🐇⑧ただの素人だった私が【大和なでしこ】になるまで
↑の続きです。
教わるから教えるにシフトチェンジ
久々に再会した友人の一言に、私は困ってしまいました。
友人「私もあなたみたいな大和なでしこになりたい。教えてくれる?」
(私が大和なでしこ!? こんなに無知で不器用で物覚えの悪い私が、憧れの大和なでしこになっていただと!?)
学べば学ぶほど勉強不足であることを痛感し、すっかり自信喪失していた私は、ものすごく驚きました。
(もしかして、普通の人から見たら、私はもう大和なでしこになれていた? いやいや、まだまだ知らないことだらけで未熟だし、師匠からは叱られてばかりだし)
ここで思い上がってはいけない。
私はすぐ調子に乗ろうとするから気をつけないと。
自分はまだまだ未熟で、とても教えられるような立場ではないからと断り、立派な先生を紹介しようとしましたが……
友人「あなたに教わりたい。だって、私と同じ普通の人だったのに、今ではこんなに素敵な大和なでしこになってるんだもん。すごい先生よりもゼロから成長したあなたに教わった方がなれる気がする!」
(な、なるほど~! 一理ある~! 天才か!)
感心した私は、彼女の希望どおり、着付けから教えることにしました。
(まあ、友達だし、教え方が下手でも許してくれるよね……)
気楽に教えようと思って始めた着付けレッスンでしたが、いざ始まってみると、自分自身に驚くこととなりました。
着付けに対してのアドバイスやコツが流れるように口を出て、どこをどうしたらいいのか自然と手が動いたのです。
(あれ? 私、なんでアドバイスがするっと出てくるんだろう? どうすればいいのか自然と分かる……)
たくさん学んでたくさん失敗した結果、いつの間にか私は、自分でも気づかないうちに知識と経験が積み重なっていました。
(そうか。私はもう大和なでしこになれていたのか……)
完璧ではないけれど、それなりにはなれていたのかもしれない。
(教えるからには、着付けだけじゃなくて、伝統文化のこととか立ち居振る舞いとかも!)
これまで自分が学ぶだけで精一杯だった私は、このことを機に、自分の大和なでしこ修行に一区切りつけました。
師匠から独立して、大和なでしこを育てる側になろうと決めました。
こんなにも面白くて、自分に自信がついて、日本で生きるのが楽しくなるものを、独り占めするのはもったいないと思ったからです。
最初は友人だけの大和なでしこレッスンでしたが、ありがたいことに一人また一人と教わりたいと言ってくれる人が口コミで増えていきました。
そういうわけで大和なでしこプロデューサーになりました
着付けの先生でもない。伝統芸能の師匠でもない。
強いて言えば──
大和なでしこをプロデュースする人。
これだー!!
というわけで、
「大和なでしこプロデューサー」と名乗り、一人でも多くの女性を大和なでしこに育てています。
もともとゼロから学び始めた私だからこそ、みなさんにお伝えできることもあるかなと思い、若輩ながら活動しております。
人に教えると理解力が深まるって聞いたので、これは私のためでもあるし、ひいては日本のためにもなるかな?
なんて壮大なことを妄想してしまったので、このシリーズはここでおしまいです。
あらあらかしこ(*ˊᗜˋ*)ノシ
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