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京都人と雪

昨日の東京は雪でしたね。

京都は例年「節分の後には降らない」と言われてますから、目にするのは次の冬、ということになりそう。

ところで、雪が降ると嬉しおすか? 困らはりますか?

少し前にテレビでアナウンサーの羽鳥慎一さんが

「いつからかがっかりするようになったんですよね。年をとったと思います」

と言うたはりました。そう思う方が多いんでしょうね。

でもね…私の周りの京都市内出身者は、何歳になっても雪が積もるとワクワクしはるんです。

「京都の冬は底冷え」言われますが、雪が舞うことはおしても積もるなんて滅多ことおへん。

昭和29年には41センチも積もったと記録には残っておりますし、38年のいわゆる三八の雪の年には、当店の前の道もかなり積もったと聞いておりますが、はるか昔の話どすやろ。

そやから、少しでも積もったら道のあちこちに小さな雪だるまができていますし、子供は少しの雪をかき集めて雪合戦どす。

この冬は何度か積もりました。毎朝の散歩コースでは、膝下まで積もったんどすえ。

「犬は喜び♪」

とは歌の世界の話で、それ以上に飼い主がはしゃぎましたの。

誰も歩いたはらへん山道を歩くと、サラサラした雪に足が埋まります。

太陽の光に当たるとキラキラ光り、目に入る景色が普段の光景と違って、真っ白で眩しおす。

「ソリができるんちゃう」

思たんは私だけやおへんかったの。還暦もはるかにすぎたおじいさま方が口を揃えて、

「滑れますなぁ」

足元は気いつけんなあきませんが、積もるとなんやワクワクしますなぁ。

そんな話をしていますから、がっかりするなんてことは、京都市内に育った者には考えられしまへん。

交通網がストップしてしまうこともおへんし、少しだけ早起きしたら遅刻もせーしません。

真夜中に雪が降る。朝起きたら見慣れた景色が魔法にでもかかったかのようになっている。

想像してみとぉくれやす、ワクワクしますでしょ。

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