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両親と海外に行ってみた④

この記事は両親とトルコ・エジプトツアーに参加した記録です。
両親と海外に行ってみた③」からお読みください。

このツアーのメインイベントであると言ってもいい『気球から見るカッパドキア』の朝がやって来た。前日から風の影響で飛ばない可能性がありますと添乗員から脅されていた中で、当日の朝暗い時間からバスは出発した。この気球ツアーはオプショナルツアーだったが、同じツアー参加者は全員申し込んでいた。30分ほど走ったところに、気球のたまり場があった。これから膨らまされるであろう気球たちがタコのような形で寝そべっていた。

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薄暗い中あちらこちらで、ボオォォーーー!とバーナーの音が鳴り響く。その度に照らされる気球の模様が美しかった。そして徐々に気球がいつもの気球らしい形に形成されていった。どうやら今日は飛べるようである。

気球のイメージは、乗客は多くても5名くらいだった。が、ここカッパドキアの気球と来たら、我々ツアー客16人を軽々と乗せられるカゴのサイズ。さらに操縦スタッフも3名乗っていたので、19人乗りの大型気球であった。カゴは乗り場が4分割されていて、私達3人は若いご夫婦と同じスペースに収まった。

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私たちの気球はついに離陸した。辺りがほの明るくなってきて、周りの気球もひとつ、またひとつ空に飛び立っていく。昨日、大地から見たカッパドキアとは全然違う表情が少しずつ明かされていく。

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「すごかばい!」父は興奮して叫んでいる。母は言葉なくその風景を見つめている。私はその二人を写真に収めようとシャッターを切る。バーナーの熱噴射と共に、カゴ全体のボルテージが高まっているのを感じる。そりゃそうだ、今まで見たことのない数の気球と、信じられない絶景が目の前にあるのだから。

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気球はグングン上昇していく。日が昇ってきて、カッパドキアの全体像が見えてくる。どの部分を切り取っても、一流のカメラマンになったような写真が撮れまくる。そのままポストカードに出来ると思った。

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光の当たり具合で様々な表情を見せてくれる。日が昇ってきて、その美しさがより一層際立った。太陽、気球、大地のコントラスト。飽きない。ずっと。

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同じスペースに乗ったご夫婦とシャッターの押し合いっこをしていたが、「もう誰のカメラとかじゃなくて、今その角度にいるお二人撮りたいです」みたいな気持ちになって、勝手に二人の素敵な角度を私のカメラで撮ってしまった。

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向かいのスペースに乗ったツアー参加者の写真も撮りまくっていたし、撮りまくられていた。私たちの中に不思議な一体感が生まれた。

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バーナー部分を撮ろうとする父と私、見つめる母の図。

約1時間半私たちを存分に楽しませてくれた気球は無事にランディングし、甘いシャンパンが振舞われ、私たちはお互い「良かったねぇ」「最高だったねぇ」と感想を確認しあった。

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生まれた一体感は途切れることなく、参加していたキラキラ女子と気球をバックにランララン写真を撮った。これを撮ってくれたのは参加していた大学生女子二人組である。

吊り橋のドキドキ効果があるように、気球のドキドキ効果もあるのかもしれない。ツアー参加者の距離が急速に縮まった。素晴らしい体験を共に味わうと、仲間意識が芽生えるということを学んだ。みんなでグループLINEを作成し、写真を共有し合うことに決まった。ツアー参加者と初期段階でこんなに仲良くなるなんて、驚きと楽しい誤算であった。

何が言いたいかというと、カッパドキアの気球は乗るべきである。




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