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髪を切る理由

女性が大胆に髪を切ると大抵「失恋」と思われがち。その思想、もうウン百年前のものなんじゃないかと思うんだけれど、未だに言われるから、古典みたいなものになっちゃったんだろうな。

わたしは以前、ヴィッセル神戸の応援番組を担当していたので、選手を取材させてもらっていた。サッカー選手はヘアスタイルを変える選手が多い、印象がある。野球選手と比べると、統計を取ったわけではないが、断然多い、気がする。

特に、ケガで長期離脱している選手のヘアスタイルの変更率は高い、ように感じた。ピッチに立てない、リハビリ&筋トレ三昧、もちろん注目もされなくなってくる。その中で、仲間やチームが好調にであれば、嬉しい反面、きっと苦しい。苦しいと言うか、もどかしかったり、焦りだったり、生まれてくるのが当然だ。

ヘアスタイルを変えて、心機一転するのは自然なことのようにも思える。

何か変えたい。気持ちを。
とにかく晴らしたい。鬱憤を。ストレスを。焦りを。

生まれ変われたような気持ちを味わえる。今までやってこなかった髪型をした自分を見たら、何かできるような、勇気のような気持ちが沸いてくるだろう。全部想像ではあるけれど。

ヘアスタイルチェンジの理由を直接選手に聞いてみても「なんとなく」「飽きたんで」とかしか答えてくれない。わたしが想像しているような答えをくれたことはなかった。

8月に入って、わたしは猛烈に髪を切りたくなった。

この暑さで。YES.

イメチェンしたくて。YES.

鬱憤を晴らしたくて。YES.

今の自分を変えたくて。YES.

失恋したので。NO.

今まで生きてきた中で、ベスト3に入る短さ。
「失恋したの?」って間違いなく聞かれる短さ。
ドライヤーの時間が4分の1くらいになる短さ。
ヘアセットの仕方を見失う短さ。
明日絶対寝ぐせの付く短さ。
会った人が反応に困る短さ。

今までと違う自分になれた気がした。明日は少しだけ自分の嫌な部分を無くせるかもしれない。明日は少しだけこれまでより頑張れるかもしれない。

逆かもしれないけど。何も変わらないかもしれないけど。

髪を切ることって、そんなもん。

どうせ伸びる。

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さよならした髪の毛。
トップ画像は途中経過。もっと短くした。

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