星の時間ストーリー Ⅲ
「肚を括る」
「この家がどうやって私たちのところへ来たかはまた次回」
で終わった前回の星の時間ストーリーでした。
この家に出会ったのは2022年3月。その時はこの家は他の方が買う予定でした。それが同年7月ごろ、突然私たちの元にやってきました。買う予定だった方が色々な理由からご辞退されました。
家を買うための資金
そこから、私たちはこの家を買うために資金づくりをはじめました。といっても元々たくさんのお金があったわけではなく、家を買い、土地を30年間借りるために用意するお金はかなりの高額でした。そこで私たちは共同出資者、共同経営者を探すことにしました。元々、このプロジェクトを始めた時から、資金提供をしてくださる方を探していたのですが、なかなか出会うことがなくここまで来ていました。
お金がないと何もできないのか?
買い手が決まっていたその「家」が突然目の前に来たので、正直びっくりしました。でも最初に頭に浮かんだのは「お金が足りない」「買うお金をどうやってつくるか?」でした。 そして元々、星の時間プロジェクトに賛同して、資金を提供してくださる企業や人を探していたので、それから本気で探し始めました。ただその時の私の頭の中は、「お金がないとあの家が手に入らない」そんな考えでいっぱいでした。
それから間もなく、長くお会いしていなかった知り合いの会社経営者の方と再会し、思い切って資金援助と共同経営者のお話をさせていただくことになりました。ドキドキ待つこと1ヶ月
その方からお断りのメッセージが入りました。
ちょうど我が家の愛犬チェリが亡くなった同じ日でした。
その時の私は、世界が真っ暗になったような気持ちでした。
チェリを亡くし、家の購入の道を断たれた。
「あーこれで家は手に入らない」 そう思ってかなり落ち込みました。
でもすぐその後に「諦めちゃダメ」 そんな声が聞こえたような気がしました。
愛犬チェリが喋ったような気がして、ハッと我に返りました。
チェリの声!そう感じただけですけれどね。
その時急に体の奥の方から凄い力が湧いてきたような気がして、
「よしやる!」「どんなことがあってもやる!」と自分の中で決めました。
その時の感覚は今でも覚えています。気持ちや感情が変わったというのではなく、全身がズドンと大地に降り立ったような感じ。揺るぎない何かが自分の心と体にかちっとはまった感じでした。
肚を括る
多分それは「肚を括る」ということだったのだと後で気がつきました。
ただ、だからと言って何をどうしたらよいか全く分かりませんでした。肚を括ったからといって良い方法が見つかったわけではありません。
ただ私の中には、「大丈夫、きっと上手くいく」ということだけは確信できていました。
今思えば、なんと能天気な私だったのでしょう。
奇跡は起こった!
それから5日後、コーディネーターのルリさんから連絡が入りました。
「家は譲渡となりました!」
え? 何のことか分かりませんでした。
まさか、そんなことが起こるとは夢にも思っていなかったからです。
そこに至ったのは、色々なことが重なった結果でした。
私と家の持ち主のさやま園とのご縁としか言いようがありません。
共同出資者としてお願いしていた方に断られたからといって、その方に対して怒りとか恨みとかは全くありませんでした。皆それぞれの事情がありますから。残念でした、本当に残念ではありました。しかし興味を持って私のプレゼント聞いてくださった、そして考えてくださったことには感謝しかありません。
そして断られたことで私は、" お金 "だけに拘って、それしか方法がないと思い込んでいた自分に気が付かされました。お金はとても大事です。
ただそのお金に私は振り回されていました。
どんなことがあってもこのプロジェクトをやり続ける!という肚がができていなくて、周りの状況に一喜一憂してしてブレにブレていた、それに気づけたのは、出資を断られたおかげでした。
事が進むスピードが半端なく速くなる
家が譲渡となってから、一般社団法人設立までの事の進み方は凄まじい速さでした。乗った電車のスピードが速すぎてドアの隙間から外に放り出されるかと思う程です。必死にルリさんについていきました。
公証役場で定款認証を受けるのは日が良い11月1日と決めたのですが、手続きが間に合わないかもしれない事態が起きたこと、私がドイツへ帰る飛行機が11月4日だったこともあり、もうこの2ヶ月は役員5名が役所から書類を取り寄せ、捺印して郵送。メールやメッセージのやり取りなどにてんやわんやの毎日でした。そして奇跡的に11月1日に全ての手続きが終わり、定款認証を受け、一般社団法人星の時間が生まれました。
・・・・この続きはまた次回
星の時間 ホームページ https://stern-stunde.net/
クラウドファンディングが2月1日から始まります
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