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唐川が本当に好きだから

4月16日ZOZOマリンスタジアムで行われた西武戦、予告先発の欄に"唐川侑己"の名前があった。

別に血縁関係があるわけでも知り合いでもない。

けれど前日から我が家は先発唐川侑己の話に花を咲かせた。


特段才能に秀でたわけではない。
淡麗な投球フォーム、幼い顔立ち。
何か人を魅了する、応援したくなるようなそんな選手。
ロッテに非常に合ってる。

唐川の89年世代は平成元年生まれということもあり平成生まれ初の記録を持ってる選手が多い。
菅野智之を筆頭に中田翔、丸佳浩、益田直也、鈴木大地、菊池涼介など、案外ロッテ所属の選手も多い。

そんな割と豪華な89世代だが投手の初めての記録はほとんど唐川侑己が持っている。初勝利、初完投、初完封。

2008年4月26日、福岡ドームで行われたロッテvsソフトバンク戦、予告先発の欄には成田高校の卒業して1ヶ月ほどの唐川侑己、そして偶然にも今日と同じレフトのスタメンには角中勝也がいた。

当時なかなかてごわい松中、小久保、川崎、松田、長谷川などの打者が並ぶ打線を唐川は7回3安打無失点で完全に手玉にとり勝ち投手になった。

唐川の凄いところは他の高卒投手で結果を残した松坂、田中将、ダルビッシュ、藤浪などと違い球が遅いことだ。

2012年頃、右は唐川左は成瀬と佐々木、澤村、国吉など剛腕投手が並ぶ今の投手陣とは大きく異なり球速135km/m前後で勝負する左右のエースがロッテにはいた。

2018年、なかなか先発として仕事ができず成績が下降気味であった唐川はリリーフに転向。

このあたりから先発時代の135km/m前後のストレート、緩いカーブ、チェンジアップを操るピッチャーではなくなり球速は145km/m前後まで伸びてカットボール主体のピッチャーになった。

この変化が唐川の投手生命を延ばした。

特にセットアッパーとして臨んだ2020年、32試合に登板して防御率1.19と圧巻の成績を残した。

そんな唐川も近年は怪我もあり成績は低迷。

そんな背景もあり今日のピッチングは勝ち投手とはならなかったが嬉しかった。ほんとうに。

ロッテの日本一、2度の最下位を知る現役選手も少なくなった。

バッテリーを組む相方も初登板の橋本から始まり里崎、金澤そしてバックで守る頼れる今江、西岡、井口、福浦、サブロー、岡田の先輩野手陣ももう引退。
共に投手陣を支えた成瀬、薮田、小林宏、渡辺、小野の先輩達ももうグラウンドにはいない。
バッテリーの相方も守備位置につくチームメイトもすっかり年下の後輩。
マリンスタジアムの名称も移り変わりウグイス嬢の谷保さんもいなくなった。
昔よりも多くのお客さんがマリンスタジアムに来るようになった。

変わらない姿もある。

角中、荻野。同級生の益田、そして唐川。

みんな「一緒に優勝したい。」と口を揃える。

34歳唐川侑己、順風満帆なプロ野球人生ではなかった。
だけど積み上げた78勝。
まだまだできる。そんな力強さを感じた。

もう一花、いや二花咲かせて欲しい。
それがいちロッテファンの願いだ。



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