からっぽになる。
つい、仕事や生活で、嫌なことや、忘れたいことがあると、それをかき消すように、別のことに触れようとする。
スマホを触って、テレビをつけて、イヤホンで音楽を聞く。頭にたくさんの情報や映像、音楽に溢れていく。
そうすると、それに気持ちが集中して、何もなかったように、忘れられる。
でも、ずっとそれを続けると、いつでも頭の中は、たくさんの物事に溢れ、飽和状態になる。
考えているというのとも違う、ただ文字や映像が入ってくるだけ。散らかった部屋のような感じ。
そうしていると、毎日充実してる気がするし、考えることもないから、そのまま毎日が過ぎていく。
それでもいいのかもしれない。そうすれば、何かを考えて不安になることもない。
でも、たまには立ち止まってみたい。
スマホも、テレビも、音楽もつけないで、ただぼーっとする。
そうすると、鳥の声や風の音が聞こえてくる。夏の匂いがして、青い空が目に飛び込んでくる。
頭の中に散らかったものたちが、どんどんいなくなって、空っぽになる。無になる。
そうすると、何かが浮かんでくる。それは、とりとめのないことで、将来の不安だったり、今度行ってみたい場所だったりする。
今まで隙間がなくて、生まれてこなかった感情が生まれてくる。自分のほんとの気持ちがみえてくる。
心を空っぽにする。たまにしてみようかな。