの親愛の表現が多彩であり、その点がリスペクトを引き寄せます。

しかも、その好きなものが、業界においては唯一無二といっていいジャンルであることは、大いに強みと言えるでしょう。競馬だけに、大いに。

とはいえ、私が知る限りでも競馬VTuberさんはたくさんいらっしゃいますので……ここはより正確に、「『にじさんじ』というライバー集団のカテゴリの中において」という文言を加えておきましょう。

競馬VTuberさんもいろんな方がいて、さらに視界が開けますね。蹄ぽに子さんに、的射まくりさんに、リュウタロウさんに……予想大会も行われる規模ですから、かなりの勢力ですね、あらためて見てみると。

トンチキ考察1/黄金旅程の先にあるもの

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されば、ニュイ・ソシエールさんのトンチキ考察にまいります。今回も名前に潜む秘密を思案しましょう。

ニュイ・ソシエールさんの名前の由来は、ニュイがフランス語の"Nuit"、ソシエールが同じくフランス語の"Sorcière"であるというのが定説です。

ニュイ・ソシエールさんのスペルは"Nui Sociere"ですので、それぞれ「t」と「r」を付け足す形になりますか。それぞれ意味が「夜」と「魔女」なので、「夜の魔女」こそがニュイ・ソシエールさんの総体を表す意味となるのでしょう。

では、新説としての珍説を提示してまいります。先ほども触れたとおり、ニュイ・ソシエールさんは競馬に造詣が深い方です。となると、そちらに由来がある可能性を鑑みるのはどうでしょう。

特に、ソシエールの元が"Sorcière(ソルシエール)"であるならば、実に興味深い展開が待っています。

2022年2月現在において、中央競馬には「ソルシエール」という馬が登録されています。トランセンド産駒、母父はゴールドアリュールの3歳牝馬。ノースヒルズ生産かつ所有で美浦の池上昌和厩舎に所属しています。

2022年1月8日の3歳新馬でデビューし、14番人気の14着でした。そもそも、トランセンド、ゴールドアリュール、さらに母母が2009年の関東オークス圧勝でダート重賞7勝のラヴェリータ。この馬を芝で下ろしたのは、逆に勇気を感じます。ダートに来たら、一変がありそうですね。

ラヴェリータは良い馬でした。それこそソルシエールの父であるトランセンドが勝った2011年のジャパンカップダートが引退レースであり、10番人気を覆す4着と好走しました。ワンダーアキュートとエスポワールシチーに0.1秒差は、まことにすばらしいポテンシャルです。

ただ、ソルシエールは2019年3月10日生まれで、馬名登録は2021年のこと。さすがにこれは……となり、次の候補としてマイネソルシエールが出てきます。

マイネソルシエールはロージズインメイ産駒、母父はブライアンズタイム。母母父ギャロップダイナ、母母母父ビンゴガルー。お手本のようなラフィアンの馬です。

ビッグレッドファーム生まれの彼女は、戦績こそ22戦1勝なものの、2011年のフローラSで15番人気ながら2着に入る激走を見せました。勝ったバウンシーチューンの豪脚に屈したものの、アタマ差でタイム差なし。単勝199.1倍でよくぞ走ったものです。

それでも、より濃度を感じさせる存在がいました。エストソルシエールです。ステイゴールド産駒で、母はオリエンタルアート。すなわち、母父はメジロマックイーン。

ここで「えっ!」となりますよね。そう、「ステマ配合」の一大ブームの立役者、ドリームジャーニーとオルフェーヴルの全妹が、このエストソルシエールです。リヤンドファミユの3つ下、アッシュゴールドの1つ下ともいえますね。

エストソルシエールは0戦0勝。つまり未出走です。彼女は、競走馬の悲しい部分を体現する存在となりました。すなわち、馬名まで決まったあとの難病の発症です。

彼女が患った「蹄葉炎」は、その内訳が複数あり、メカニズムも完全に解明されてはいません。しかし、サラブレッドにとって命取りとなる病なのは事実です。この蹄葉炎によって、日本競馬を根底から変えたサンデーサイレンスも命を失いました。

蹄葉炎の特徴は「とてつもない激痛」です。蹄の内部が壊死するために立てなくなり、やがて衰弱して死ぬ。まさしく、「安楽死こそが救い」の病に、エストソルシエールも見舞われました。2015年9月20日、彼女は痛みから解放され、安らかに眠りました。その苦しみを超えて、馬を愛する魔女を静かに見守っているなら……と、つい考えてしまいます。

トンチキ考察2/祖国を守る「夜の魔女」

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競馬には限らない、秘められた何かがある。ニュイ・ソシエールさんの名前は、ほかの劇的な歴史的事実に立脚しているかもしれません。

1941年。第二次世界大戦が始まって2年が過ぎたヨーロッパで、人類史に残る総力戦が始まりました。ナチス・ドイツが発動した「バルバロッサ作戦」は、ナチズムと決して相容れない東方の共産主義者を「絶滅」させるための大攻勢として、6月22日に発動。「赤髭(バルバロッサ)」の異名を持つ神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世の名を冠したこの戦いは、ドイツ第三帝国とソヴィエト連邦の生き残りをかけたものとなりました。

同年秋。ドイツ軍がタイフーン作戦を発動し、ソ連の首都であるモスクワに肉薄するなか、ヨシフ・スターリン書記長はひとつの承認を行います。それは女性志願兵による飛行連隊の設立提案でした。

タイフーン作戦が頓挫し、泥濘と反撃の失敗が東部戦線に膠着をもたらした1942年の5月。17歳から22歳の女子で構成された第588夜間爆撃連隊が設立され、翌月からドイツ軍への夜間爆撃を開始します。彼女たちは、翌年にはその高い功績を認められ、第46親衛夜間爆撃航空連隊へと昇格しました。

彼女たちは時代遅れの複葉機を乗りこなし、敵陣地にエンジンを一時停止状態にして近づいて爆弾を投下したことから、特有の風切り音をホウキに乗った魔女の飛行になぞらえて「夜の魔女」と恐れられました。

無論、彼女たちも対空砲火などで犠牲になります。複葉機に武装はなく、与えられたのは拳銃のみ。それは墜落し、ドイツ軍に捕まった場合の「悪夢」を避けるため、自決用として配給されたものでした。

参考記事:ジオン公国軍の「女性部隊」が主役のゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』が11月5日より配信決定(電ファミニコゲーマー)

そんな「夜の魔女」をモチーフにした部隊が、ついに機動戦士ガンダムに出ると聞いたときは、「08小隊のキキよりひでぇことになるぞ、小説版のほうのな!」という顔になりました。

だいぶ別方向に行きましたが、ニュイ・ソシエールさんは「私に乱暴する気でしょう。エロ同人みたいに!」なことにはなっておられないようなので、ひとまず安心です。

ただ、第588夜間爆撃連隊がモチーフだとすると、複葉機……ふたなり? 爆乳ふたなり!? 何その吉野家のスタミナ超特盛丼みたいなの! いや、もはやケンタッキーのあれよ、チキンとチキンで具材を挟んだザ・ダブルよ!?

でも、ニュイ・ソシエールさんはパン類を好まれないそうなので、実際にチキンとチキンで挟んでいるかもしれません。一方、おねショタは好きらしいので、「ニュイショタショタショタショタ」くらいの世界観の可能性はあるでしょう。「竿が多すぎるんよ」と心のなかで千鳥のノブさんがおっしゃっていますが、絵面は良いと思います。なぜなら、あのおっぱいなら「恐ろしく速い筆下ろし、オレでなけりゃ見逃しちゃうね」できるって信じてるから……。

トンチキ考察3/星の王女さま

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考察2の異聞。第588夜間爆撃連隊はソヴィエト連邦の部隊ですが、ニュイ・ソシエールさんのお名前はフランス語由来です。

フランス語がロシア地域と結び付けられるかというと、まるで無理な話ではありません。20世紀に入るまで、王侯貴族の共通語はフランス語でした。かつてのフランク王国の権威、その後のフランス王国のヨーロッパにおける強大さは、言語においても多大な影響力を保持し続けていたのです。

もっとも、WW2以降はサレンダー・モンキーだのカエル野郎だの言われるハメになるので、いろいろ無念もあるでしょう。WW1のときに、あまりにも「攻撃精神」を発揮しすぎたばかりに……。

さりとて、フランスにこそニュイ・ソシエールさんのルーツがあるのでは、という仮説は魅力的です。

ニュイ・ソシエールさんは、別の世界から偶然こちらの世界へやってきた魔女です。元の異世界がどこかはわかりませんし、それが完全に異なる次元であるのか、それとも並行宇宙であるのか、興味深いところです。

何より、「フランス」「夜」「空を飛ぶ」。これらの要素が指し示すひとつのワードが、皆さんの頭にも浮かんだことでしょう。そう、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリです。

荘重な名前が示すとおり、サン=テグジュペリはリヨンの伯爵の家庭に生まれました。そして、『星の王子さま』の作者として知られるとともに、『夜間飛行』もベストセラーのひとつとして数えられます。

サン=テグジュペリ自身も航空機乗りであり、その経験が作品のなかで存分に生かされました。スタジオジブリの宮崎駿監督は、彼の作品を愛読していることで知られており、『紅の豚』のメインモチーフになっています。主人公のポルコの叙情性はサン=テグジュペリから、戦闘技量や紳士性は「赤い男爵」マンフレート・フォン・リヒトホーフェンから受け継いだと言えるでしょう。

そんなサン=テグジュペリは、第二次世界大戦の勃発を受けて軍務に復帰。飛行教官をしていたものの、志願して偵察部隊へと転属。フランスの降伏を受けてアメリカに亡命するものの、自由フランスの空軍へと志願し、北アフリカ、さらに地中海のサルデーニャ島、その後はコルシカ島へ。

1944年7月31日。先だってのオーバーロード作戦(ノルマンディー上陸作戦)発動で、ついに連合国軍による反撃が始まるなか、サン=テグジュペリは偵察飛行へと単機出撃したまま、戻ってくることはありませんでした。

まさしく「星になった」サン=テグジュペリ。闇に包まれた彼の「消失」は、2000年に彼の乗機がマルセイユ沖の海底で最終確認されたことから、56年越しで「戦死」として記録されることになりました。

フランスのみならず、敵国ドイツの飛行機乗りにも愛読者が多くいたサン=テグジュペリ。その遺骨は、2022年2月現在も見つかっていません。

「もし(その飛行機の操縦士が)サンテグジュペリだと知っていたら、絶対に撃たなかった。サンテグジュペリは好きな作家の一人だった」

出典:「星の王子さま」著者を撃墜、元独軍パイロットが証言 - AFP BB News

しんみりとしてしまいますね……。ええ、サン=テグジュペリはきっと夜間飛行とともに星へと旅立ち、その輝きがニュイ・ソシエールさんへ受け継がれたのでしょう。

主に、おっぱいに。ああ、言うべきではありませんが、後味は悲しみのみでなく、ほんのりとしたエロスが添えられているくらいでちょうどいいはずです。

所感

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ニュイ・ソシエールさん、データを見てたら、好きな食べ物が「じゃがいも」と「ラーメン」なんですね。となると、ラトビアには行けないおぶ。ポーランなら大丈夫なんね。

そうそう、地方競馬でもニュイ・ソシエールさんにまつわる協賛レースが行われていますが、2021年11月27日の高知競馬第6R「おニュイ日々感謝特別」で単勝オッズ1.3倍に応えて圧勝したのが、コパノリッキー産駒のファーストリッキーでした。

このファーストリッキー、年末の重賞「金の鞍賞」も含めて高知で5連勝を達成。高い潜在能力から、2022年2月に南関東の大井競馬、荒山勝徳厩舎へと転厩することが決まりました。元の高知競馬の田中守厩舎も強豪ですが、大井の荒山厩舎もまた名門です。ニュイ・ソシエールさんのレースを含めた出世街道を走る彼が、栄えある3歳牡馬南関東3冠路線で戦う道筋もあるかもしれませんね。

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