【風の声を聴く】’20.7①~湿舌の南縁と線状降水帯~
大雨特別警報が発表された熊本と鹿児島では、大規模な災害に見舞われています。
7月3日金曜日夜から鹿児島や熊本県内では、1時間に80mmを超える猛烈な雨が頻発。熊本・牛深はたった3時間のうちに200mmを超える大雨になり、24時間雨量は、多くのところで400mmを超え、観測史上最大となりました。
前線に向かう西からの湿った空気と、太平洋高気圧の縁を回る南西からの湿った空気のパワーバランスが揃ってしまい、熊本~鹿児島付近から、6時間以上雨雲がほとんど動かなかったのです。(気象庁HPより加工)
7月に入り、モンスーン由来の湿った空気はいっそうパワーアップしています。
今回は、再度、記録的な大雨の要因となる線状降水帯に着目していきたいと思います。
==== 目次 ~2020.7.5号~ ====================
◆できごと【6月21日(日)~7月4日(土)】
◆解析のポイント『湿舌の南縁と線状降水帯』
◆旬のキーワード『ナウキャスト・降水短時間予報の改善』
◆今後の見通し・編集後記
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