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そうか、アスペルガーだったのか。#こども時代

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25歳でアスペルガーと診断されたアスパーガール。 いままでの人生を思い返してみると、 「あれって、もしかして、その特性のせいだったのかな」 と思うことがいっぱい。 そんなこども時…
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電話が嫌いな本当の理由とその対処法

最近、携帯電話を解約しました。携帯電話があるのが当たり前の時代に育ったわたしたちの世代。 中学生になると、クラスの半分はケータイを持っていました。 そんな周りの流れと一緒に、わたしも中学生になり、 親を説得し、ケータイをゲット。 学生時代は、メールを1日に何十通も送る生活を楽しんでいました。 それから14年、計6台のケータイと一緒に育ってきましたが、 この春、一端、ケータイを卒業することにしました。 電話を携帯している。 いつでも電話がかかってくる。 その状況が、わたし

「赤い」ランドセルは、イヤ!絶対!

女の子は『赤いランドセル』って、だれが決めたの?いまでこそ、ジェンダーで色をわけることはほとんどなくなってきましたが、 私の小さい頃は、まだまだ性別によって特定のイメージがある時代でした。 寒色→男性、暖色→女性、中間色→どっちもOK が当然だと思われていたし、そうであることを求められていたように思います。 もちろんランドセルも今のように、水色や紫、オレンジなどカラフルな色はなく、「男の子は黒!女の子は赤!」というのが当たり前の時代でした。 ランドセルを買ってもらえるって

7:00ぴったりにご飯を食べはじめたい。

できあがったご飯を前に、じっと待つ。これは、アスパーガール独特の『こだわり』のつよさのせいだと思うんですが、わたしは『時間ぴったり』じゃなきゃ動けないことがありました。 とくに小学生、中学生のときはその傾向が強かったと思います。 たとえばこういうことがあります。 毎日7時にご飯を食べると自分で決めていたとします。 そして、ご飯が6時57分に食卓に並ぶとします。 そのときわたしは食卓に座り、家族と一緒に「いただきます」をしたあと、 お箸をもたずに7時になるのを3分間じっと待

国旗にハマったこども時代

いちばんスキな本は『こっきのえほん』でした。とてもありがたいことに、教育熱心な両親のもとに育ったわたし。 家にはもちろんたくさんの絵本がありました。 兄と一緒に、母の読み聞かせを聞きながら、ねむる日々。 「林明子さん」や「安野光雅さん」の絵本、 「てんぐちゃんとだるまちゃん」シリーズ、 「エルマーの冒険」シリーズ、 「ぐりとぐら」シリーズ...。 スキな絵本はたくさんありましたが、そのなかでも一番わたしが繰り返し読んで大好きだったのは、母が兄に買っていた戸田デザイン研究室さ

「はい。」は言えなきゃだめですか?

「はい。」が言えない子。ふつうだったら、大きな問題はないのかもしれませんが、 わたしは、「はい。」ということに大きなプレッシャーを感じていました。 自分の中で、心の底から「そうだ、その通りだ。」と思えない限り、 「はい。」という言葉が言えなかったのです。 日本では、とにかくまず「はい。」と言え!みたいな風潮があります。 それを理解できなかったわたしは、「はい。」が即答できないことによって 多く誤解されてきたことだと思います。 1+1=2とは限らないじゃないか。なぜ「はい。」

迷子の天才

わたしは迷子の天才でした。こども時代のわたしの得意技。 それは、『迷子になること』でした。 家族での外出のたびに、どこに行っても、迷子になります。 ショッピングでも、テーマパークでも、スキー場でも迷子になります。 お兄ちゃんも他の子も、迷子にならないのに、いつも私だけ迷子になります。 でも原因は一般的な迷子とはすこし違うのかもしれないなと思っていました。 それは、『勝手にどこかに行ってしまう子』ではなかったからです。 立ち止まる子。たとえば、ショーウィンドウに可愛い展示をみ