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36.「令和の白拍子」清く、正しく、逞しく〜宝塚音楽学校ライフ(予科生編⑦)

令和の白拍子こと、花柳まり草こと、まりちゃんです。

今年も残すところ10日を切りました!!!
街の至る所では、クリスマスのデコレーションがキラキラと光りを放っています。

個人的には、クリスマス当日よりもクリスマスを待ちわびて街中がソワソワする今の時期がとても好きです。

何かを待ちわびている時間何かを憧れる時間の方が、想像力を掻き立てられるし、ウキウキとしたくすぐったい気持ちがどんどん高まっていきます。

クリスマス当日って、勿論その年にもよりますけれど、仕事だったり日常がただ過ぎていったりすることが多くて。
もちろん、浮かれポンチ状態でディズニーランドやスカイツリーに遊びに行けちゃった時もありますし、大切な人たちとご飯を食べたり、家族とケーキを突きあったりもします。

今の時期は「あの人に逢いたいなぁ」とか、「このプレゼントをあの子に買ってあげたらどんな顔するかなぁ」とか「この景色、一緒に見たいなぁ」とか、いろんな人の顔を思い出す時間がグッと増える気がします。

それだけではなく「昔はよくこういうオードブルセットを家族で食べてたなぁ・・・」とか、ぬくぬくとした卵みたいな子供の頃の思い出がふわっと香るがごとく思い出されたりもします。

実際にプレゼントを買ったり、どこかに行くことを実現させるのもめちゃくちゃ素敵です。でも、ただただ誰かに思いを馳せたり、最高に楽しいことを夢想をしたり、普段は触れることもない思い出の扉に手をかけてみたり・・・。

そんな時間の方が、クリスマス当日よりも100倍楽しくて幸せでぽかぽかする時間だなって思います。

大好きな皆様にとって、大切な皆様にとって、素敵なクリスマスとなることを願っています。

さ。

前回は、宝塚音楽学校予科生の放課後の過ごし方に焦点を当ててみました。

記事を読んでくれた同期からの反響がとても大きくて・・・笑。

同期たちも当時のことを振り返り、懐かしく思い出してくれている様です。

たまには過去の自分ともう一度出会うことで、現在に何かしらの影響が及んでくると思われます。もしそんなキッカケになっているのならば、大変嬉しいことだと思います。

今日も「我らは武庫川のほとりでどんな一日を過ごしていたのか」というテーマの続き。

今回は、下校の様子と、まりちゃんが楽しみにしていた寮での夕ご飯についてご紹介したいと思います。

それでは、元気に参りましょう!!!

■武庫川の1日〜蟻の行軍

我ら、下校時も決められた時間に一斉に寮に戻ります。

勿論、帰寮時間は厳粛に決められております。1分すぎてもアウトです。しかも、たいていはギリギリまで学校に残っているので(前回の記事を参照してください)、帰寮時間まで残されていた時間はどうしたって僅かになります。歩きながらも、走っているかの様なスピードで寮まで戻っていました。

あ、ちなみに寄り道は厳禁です。

コンビニにもスーパーにも脇目を振らず、夏はモワッと冬は吹きっさらしの宝塚大橋を爆進し、寮まで猪突猛進に進んでいきます。私語も厳禁なので、みんな無言です。超怖い。

そんな我らの姿は、さながら働きアリの行軍

しかも、暗闇の中で本科生や劇団生に挨拶をし損ねたら、それはそれはどえりゃあことになります。

キョロキョロと周りを警戒しつつ、少しでも怪しい影を補足したら「お疲れ様でしたぁぁぁぁぁあ!!!」と叫びます。

例え、それが人違いでも関係ありません

宝塚在住のマダムであろうが、ショートカットのお姉さんだろうが、すらっとしたお兄さんだろうが「怪しい」と思った瞬間、とりあえずその人に向かって叫びます。しかも、結構な大声で。

そう、お分かりになる様に、帰寮中の我らはただの「不審者集団」です。

誰か一人が叫べば、周りの同期もすかさず「お疲れ様でしたぁ!!!」と叫びます。
「お疲れ様でしたぁ〜!!たぁ〜!お疲れ〜たぁ!!たぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
声が重なると、もう訳が分からない言語となります。

疲れている時のまりちゃんは、とりあえず「たぁぁぁ!!!!!」と叫んでいました。

もちろん、合唱する時は誰を捕捉したのかイマイチ分からない時の方が多いです。透明人間に挨拶している様なもんです。それでも、挨拶をしたという既成事実を作るためにとにかく大声を出します。

ある意味、この帰寮風景は武庫川の風物詩だったのではないかと思います。
夕食を作りながら聞く、決まった時間に流れる「地域のチャイム」みたいな感じです。

「あぁ〜お疲れ様でしたコールが聞こえる。そろそろみんな帰ってくる頃合いだわね」みたいな(本当か?)。

周りを警戒してキョロキョロし、突然叫び、かつ早足で寮まで帰りますので、他の同期はどうだったか分かりませんが、まりちゃんは寮に帰るまでにめちゃくちゃ疲れていました。

でも、寮に帰れば楽しみにしていた夕ご飯が食べられるし、寝る時間に一歩近づけるわけで、そのことがとても嬉しかったです。(やばい精神状態すぎる)

ちなみに、寮に食堂という名前のついた集会所みたいな場所はありましたが、ご飯を作ってくる人は誰もいませんでした。そもそも、キッチンってあったのだろうか・・・?

■武庫川の1日〜リゾット中毒者

登下校時は寄り道厳禁、かつ寮の食堂は機能しておりませんでしたので、当時の武庫川女子たちは何を食べていたかというと、日曜日にまとめ買いした「レンチンご飯」やお湯を注ぐ系のカップスープ、缶詰、カロリーメイトみたいなやつ、納豆、ヨーグルト、ゼリー、お菓子・・・など保存が効くものを食べいていました。

まりちゃんが当時大好きだったのは「レンチンリゾット」

確かKAG●●Eさんの商品で「トマトチキン味」とか「きのこチーズ味」とか、いくつか種類がありました。今だったら非常事態でない限り絶対食べないと言い切れるのですが、当時はこれらのご飯がこの上もなく美味しいものに感じました。

丸い容器に入ったカチカチご飯。そこに銀色の別袋にはいったソースをかけて、レンジでチン!!
すると、あ〜ら不思議、熱々リゾットの出来上がりです。

「決まった時間に、決まったものを食べる」そんな生活が三日も続けば、逆に「それ以外の物を食べたいと思わなくなる」・・・そう、恐ろしい中毒症状が発症するのです。

そのブツを食べていると、この上もない安心感と幸福感に包まれ「ヘッヘッヘ。これがないと生きていけないぜ。逆にこれさえあれば何もいらにゃい、グヘグヘ」というトリップ状態になるのです。

週末になると、そんな愛しのレンチンリゾットの数はどんどん少なくなっていきます。
そうするととてつもない不安感に苛まれ「早く日曜日になってほしい。そして、スーパーでたくさんリゾットを買いたい」という禁断症状が襲ってくるのです。(・・・あれ?もしかしてまりちゃんだけ??)

日曜日には、心の中でニコニコしながら「この味に挑戦してみよう!」「いやいや、やっぱり安定のこれでしょ」と、これまた心の中で呟きながらお買い物をするのがとてつもない楽しみでした。

今から振り返ると、栄養的には本当に最低の食生活でした。

頭にも体にも栄養が回っていない状態で、体は極限まで酷使、プチ軍隊生活バリの日々に精神的に追い詰められる・・・そりゃぁ変に太ったりむくんだり過呼吸にもなりますわ。

「食べるもので身体を作っている」という当たり前の認識が当時はあまりなく「体型をキープしたい」という気持ちと「愛しのリゾットだけあればいい」みたいな気持ちの方が優っていたのだと思います。

まぁ、実際問題としてそんなにご飯に費やせる時間もありませんでしたしね。

そんないい加減な食生活を送ってしまった教訓から、今のまりちゃんは「野草酵素」という酵素を欠かさず飲み、綺麗な水を飲み、常に腸を綺麗にしつつ、食材と食べ方にめちゃくちゃ気を使う様になりました。
体重はもちろん当時よりも増えましたが、今の方が断然健康的だと思います!

昔のことを思い出したらとてもお腹が空いてきましたので、今からご飯を食べようと思います笑。

今日はペラッペラなエピソードをご紹介していたら終わりを迎えてしまいました!!すみません!!!
ちょっとでもクスッとしていただけましたら幸いです。

さ、というわけで本日はこれ切り・・・是非、次回も逢いにいらしてください♪

ドタバタ武庫川ライフ、続きます!!

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