セーヌ河 源流域 探訪記

画像1 2024年はオリンピック熱が覚めた頃に渡仏するつもりだった。 思いがけずオリンピックの閉会式を観ることができ ならば 長年の夢だった Sources de la Seine セーヌ河源流域探訪へも足を伸ばすことに。
画像2 不覚にも寝坊してしまい 予約したTGVに乗り遅れたけれど とりあえずリヨン駅に向かい(駅前のホテルにしておいてよかった) 空いた電車に乗り込んだ💨
画像3 水源は 中央山塊ブルゴーニュのディジョンに隣接する海抜471mのタスロ山に位置。
画像4 ディジョン駅の観光案内所で運良く本当に運良く格安で往復のタクシーを手配してもらえた。 案内所のマドモアゼルに多謝。
画像5 源流のある小さな村ソース・セーヌ(その名もセーヌの水源)までは車で30分。 【Ville de Paris パリ市】の看板を横目に(1864年以来この水源地帯はパリ市が所有) 緑地におりた先に こんもりとした洞窟がみえてきた。
画像6 この洞窟は ナポレオン3世時世の1865年 数カ所の水源をひとつにまとめて作られたもの。 源流域というと 渓谷をイメージしていただけに その素朴さにまず驚いた👀
画像7 セーヌの名の起源となった女神セクアナ像が葡萄の房を持ち(さすがワインの産地) その下の岩間から清らかな水が滔々と湧き 穏やかなせせらぎを生み出していた。
画像8 セクアナは ガリア(現フランス)が帝政ローマの支配下にあったガロ・ローマ時代の女神。
画像9 聖なる場所とみられ 巡礼者は癒しの女神であるセクアナに供物を捧げ 病の治癒などを祈願した。 1世紀にガリアが帝政ローマに征服された後も 一部で崇拝し続けられたことが 出土品からもわかる。
画像10 19世紀の発掘では セクアナの座像と思われる石像も発見されている。 洞窟の近くに鎮座するセクアナ像は 2014年 彫刻家エリック・ド・ラクロ制作によるレプリカ。
画像11 水源に手をつけてみた。 なんという透明感… この水がこのあと広大なパリ盆地を緩やかに蛇行しながら 全長777km ル・アーブルとオンフルールの間で 英仏海峡へと注ぐ。 心が揺さぶられた🌊
画像12 偶然 現地の日本人母子に会った。 少しお喋りをして お互いに撮影し合う📸
画像13 名残惜しいけれど 最後に セーヌに架かる最初の橋 Pont Paul Lamarche を渡って帰途へ。 1970年に作られた石橋は 50年以上この源流域の管理人を務めたポール・ラマルシュ氏に由来。
画像14 セーヌに架かる おそらく一番小さな橋🌈
画像15 バカンス中にも関わらず 往復のタクシーとプチガイドをかってでてくださったディジョン出身のグルメなムッシュ。 ムッシュがいなかったら パリに戻れなかったかも。。💦 merci mille fois😌
画像16 ムッシュのお陰ではやめにディジョン市内に戻ってこれたので 久しぶりにディジョン美術館へ。 気になっていた絵画も見ることができて もうパーフェクト💮
画像17 ディジョン美術館といえば 歴史的建造物でも知られているけれど… 中世の趣を所々に上手に活かしながら綺麗に改装されていてビックリ👀 ディジョン美術館は 18世紀の革命前に作られたフランス最古の美術館のひとつ。 中世に比類なき繁栄を誇ったブルゴーニュ公国は 芸術を奨励 古代エジプト美術から21世紀のコンテンポラリー・アートまで多岐にわたる豊かなコレクションを誇り 公国の栄華を感じることができる😌
画像18 あなたに会いに来ました。 こんなにはやく会えるなんて…😌
画像19 『浴室のラ・ジャポネーズ』 ジェームズ・ティソ 1864年 。 本名はジャック=ジョゼフ・ティソ フランス・ナントの出身。 つまみ細工のイメージを検索していて見つけた絵画。 私が初めてディジョン美術館を訪れたのは 地元ディジョン出身の彫刻家フランソワ・ポンポン🐻‍❄️狙いだったので 不覚にも見逃していたのだ。。 美術館の推しなのか 広告用のポスターに登場している。
画像20 キャプションによると ティソが来日した記録はない。 浮世絵や日本人から見聞きした情報で 想像で描いたとみられる。 季節は春🌸
画像21 ティソは ジャポニズムをいち早く取り入れた画家とされる。 パリ留学中の徳川昭武公の画家教師をした経緯がある。  昭武公は 徳川慶喜の異母弟で“プリンス・トクガワ”と呼ばれた。 兄の名代でパリ万博に出席。 ナポレオン3世の皇太子(当時10歳)に親近感を持たれる。 昭武公を描いた肖像画(徳川ミュージアム蔵)は 藤田嗣治の絵を連想。 藤田も ジャポニズムの先駆者ティソの絵を 見たかも。。 徳川昭武公はご先祖さまにも繫がり また日本人初 "ショコラショー" を飲んだ記録があるので 記憶に深く残る作品になった。
画像22 ドガが描いたティソの肖像画。 アトリエにも着物姿の日本人(中国人か…)の絵が架けられている。
画像23 さらに時間があったので タクシーのムッシュオススメのホテルへ。 ブルゴーニュのロゼシャンパーニュでひとり打ち上げ🥂 地元の大学で哲学を学んでいるマドモアゼルと友達になった。 日本が大好きで 今年は初来日予定らしい。
画像24 とりとめのない記になってしまったけれど セーヌの恵みに感謝📿 清々しく豊かな気持ちになれた パリから一番遠くて清らかなパリへの 小さな旅だった😌
画像25 追記 セーヌの水源でパット・ドゥ・ヴェール作品の撮影。 こちらも思いがけずいい写真が撮れた。

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