キッズの髪の毛事情。
こんばんは。
三日坊主という言葉を作った人は、前世のわたしを見て思いついたのではないか…
というわけで、三日というか3回更新で止まっていたこのnoteが一年以上ぶりに動きます。
そしてめちゃ長いです。
最後まで(途中まででも)読んでくれるひと、超絶ありがとう。
キッズメニューってどうしてる?
そんなわけでキッズメニューにまつわるお話をひとつ。
ほとんどのサロンって、キッズメニューはカットくらいしかないと思います。
うちのサロンもそうです。
まぁ、ほぼほぼカットしか需要ないですしね。
個人的な意見としても、子どものカット以外のメニュー(カラー・パーマ・矯正)は反対派なんですよ。
理由は圧倒的に身体への薬剤の影響です。
大人でもしみたり肌荒れする薬剤を、子どもの弱い肌に使うのは怖いし。
小さい子だと、長時間じっとしているのも負担だから、薬剤を触ってしまったり、動いた拍子に思わぬところに薬剤がついてしまうことも考えられるし。
リスキーですよね。
まぁこの考えは今でも変わらないのですが、先日ちょっと考えさせられることがありまして。
誰がお客様なのか
何度かご来店いただいているお客様が、幼稚園児の娘さんの予約をされました。
メニューはカットと縮毛矯正。
予約を見て真っ先に思ったのが
「おいおい、縮毛とかめっちゃ時間かかるし薬も強いのにお母さんまじかよ…」でした。
それでいざ来店した娘さん、かなり髪のクセ強め。
お母様にお話を聞くと、旦那さんが黒人系の外国人の方で、娘さんの髪質は完全に旦那さん似だそう。
たしかに黒人特有の強いカーリーヘア。
(人種差別とかではなく、人種によって髪質の特徴があります。同じアジア人でも日本人と中国人で違ったり。)
今回の予約は、そんな娘さんたっての希望で縮毛矯正を選んだとのことでした。
これまでも子どものカラーやパーマのオーダーを受けたことはありますが、だいたいが親の希望でオーダーされるんですよね。
お子さんは特にピンときてないでされるがまま…みたいな。
言葉悪いですが、着せ替え人形扱いというか。
だからわたしの中に「どうせまた親が」っていうよくない先入観があったんですが、今回はまさかの娘さん本人からのオーダーでした。
なんならお母様はわたしと同じ考えで、だいぶ悩んだそう。
娘さんが縮毛矯正したいと言い出した理由がふたつ。
ひとつは「大好きなアナやエルサやラプンツェルは髪の毛がくるくるじゃない」
お母様は「モアナみたいでかわいいよ」と言うそうですが、娘さんの憧れはモアナじゃない。
あぁ、思い出す…
コートニーラブに憧れて金髪ロングにしたあの日を…
そしてもうひとつが「幼稚園のお友だちに、もじゃもじゃで変な髪って言われる」
担当する子とアシスタントのわたしで相談して、リスクをめちゃくちゃ説明した上で、施術することに決めました。
いざ!憧れのストレートヘアへ!
細心の注意を払って、無事完成しました。
さらさらツルツルのストレートヘア!
施術中に驚いたのは、その娘さん、ずっとじっとしておとなしかった。
飽きて騒いだり、動いたりすることなく。
幼稚園児でこの長時間じっとしていられる子はなかなかいないのでとても感心しました。
でも仕上げてみてその理由も納得。。。
娘さん、心の底からものすごく嬉しそうな顔で髪の毛を触って、横向いてみたり、鏡の前で首を傾げてみたり。
あんなに嬉しそうな顔、長年美容師しててもなかなか見れない。
そうか、この子はそれほど強い想いでまっすぐな髪の毛にしたかったんだ…
だから長い時間、髪の毛いじられててもじっと我慢して座ってたんだ…
なんか胸がいっぱいになっちゃう。
やだ、おばちゃん泣いちゃう。
美容師がしてあげられること
結局のところ、キッズメニュー問題に正解は見つけられていません。
想いの強さで薬剤が優しくなることはないし。。。
ただ、頭ごなしに「子どもにカラーやパーマや矯正なんて!」って思ったり、「どうせ親が」って先入観持つのは良くないなと思った出来事でした。
長年美容師してると、どうしても凝り固まった思考になりがちだし、それに気づいてなかったりするし。
でも目の前の小さなお客様を「○○さんのお子さん」ではなく、一人のお客様としてちゃんと目と耳を向けてあげることが大事だなぁと。
就活や美容師初日の自己紹介で「綺麗にしてお客様を幸せにしたい」なんて月並みなこと言った記憶がありますが。
ありがちだけど、初心は忘れたらいけないなと思いましたね。
あ、これ新しく美容師になった新人ちゃんたちに贈る言葉っぽいかも!
いい先輩っぽいかも!!笑
そんなわけで、こんなに長い文章を読んでくれた人がいたらいいな。
次はもっと簡潔に書こう。
今日から美容師になったみんな、一緒に幸せを作ろうぜ!
では、おやすみなさい。
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