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時間をかけて丁寧に伝えること。


んじゃ、今度から手紙にしようか。

結婚する前は実家のすぐ近くに住んでいて、毎日のように会っていてた私のおばあちゃん。

でも結婚して家を離れると、たまに電話して話すぐらいしかできなくなった。

しかも電話だと入れ違いがあったり、通話料を気にしたりして、そんなに話すこともできなくて、少しもどかしさを感じていた。

そんな時、おばあちゃんが手紙送るから、と伝えてきた。さらに遠方にいる妹とは定期的に手紙を送り合っているようだけど、私は面倒な気がしていつも電話で済ましていた。

でも産休に入って時間もあるし、手紙だと好きな時間に書いて、好きな時間に読めるからいいのかもしれない。そう思って、手紙でやりとりすることにした。

まずは私から送ることになったので、さっそく手紙を書き始めた。便箋と封筒を用意してさっそく書き始める。

あっという間に書けるとたかを括っていたら、字が汚くて書き直したり、文面を変えたりしているうちに、気づいたら1時間近くたっていた。

でも、なんだかすごく心地よい疲れがあって、頭もすっきりした気がして、とても不思議な気持ちになった。

手紙書くのって楽しい。

もちろん相手がいるものなんだけれど、今自分が思っていることや伝えたいことが、書いているうちに整理されていく気がする。

しかもそれを文字として書くから、メールや電話より、時間をかけて丁寧に伝えることができる。

そして人に見てもらうと思うと、字も内容も丁寧に書くし、実際に手も使うから、いい頭の体操にもなる。

前におばあちゃんが、手紙を書くのに2時間かかると言ってたことがあって、驚いたことがあったけれど、確かにそれぐらいかかるかもしれない。

でも、そんなに長い時間をかけて相手に何かを伝えるって今の時代はあまりないから、すごく貴重な時間だなぁと思う。

それだけの時間を相手のために使い、相手のことを考えるんだから、きっと心がこもるし、より気持ちも伝わる気がする。

ラブレターとか文通とか、今思うとなんてロマンチックなんだろう。2人の心を深め合える素敵なやりとりだなぁ。

今度は、もっとかわいい便箋とか封筒を買って、内容もまた考えて送ろう。おばあちゃんからも、どんな返事が来るのか楽しみだなぁ。

ということで、しばらくはおばあちゃんとの文通ライフを楽しみたいと思います。