Reineke Fuchs

画像1 『Reineke Fuchs』 ヴォルフガング・フォン・ゲーテ著 1846年 ドイツ 初版本! あらためて細かい描写に感動。noteにも記録✍ ※ドラゴンは干支教室のサンプル🐲🪡💕
画像2 12~13世紀後半のフランスの中世文学『狐物語』を元に書かれた動物叙事詩。背表紙と挿絵の素晴らしさにひと目惚れして、数十年前、迷わず購入!
画像3 物語の主人公は悪狐ルナール。不倶戴天の敵、狼イザングランとの飽くなき戦いを描きながら、当時の宮廷や町民、農民たちの生活を織り込み、擬人化した動物達の滑稽な様子を皮肉な目で笑いとばしています。
画像4 狡賢く性格の悪い森の嫌われ者ルナール。そのルナールが裁判にかけられ、これまでの罪の償いをさせるという内容ですが、不死身なルナールw 悪い奴ほどよく眠る…という映画のタイトルをふと思い出しました。
画像5 ルナールはフランス語で狐という意味。本来はグビ(=狐)でしたが、物語の普及により、固有名詞が普通名詞に転ずるほどに好評を博したのでした。
画像6 クマももちろん登場します。名前はブラン。ブランは王様からルナールを裁判に連れてくる役目を仰せつかります。が、ルナールは、「ハチミツを食べすぎてお腹が痛い。裁判には行けない。なんならその美味しいハチミツ の在り処を教えてあげてもいいよ」と、言葉巧みにブランを罠にはめていきます。
画像7 その他、動物達の特徴をよく捕らえた名前の付け方が印象的で… ・美声の雄鶏シャント・クレール(朗々と歌う) ・兎のコアール(臆病な男) ・かたつむりのタルディフ(動作の鈍い男) 動物だけではなく、木にも命を吹き込んでいます。知り合いの骨董店主が「一枚ずつ額装したら高く売れますよ」と言ってくれましたがw 本当に、一枚、一枚、ため息が出る程、素敵。。
画像8 著者は、12世紀という時代を考えて、知識と才能の持ち主、聖職者階級に属する人々と 言われています。著者は一人ではなく、たくさんの僧侶達によって書き継がれてきたよう。僧侶の中でも、はみ出し坊主。。? 本(岩波文庫「狐物語」)を読めば一目瞭然なのですが、読むに絶えない個所が幾度となく登場します。。ストイックな生活の捌け口にしていたのでしょうか…挿絵にもところどころにアヤシイ場面が登場します。。でも私にはかえってそれらに人間味を感じ、興味をそそられるのでした。。
画像9 では、なぜ、ドイツ人のゲーテが、フランスの動物寓話に興味を持つようになったのか…
画像10 ゲーテは、対仏戦を2度も経験しました。フランス革命期の混乱ぶりを目の当たりにした ゲーテは、『ライネケ・フクス』を通して民衆に暴動を戒めつつ、政府に圧制の非を訴えたかったのでした。秩序を重んじる詩人ゲーテにとっては「神聖ならざる浮世の聖書」になっていったのですね。。
画像11 舞台は、北フランスのセーヌ・エ・マヌル県があげられています。ヴェルサイユ宮殿のモデルとなったヴォー・ル・ヴィコント城のある、カマンベールで有名な穀倉地帯。
画像12 舞台は、北フランスのセーヌ・エ・マヌル県があげられています。ヴェルサイユ宮殿のモデルとなったヴォー・ル・ヴィコント城のある、カマンベールで有名な穀倉地帯。私も数年前に訪問。懐かしぃ😌
画像13 グリフォン
画像14 ロムルスとレムス
画像15 脇役たちが主役をひきたてている🎨
画像16 マイケル🐾w
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