自分の心に名前をつける
言葉の企画、最終回のnote。
虹:
その昔、空は龍になる大蛇が天空を貫くときに作られるものと想像されていた。「蛇」を表す虫偏が用いられたのはそのため。 そこに、「貫く」「天と地をつなぐ」等を意味する「工」の字を加えて、「虹」という漢字ができたという。
自分の心に名前をつけるならなんだろうか。
最終回の12日、行きの新幹線。悪あがきのように一生懸命問い続けたけど何も見えてこなかった「心の名前」。心に名前ってなんぞや、って、もうずっと堂々巡りで進まなくて頭の中、真っ白。
阿部さんを目の前にしても浮かぶ言葉はなくて、「ありがとうございました」意外に伝えられなくて、まだ名前、つかないなあ・・って、ちょっと悲しくなっていた。
そういえばにじいろって好きだな、と思ったのは、今朝のこと。
雨があがって、いろんな光が混ざり合ってかたちが見える。
明るいばっかりじゃなくて中には影もあって、
空に浮かぶとつい、ワクワクして見上げてしまう。
水分も光もずっとそこにあるはずなのに、
角度によって時間によって、条件で見えなくなってしまうのも好きだ。
にじ、かなあ。
ぼんやり浮かんだ言葉の解像度をあげたくて辞書を開く。
出てきたのが冒頭の言葉だった。
貫く、は、私が初めてもらった四文字熟語にくっついていた言葉。
あれ?なんか日本語がおかしい?
書いてあったのは中学の部活仲間にもらった年賀状。
「いやあ、一心不乱ですなあ」って、一言書いてあって。
「それ、貫いたらいいと思うよ」って、言ってくれて。
気になったらフラフラしてばかりで、初志貫徹はなかなかできないんだけれど。あなたでも貫けるものあるよって、言ってくれたことがすごく嬉しかった。
なんとなく、巳年なもんで、蛇にも親近感。
だからいったん、私の心の名前は「にじいろ」に決める。
いろんな色があって、見え隠れを繰り返す自分という他人。
ゆっくり眺めて、育てていきたいと思う。
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