2023年の善

今年も色々ありましたので、この1年「これは良かったな〜」と感じたものをピックアップして記録に残しておきます。

和平フレイズ　ゆで卵器

　ゆで卵好きなんです。栄養満点、腹持ちもいいしラーメンにもサラダやスープにも使える。
　問題は殻がうまく剥けないことで、雑誌やキュレーションサイト等々調べても、曰く鍋に酢を1tsp、曰く常温に戻してから茹でる、いや冷やした状態から一気に沸騰したお湯に、卵の状態ではなく冷水からゆっくり茹でるのが大事、いや茹で終わったら氷水に漬けることが……。

　ここ1年くらいは100円ショップで買った道具で卵のお尻に孔を開けてから茹でる、というやり方をしてたんですが、これも薄皮を貫通するくらいしっかり刺さないと効果が無いし、結局は両端に刺したうえで鍋の中でかき混ぜながら全体にヒビを入れておかないとうまく剥けない。

　そんなとき見つけたのがこの商品で、元々はAmazonPrimeDayのキャンペーン条件を満たすためのついで買いだったんですがこれが大正解。水を入れてセットして7分チンして7分放置。これで失敗はゼロ。鍋もお湯も塩も不要で黄身が寄ってしまうこともなくツルンと剥けて綺麗なゆで卵を食べられる。これは本当にQoL上がりました。

アイドルマスターミリオンライブ！

　意地を張らずに映画館へ行ってよかった。あんま語ることないですね、レビュアーじゃないので言葉が出なくても仕方ない。燃え上がるほどの情熱は無いんですが、GREE時代の終焉を見届けたようにコンテンツが終わるその時までなんだかんだ付き合うことになるでしょう。一部アイドルの優遇が目に余ったりドラマを偏らせたりしなければ。

　なんでこんな気楽に楽しめるかというと、ギャルゲーのようにアイドルとの1対1ではなく、少なくとも2名以上のアイドルによるエチュードをプロデューサーが見守り、ときに手を貸す形式になっているのが大きいと思います。これはミリオンライブ！が「一人じゃ届かない 一人も手放さない」を掲げる「箱推し」コンテンツであることと無関係ではないでしょう。

　シンデレラガールズはプレイしたことがないんですが、シャイニーカラーズはユニットこそ設定してあるもののプロデューサーがアイドルひとりひとりと向き合うゲームで、そのダイアログで物語を転がすためにプロデューサーにも個性が盛られていくのが特徴だと感じていたんですね。
　こうなるとプレイヤーキャラに自己投影するタイプの弱いオタクは心の逃げ場が無い。自分の担当、あるいは推しと対峙して信頼されている、あるいは笑みを向けられているプロデューサーってヤツは誰？別のシナリオでは別のアイドルに誠心誠意寄り添うコイツは。俺は何を見せられてるんだ？

　ミリオンライブ！のプロデューサーはとにかく無味無臭。「前向きな新人プロデューサー」の最大公約数を狙っているのかモブ同然の個性で、基本的にはアイドルが欲しい言葉だけを掛けてあげる舞台装置に終始。しかもアイドル同士で話が進むことが多いからプロデューサーが積極的に引っ張ることはほとんど無い。

　アニメ化で声とパーソナリティを与えられることを心配しましたが、シンデレラガールズみたいに個性的なキャラクターにすることなくアイドルの思いを受け止め見守る、いい落としどころになっていたと思います。そのせいでトラブルの解決はアイドル任せになってる部分も目に付くんですが、これはプロデューサーが目立つこととトレードオフでしょう。

　また、担当キャラクターが好きな（推し）キャラクターとイコールでなくていい、というのも個人的には嬉しいですね。この2つがイコールだとストイックになりすぎて辛く、別の子、あるいは複数の子をまとめて好きになることへの罪悪感が凄いので「好きなのは○○だけど担当は×x」というスタンスが認められてるのはありがたい。これ別に自分が特殊なわけじゃないですよ。なんといってもセンターの山崎はるかが「美希のPで真のファン」を標榜してるんですから。
　というわけで家には担当のグッズしかないしイベントを走るのも基本は担当のときだけだけど、担当より好きな子は別にたくさんいるというのが移り気で飽きっぽい自分に丁度いいんですね。なんか思ったよりも長くなったなこの項目。

エリア88

　前々から気になってたしSFCのソフトも持ってるんですが、読むとなるとどうしても古い作品だからとか合わなかったらどうしようとか考えて腰が重かったもの。それが途中までKindleUnlimitedで読めるということで試してみたら、驚くほど読み応えがあって面白い。
　とにかくキャラクターが活き活きしてカッコよく、メカ描写も抜群。想い合いながら運命に引き裂かれる男女の関係を中心に据えつつもお互いに一途で三角関係にもならないから弱いオタクも安心。「おれたちゃ神さまと手をきって、地獄の悪魔の手をとった……命知らずの外人部隊！」等、思わず音読したくなるポエムも痺れる出来だし、テンポよく話が進んで味方があっさり死んだり圧倒的な火力に敗北を余儀なくされる無常さもいい。

　最終巻だけ一掃セールのノリでメインキャラがほぼ全滅するのは強引すぎると感じたけど、全体でみれば今年どころか5~10年に一度レベルの満足感がありましたね。不器用な男どもが自分の美学に酔って死んでいく姿は本当にカッコいい。

ニンテンドーSwitch Lite

　Switchってテレビの画面でプレイするの結構面倒じゃないですか？自分の場合は椅子に座ってテレビに向かう習慣が無いし、付属のコントローラーは操作性も悪いし。かといって携帯モードだと本体が重いうえ、ちょっと力を入れると本体とジョイコンの接続が切れちゃうのが非常にストレスだったんですね。
　その辺の問題を一気に解決してくれたのがLite。もともとゲームは携帯機でするもの、ってスタンスなので、画面が小さいとかテレビでプレイできないとかその辺は全然気にならず、軽くて取り回しがいいというメリットだけを享受できました。
　こいつを買ったおかげでSwitchのゲームで遊ぶ機会が増えて、今じゃ通常モデルはフィットネスゲーム専用機になってますね。まあこれはこれで。

某氏

　6月下旬、新宿でサークルOBの飲み会。大学で出会ってから20年以上変わらない――最新アニメの話題は流石にほとんど無いが――和やかな雰囲気で彼が言ったんです。「俺はFIREしますよ」

　えっ、あなた公務員ですよね？それなのに……？
聞いた瞬間はマジかよ傾奇者だな……くらいの感想だったんですが、「FIRE」という言葉が心に穿った楔は徐々に身を引き裂き、1か月後には自分を完全にその気にさせていたんです。

　定年まで会社に勤める人って、多くは家族を養ってるわけじゃないですか。自分は独り者で食に拘りがなく、趣味といえばゲームと投資くらい。金の使い道が無いから馬券に手を出したりプレイする気もない昔のゲームやゲーム雑誌を収集する生活にも虚しさを感じていましたから、65歳まで働かなくても食べていけるんじゃ……？という気づきは衝撃でしたよ。もう、やることないな〜欲しいものもないな～と思いながらamazonや楽天を巡って買い物をする必要は無い。使わずに我慢すること、投資しておくことがそのまま自分の未来に繋がるんですから。

　急いで生涯賃金を試算し、年金事務所や加入保険から資料を取り寄せて将来受け取れる金額を試算した結果、これから先「金融資産が一切のプラスを産まなくても」「寛解に400万円以上かかる大病をしなければ」、53歳で退職して78歳まで生きられそうです。もちろん、物価の上昇や年金等受給金額の引き下げみたいなリスクはあるんですが、それ言い出したら物価上昇率がNISAとiDeCoの利益率を上回ったらもう猫の国ですし、これはかなり希望が持てる試算。

　ただ、朝起きてゆっくりと食パンとコーヒーの朝食を摂ったあと、散歩に出かけて帰ってきたら本を読んでゲームして……って生活が理想的かというとゾッとするほど暇で耐えられないだろうなという予感もしてるんですよね。窓口業務でご納得いただいたときの達成感、講演会の仕事から得られる高揚感が切れたら多分ボケます。
　よって個人的には2～3年後に現場を外されて管理職をやらされる疑いが濃厚なので、48歳で退職して1年契約の相談員として56歳くらいまで再雇用して貰えないかなと皮算用しちゃいますね。

　自分の周りって十分なカネ持ってたり倹約家が多い気がするので、試算してみたら定年まで勤めなくても大丈夫な人も結構いると思うんですよ。何かの機会で集まれたら、情報交換や緩い相互扶助を目的に「URAKISS早期退職部」を立ち上げたい。隠居した後は社会との繋がりが失われること、孤独になることが何よりキツそうなので。

クックドゥ香味ペースト

　夏用のチノパンからスラックスに切り替えた時、お腹のあたりが苦しいなと感じたんですよね。苦しいというか、金具もベルトも締められない状態。体重は+1キロだけなので腹筋を鍛えればシュッとするのかもしれませんが、プランクって楽しくないから嫌なんですよ。摂取カロリーを落とすことで何とかできないか、ということで10月から夕食はずーっと鶏むね肉+卵+冷凍ブロッコリーのスープをオートミール粥にしたもの。
　ただ、当初はこれが本当に美味しくなかった。味付けにコンソメキューブを使ってたんですが、薄いうえに味の奥行きがなくて、いくら食べる物に頓着しない自分とはいえ、ご飯が嫌で仕方なくなるレベル。

　そこで味変を試そうとスーパーへ行き、最初はウェイパァーでも購入しようかと思ったんですが、量が多いし賞味期限もタイト、ペーストをスプーンで掬う使い方も煩わしく思えました。で、手に取ったのが隣に並んでたコレ。びっくりしましたね、チューブを少し絞ってお湯で溶くだけで美味しい中華粥がこんな簡単に？って。まあ腹囲は戻ってないんですが、鶏肉をまとめて買ってぶつ切り冷凍保存しておけば簡単に夕食になるから夕食は迷わなくて済むし楽になりましたね。

競馬（スポーツの姿）

　アプリでのウマ娘から本格的に競馬を見るようになった身としては21クラシック世代にどうしても思い入れがあるので、彼らが次々と戦線離脱していった今年は辛い年でした。とくにコントレイルやクロノジェネシスらの華々しい幕引きに比べて、エフフォーリアやソダシらが引退式もできずに志半ばでターフを去ることになったのは残念でならない。ただ、最後に「その名は、タイトルホルダー！」できたのは救いになったかな。

　推してる騎手も関東年間リーディングは獲れたものの、重賞で有力馬に乗ってる割にいまいち調子が悪かったというか、たけしはスタート上手いんだから先行できる馬の方が合ってる気がするんですけどね、なんか行き脚付かない差し馬ばっかり回ってくる。庭にしてた函館のリーディングを2年目に譲ったり（これは佐々木くんが凄い）、重賞で1番人気をポンポン馬券外に飛ばしてたから来年は奮起してほしい。

　3月からは福永祐一厩舎もスタートするし、有力馬がガラッと抜けたマイルと群雄割拠が続くスプリント路線は全然読めなくて楽しみ。史上最強世代と言われる明け5歳が席巻するのか、明け4歳の巻き返しがあるのか。変な名前が多い明け3歳世代は有力馬の年末G1回避が多かったから力関係が分からなすぎるけど果たして。

おまけ　-2023年の悪-

サーキュレーター
　夏の湿気対策に購入したものの、3か月に渡って24時間稼働させ続けたらシンプルに壊れました。それもこれもクローゼットに窓が無いせいなので、来年はちゃんとした除湿機買うか、夏の間だけクロゼットの中身をリビングに持ってくるか。

株
　全体として見たらS&P500と任天堂のおかげでそこそこプラスなんですが、2,000円で買って1,000円で切らざるを得なかった（-300,000）サイバーエージェントと、7800円で買ったらドーンと下がって株式分割してもまだマイナスが大きく塩漬けせざるを得ない明治（-100,000。一時期は-250,000だったからこれでも持ち直した）1,100円で買ったらモバイルのせいで価値が半減してる楽天（-60,000）が足を引っ張る状況。

　ただ、株式投資がギャンブルと違うのは、マイナスになっても売るまでは負けじゃないこと、時間を味方にできることだと思うので長い目で見たいですね。それにしたってポートフォリオ開くたびに並ぶマイナスを見て嫌な気分にはなるけども。

競馬（ギャンブルの姿）
　スポーツエンターテインメントとしてともかく、ギャンブルとして見た場合は全然ダメでしたね今年も……。まあ8月からはFIRE目指すために掛け金自体をそれまでの20%~10%くらいに減らした影響もあるんですが、191,000円使って回収率は78.3%（-41,370）。細かく統計は取ってないけどメインレースは全然勝てず、儲けが出たのはだいたい7~10レースだった気がします。圧巻なのは下半期の回収率40%。7/23の七夕賞を当ててから5か月間1回も当たってないんですね。

　原因はまあ騎手買いしてるからですね。ルメールはとりあえず消し！川田は目付きが悪いから消し！戸崎は信用できないから消し！りゅーせーイケメンだね、買い♡たけしが喜ぶ顔が見たいから買い♡ノリさんに賭けてこそギャンブラーだから軸♡こんなんで当たるわけないんだわ。
しかも唯一ちょい荒れたマイルCSだけシュネルマイスターとセリフォスのどっちかは来るだろうで馬券を買ったという駄目さには目を覆うばかり。

　来年はしばらく掛け金をゼロにしようと思ってたんですけど、久しぶりに平場を買ったらやっぱり楽しいので、年頭に60,000円（5000/月）だけ損失で計上して、その中で楽しむというのもいいかもしれません。

おまけ2　-TVゲーム-

　今年1年で購入したゲームは86本、プレイしたゲームは39本。7月以前は83本177,997円、8月以降は3本6,200円という極端さでした。一番良かったのはドラゴンクエストビルダーズ。次点はDEAD OR SCHOOL。来年は多分プレイ本数も減るし、感想もあまり書かない気がします。

それではみなさま、善いお年を。