暮らしが生まれる場所、草加の旅
2022年の年末に出た旅の話。
少し時間が経ってしまったけれど、せっかく撮った写真と共に記録しておこうと思い立ち、noteを開いている。
上田駅から新幹線で大宮。武蔵野線と東京スカイツリーラインを乗り継いで埼玉県草加市にある「新田駅」まで2時間ほど。
目指すは「シェアアトリエつなぐば」。友人と待ち合わせたのが現地だったので、ゆっくり駅から歩きながら向かう。
12月なのにぽかぽかした気候で、橋を渡りながら、とても気持ちのいい街だなあと思ったのを覚えている。
目的地のつなぐばは、古いアパートをリノベーションして生まれたみんなの場。運営者のなおさんとみのりんさんは、柔らかな雰囲気ながら、凛としてかっこいい人たちだった。
なかは広く2つの部屋を抜いて作られていて、もともとあったというタイルを生かしたキッチンの装いがとても好きな雰囲気だった。お菓子とご飯はそれぞれに「お当番さん」がいて、この日は曲げわっぱのお弁当の日。
魚とお肉からメインが選べて、さらには味噌玉のお味噌汁がついていて、しみじみ美味しいお昼ごはん。
あちらこちらに伺える手作りのあとは温かみがあって、真ん中の畳スペースからは子どもたちの声。2階は子どもたちが遊べるスペースと、展示室(この日は、地元出身という作家さんの絵の展示販売が行われていた)、なおさんたちの事務所。
街でなにかをしてみたい。それを、できれば暮らしの近くに届けたい。そんな時に、こういう場所が近くにあってくれたら幸せだよなあ・・っていう場所。
だからと言って、外からふらりと出かけて行った私のような人でもきっと居づらさはなくて、美味しいものと、街の人がつくっているかわいいものと、楽しそうな情報と、いろんなものにアクセスできる嬉しい場所。
絶妙なバランスで、小さな「いいなあ・・」が集まっているような気がした。
お腹いっぱいになってもうひとつ立ち寄ったのが、つなぐばから近い「さいかちどブンコ」。
ここは一箱本棚のオーナーさんたちがつくる本のある場所。いろんな大きさの木箱が壁についていて、そこに思い思いの本や名刺、作品が並んでいる。
テナントのこじんまりしたサイズ感と、それぞれのオーナーさんの人柄が透けて見えるような本の並びが、いろんなワクワクを生み出しているような、ゆっくりここにいてみたいと思う場所でした。
お昼から午後の数時間。帰りの電車は帰宅するであろう人たちと一緒になって、やっぱり都会にいるんだな・・と思いながら、それでも自分のやりたいことを声に出す場所、顔の見える温かな場所に流れる空気は、どんな街も共通なのだと感じた12月の旅。
またご飯を食べに、ふらりと出かけたいなと思っています。
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