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飛び出して見えた世界。

この前、部屋を掃除していたら、パスポートが出てきた。ちょうどそろそろ期限が切れる頃だった。そういえば10年前、海外に行ったんだなぁ。パスポートを眺めながら、懐かしいその日々をふと思い出した。

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「人生、変わっちゃうかもよ。」そんな言葉を言われて、胸が急にドキッとした。

大学のサークル室、私ともう一人の友達は、春休みに韓国への研修団に参加してきた先輩の話を、目をキラキラさせて聞いていた。

初めての場所へ、初めての人たちと一緒に旅をする10日間。それはそれは刺激的で楽しい時間だったという。

「行くなら時間のある今しかないし、せっかくチャンスがあるなら絶対行ったほうがいいと思う。ほんと、人生変わっちゃうかもよ。」

そんな言葉に背中を押されて、気づけば私も同じ団体のホームページから、参加希望の申し込みをしていた。そして無事希望が通り、1年後私は韓国へと旅立った。(ちなみに友達は、オーストラリアに行った。)

初めての海外、そして初めましての同世代のメンバー十数人との韓国への旅。メンバーは医者志望の学生からK-POP好きの女の子まで、個性豊かな面々だった。

東京で研修を受けて、そのまま飛行機で韓国へ。ワクワクと不安を胸に空を眺めた。海外に行くのはもちろん、実家暮らしだった私にとって、10日間も家族と離れるのも初めてだったし、今思うとよくもそんな世界に飛び込んだなぁと思う。

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そして、到着した韓国。聞き慣れない言葉が飛び交い、見慣れない文字がいたるところに書かれている。海外に来たんだな、と実感が湧いてきた。その日の夜に食べたサンゲタンという韓国の鶏肉のスープの美味しさは、未だに忘れられない。

それからの日々は、本当に刺激的で楽しかった。有名な観光地から文化的なスポットまで色んな場所に足を運び、日本語学校の生徒さんと交流し、時には夜にみんなで外に出て飲みながら色んな話をしたこともあった。その中で、今までにないようなことをたくさん経験できた。(あとご飯がめちゃくちゃ美味しかった…また食べたい…)

特に、数日間日本語学校の生徒さんのお家に泊まったホームステイでは、温かい家族に迎えてもらい、本当の意味での韓国の暮らしを体験することができた。

お風呂はシャワーが基本なこと、床暖房があること、箸は銀色で細長いこと。日本での当たり前だと思っていたことは、少し外の世界へ飛び出せば実は全然当たり前じゃなくて、凝り固まっていた考え方が180度変わった。

そして、たとえ言葉は通じなくても、伝えたいという思いがあれば、ジェスチャーやカタコトの言葉を使って、コミュニケーションが取れるということにも気づいた。言語や文化の違いはあるけれど、それぞれの場所には色んな人たちがいて、私たちと同じように好きなものや大切にしている思いがあって、それは世界共通であるということも知ることができた。

だからこの韓国への旅は、私にとって、今まで以上に視野が広がって、柔軟な考え方や捉え方ができるようになったきっかけのような気がしている。そしてその時に出会えた仲間との思い出も、私の中の大切な記憶として残っている。

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なんだか、すごく懐かしい記憶を思い出しました。あの時、勇気を出して一歩を踏み出してよかったなぁと今でも思う。きっとあの経験はあの時だからこそできたことだと思うから。

そういう色んな経験が、きっと今の私をつくっている。だから、やっぱりやりたいことは思い切ってチャレンジした方がいいんだと今でも思う。またいつかやりたいことが見つかったら、そんなふうにチャレンジをしてみたい。いつまでも、そんな思いを持ち続けていたいです。