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長年の夢を今こそ叶えよう~100人インタビュー12人目 佐藤紀美子ちゃん

完全に染まりやすいタイプの私はインタビューをする相手によって、毎日気分が違う。1日限りだが疑似体験をさせてもらっている。とてもフレキシブルで貴重なことだ。

100人いたら100人のストーリーがある。

その人の人生にたっぷり詰まった旨みをちょっとだけ味見できるのは最高に楽しい。

#012
長年の夢を今こそ叶えよう~メイクアップアーティスト佐藤紀美子ちゃん

12人目のインタビュー相手は美容師で艶ヘアメイクアーティストの佐藤紀美子ちゃん。

お母さんが美容師だったこともあり、3才のころから「美容師になる」と決めていたという生粋の美容師kimiちゃん。

昔から絵を描くこと、図工や美術が大好きだった。親からは安定した仕事をすすめられたけど、モノをつくるのが好きだったし、サラリーマンになることは考えられなかった。

私はkimiちゃんとはまったく真逆。生粋の農耕型サラリーマンなので、こういう職人嗜好な人に魅力を感じる。しかも美容師に留まらず「ヘアメイクアップアーティスト」でもあるという。

基本的に美容専門学校は美容師国家資格を取るための授業なんだよね。
つまりカットできるようになるための勉強をするんだけど。
そこで私、カットするのがそこまで好きじゃないなって気付いたんだよね(笑)思い起こすと図工は好きだったけど、彫刻みたいな削っていく作業より、絵を描いたりする足していく作業が好きだった。

引き算のカット。足し算のメイク。なるほど、分かりやすい!

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天才ばかりの同期たち

そんなわけでkimiちゃんは美容師よりヘアメイクをやりたい!と強く思うようになる。しかし実際問題、ヘアメイクの世界は美容師の世界より厳しい。

ずっと資生堂の世界観が好きで。私が専門学校生くらいのとき、ピエヌっていう資生堂がやってる化粧品ブランドがあったんだけどね。普通、1ブランド1ミューズなのに、ミューズを3人も起用して!!しかもテーマソングがB'zのultra soulっていう!!(笑)化粧品ブランドだよ?衝撃的だった。

そんな憧れの資生堂が運営するスクールに彼女は最年少で入学する。
相当な倍率だったが、自分が目指すところに行くにはココしかないと確信があった。まだカットもまともにできないひよっ子だったが、志は高かった。
しかし...

将来を期待されてる人たちのなかに入って、大きな挫折を味わった。周りは天才ばかり。私にはクリエイティビティがない。オリジナリティもないってことを思い知った。でも教わったことは完璧にこなせたし、言われたことはできたの。そんなときに担任から「佐藤さんは真面目でうまいけど、面白味に欠けるね」って言われて。それってクリエイターとしてバッテンじゃん?

言われなくてもそんなことには気づいていた。嫌というほど思い知っていた...。極めつけは「卒業コンテスト」だった。

人生で一番全力を尽くした。でも同期たちの圧倒的な作品を見て、もう、完敗だった。周りが慰められないほど泣いたな(笑)
今ならアイディアもクオリティも全然ダメだって分かるけど、そのときの私は詰めが甘かったって、もっとやれたはずだって、悔しかった。

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表現したいのはBeautyだ

スクールでの挫折から、kimiちゃんはヘアメイクの世界から一旦身を引き、サロンワークに落ち着く。それでもフツフツと湧いてくるヘアメイクへの欲望を抑えることができなかった。

そんなとき出会ったのがブライダルヘアメイクで――。
そういえば私って誰から見ても美しいと思われるものを作るのが好きだって思い出したの。
ファッションショーはアートの世界。斬新さやクリエイティビティが評価されるけど、私がやりたいのはビューティーの世界なんだって。

自分のスタイルが確立していった。フリーランスでブライダルヘアメイクを続けながら、独立への準備も進めていった。

きみちゃん2

そして現在kimiちゃんは目黒区で夫と美容院を経営しながら、KTL(Kimiko's Tsuyahairmake Labo)というスクールも運営している。

ブライダルをやってて嬉しかったのは、本番のメイクをして、その人の美しさが爆発するのを目の当たりにしたとき。表情ごと輝いて、本人が初めて自分の美しさを自覚するの。その瞬間に立ち会うとめちゃくちゃエキサイトするし、「これだからやめれれない」っていつも思う。
私はいろんな人を美しくするプロフェッショナルだけど、私の手だけじゃ足りないでしょ?だから各個人が自分のプロフェッショナルになって美しさを爆発させて欲しい。自分の自分の手で美しくなる人を増やしたい。

「プロフェッショナル~仕事の流儀」のオマージュとして、この100人インタビューでも毎回同じ質問をして締める。

あなたにとってあなたとは?

諦めの悪い人(笑)
25年以上ヘアメイクとして売れることを拒否り続けてきたけど、もっと自分で自分の素晴らしさを認めて、ヘアメイクとして売れる覚悟をしたんだ。それは絶望して渇望してることであると同時にもっとも恐れていること。だってあの時の絶望をまた味わうかもしれないから。でも私は私の人生を諦めたくない。

カッケェよ!!kimiちゃんはさらっと「渇望してる」と言ったけど、渇望するほど手に入れたいものがあることも、痛みが伴うのを分かっていてそこに挑むのもカッケェよ!!行け行け行け!!止まるな!!

佐藤紀美子ちゃんの艶メイクはこちら
kimiko-makeup.com
佐藤紀美子ちゃんの公式LINEはこちら
https://lin.ee/8h1RcnY

美容室hug


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