ドミナントの話。〜最近の感情の走り書き〜
近頃の僕は少しおかしい。
吹きつける夜風の心地よさを、目を閉じて全身で感じたりする
歩きながらつねにここでは音楽が鳴っている
頭の中にはいくつもの素敵な想像が広がっている
ほら、また浮かんできた。
空想と現実の境目が、よりわかりにくくなっている
やりたくないことが全然手がつかなかったりする
これはちがう。ここは嫌だ。の感度が高い
より周りを冷静に見ている。わからないな、と思う
とても冷めている。自分の異質さをいよいよ認めざるを得なくなる
仮面をかぶるための作り笑いがより虚しい。
◆
どんな場所が、人が、ことが好きで
どこに行きたくて何がしたいか
自分の心が、"自分"が、輪郭を持ちはじめている。
僕はこれがしたい
もっと音楽を鳴らしたい
踊りたい演じたいありのままでいたい
生きづらい仲間たちの美しい空間を作りたい
似た者同士たちで世界を成り立たせたい
もっとたくさんの話をしたい、手を繋ぎたい
心が望むこと、心が動くことをしていたい
我慢したくない
やりたいことのため、作りたいもののために何かを我慢することは
我慢とは呼ばない。創作だ。
信念のあることを、魂のあることを、やっていたい
まわりには、透明な壁を隔てた向こう側には
素敵な人たちがたくさんいる
芸術家たちがいろんなものを見せてくれる
新しいきっかけをくれる人がいる
その機会が、近頃より多くなっている。
引き寄せられている。
近頃の僕は少しおかしい。
たぶん、正常な方に向かいはじめている。
◆
アートとは、命をとして神からかすめとった切実な自由なのだ。
と、敬愛する音楽家の男が記していた。
その手記には「世界は今もドミナントだ」という記述もある。
私は近頃、ものすごくドミナントだ
行きたい場所に向かいたくてうずうずしている
今まで仮面を被ってごまかしていたものが、
いよいよごまかすことができなくなってきた感じ。
帰結したいトニックはきっと
元いた場所とはちがう響きで、より厚くて壮大で
あたたかくてサステインの長い、本来鳴らすべき、素朴な音だ。
そしてそこには一人ではなく
音楽をやっている仲間たちと、一緒に向かいたい。
◆
現実と空想が混ざり合う世界
ジョーカーに私はとても愛着を感じた。
いただいたサポートは音楽活動の糧にして、魂込もった作品でお返しします!