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40代半ばの女子大生 大学の学費を払い終えて思ったこと

今週、無事に4年生の後半分の大学の学費を払い終えました!

秋入学の私はこの春から秋にかけてで丸4年。
卒論のスタートを半年伸ばしたので卒業はまだ1年後ですが、学費は4年間払えばその後はシステム利用料だけになる仕組みの大学。これで、ひとまず大きな支払いは終わりです。

学費納入

この4年間の間に、コロナで環境が変わり、仕事や収入を失う(以上に事業の収支が毎月マイナス)という事態にも陥りました。あの時は、大学はもう難しいかなとも考えていました。

多くの人に相談に乗ってもらい、お仕事をいただいたり、気持ちを支えていただいたり、なんとかここまできました。
そして学業もなんとかやってこられました。

ただ、心の中では多くの葛藤があり、不安があり、迷いがありました。

この感情は、私自身の環境や、思考が作り出すものですが、一方、もしかしたら今の社会においての問題も含まれているのかもしれない、と、学費を払い終えてふと思いました。

私自身の3つの葛藤

1 中年女性の苦学生という微妙な立場

若者の学生がお金がなくて、節約して生活しているのは悲壮感はないです。でも40歳すぎて苦学生的日々は「なかなか微妙」と思えてしまう。

完全に勝手な思い込み、プライド、ここで失敗したらこれからどうやって生きてくの問題。心に葛藤がある。

2 学ぶことは贅沢であるのか?

大学で学んで感じたことは、学ぶ時間を持てるコトは贅沢であるということ。一方、インプットだけでは何も生産しないので、こんなに時間を使っていいのか?なんて思ったりする。

私の場合には2年生の時まで、この学びが仕事や社会に生かせるのか、ただインプットをしているだけで意味があるのか?という疑問がつきまとっていた。

学ぶ時間を重ねてつながりが見えてくると、落ち着いてはくるものの、時間はかかるので、目先のことに捉われてしまいそうになる。

3 お金がカツカツで困っているなら、稼ぐことに時間を使うべきである

アルバイトでもなんでもして、お金を稼いだ方がいいんじゃないか?大学に学費を払って学んでる余裕があるなら、働けばいいじゃん。
働かざるもの食うべからず。

少なくとも私は時代に影響を受けながら、コツコツ労働をすることでお金を稼ぐことが美徳である、という意識を潜在的に抱えている。そして、それは間違っていないとも実際に思っている。普通に労働をして、稼いで、生活をしていくことの重要さ。

でも時代は変わり、これまで日本社会で普通と思われていたものも変化をした。私はいわゆる普通の暮らしができず、バックパッカーだったり、日本でもバックパッカーの延長のようなことをやってきた。でも年月を重ねて、同じでいられなくなった。

変化が必要なのに難しい状況とは

私は人生のあらゆることに行き詰まった結果、大学に入りました。
ここでやめてしまったら、どこに向かうことになるんだろう?
トレードオフ。
勉強をやめるのか、自分の活動・事業をする時間を減らすのか、これまで継続してきたボランティア活動をやめるのか。

不安を抱え、悩みながら、それでもここにきて思うこと。
私は幸運である。
自由な環境であるがゆえ、考え込む。

大学生活は続くものの、学費を払い終えたという一区切りで思ったこと。

年齢を重ねた時に、状況を変えたいのに変えられない人が、たくさんいるということ。家族や子供がいるなど、様々な環境的要素はあるとはいえ、時代が大きく転換し、私たちの年代の価値観やこれまでのスキルでは、次に進むことが難しいという現実が大きな壁になっているように思う。

私もそうだったけれど、20代や30代で積み上げてきたことへの自信のなさ。
今いる延長線上に描けない未来。

そんなに難しく考えなくても、なんとかなるさ。
そう思う自分もいながら、立ち尽くす私。

一歩を踏み出せたことはよかった

結果としては、お金は厳しくて苦学生ですが、大学入学へ一歩を踏み出せたのはよかったと思っています。学んだことがそのまま役に立つかどうかは、今とこれからの自分次第。でも新しい出会いがあり、自信がなかった自分を客観視することで、このままの自分の現実を受け入れることができました。

私は何を不安に思い、怖がっていたのかを自分で言葉にすること。
何ができて、何がやりたくて、何が苦手であるのか、フラットに受け入れること。

言葉にするとシンプルだけど、実は日常では難しいことなのかもしれません。私のように子供の頃から、そんな思考を習慣にしてこなかった人間には、特に必要なことでした。

もちろん、今の状況は不安が多い。でも、不安が多い自分をなんとか受け止められています。困ったら相談に乗ってくれる人たちもできました。

私は大学に行くという一歩を踏み出したけど、少し環境を変えることで、大きく変わっていくことは実感しています。

今の日本では、おそらく私のようにどこにも行き着けない気持ちを抱え、行き詰まっている人が多いのではないかと。学びにしても、仕事にしても、遊びにしても、もっと心を自由にでき、偏見もなくしていくことが出来たら、少し息がしやすい世の中になるような心持ちです。

学びも、政府などの政策も存在していますが、小さく一歩を踏み出していけるような、そんな仕組みがあるとよいなぁと。

学費を払い終えて、考えてみたこと。 



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